【完結】【R18】明子はへこたれないッ

倉田

文字の大きさ
上 下
35 / 155
自分が好きな自分って?

2

しおりを挟む

「明子ー!食べに来たよ!」

「わあっ!皆ありがとう!」


店の半個室で手を振るのはキキ、その隣に翔太で、向かいには優斗とななが座ってた。


「今日ななはシフト入ってなかったんだっけ」

「うん。せっかくテスト明けだし皆と遊ぼっかなって」

「そかそか!」

「そーいえばめーちゃん、大学潜入は成功したの?」


翔太がやみつきキャベツをぼりぼり頬張りながらおかわりを求めてくる。

空いた皿を受け取りながら私は盛大に頷いた。


「先ほど一人暮らしのマンションまで到達しヤることヤってきた☆」

「さっすがビッチの星めーちゃんっ☆」

「おい何下品なこと馬鹿みたいに喋ってんだ」


こつん、と頭を叩かれて振り返ると、さっきまで私をむちゃくちゃにしてきた張本人の姿。


「わ!これが例のめちゃめちゃハイスペックな塩対応イケメン!」

「遠くで見るよりイケメンだなぁー」


ふむふむ、とキキと翔太は身を乗り出して類くんを眺めている。

類くんは遠くで見る?と訝しそうにしてるから、慌てて私は間に入り込んだ。


「る、類くん、ほら7番のお客さんが呼んでるみたいだからお願いしてもいいー?」


あはは、と笑ってお願いすると類くんはまたむすっとした顔で向かってくれた。

まさかこの2人に合コン現場を回してもらったなんてバレたらキレかねないからね、あの人。


「あいつと、もうヤったの?」


通路側に座る優斗が、隣に立つ私にぽつりと聞いた。

うん、と答えるとあっそ、と返される。

一体なんなんだと思っていると、


「そういえば彼の好みのタイプってどんななのか調査したの?」

「あ…いや、聞いてないかも」

「明子ってすぐ相手に染まりたがるじゃん?男もそういう女の子、嫌いじゃないと思うし、この際バシっと聞いちゃいなよ」


キキは私の恋の行方を楽しみにしているようで目を輝かせながら言った。

たしかに、いつも付き合ってからだけど相手に言われたりなんとなくで自分はそれに寄せていってた気がする。

類くんのタイプか…。

何か言われてみたら気になってきて、手が空いた類くんをちょんちょんとつついてみる。
 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

完全なる飼育

浅野浩二
恋愛
完全なる飼育です。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...