【完結】【R18】明子はへこたれないッ

倉田

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ストーカー上等!

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5月とは思えないほど夏日が続く、ゴールデンウィークが明けて少し経った今日。

連日暑い日が続いていて、もう夏がきてしまったんじゃないかって思ってしまう。


あれから類くんとはバイトで顔を合わせるくらいで、特に変わった事はなかった。

と言うのもテスト週間が始まってしまい、さすがの私もバイトばかりしているわけにはいかなかったから。

類くんとまともに話せていなくてうずうずしてた私は、今日が待ち遠しくて仕方なかった。


「よっしゃー!テスト終わったー!解放かーん!」

「明子、うるさい」


ぴしゃりと隣でなながつぶやく。

終礼が終わって私は瞬く間に机の上を片付けて鞄の中を整理していた。


「ねえ、この後皆でカラオケ行こうよ。翔太がクーポン持ってるって。室料半額らしいの」

「私は別にいいけど。優斗は?」

「暇」

「私パス!」


えー、とキキと翔太が口を合わせてこちらに向かってきた。

バンバン机を叩かれてもこっちは帰り支度に夢中で。


「どうせテスト終わりなんだから暇でしょめーちゃん」

「全然忙しいの。これから大学に乗り込むんだから」

「大学ぅ?どこの?何で?」


2人に詰め寄られて私は仕方なく手を止めた。


「類くんの通ってる所。最近ちゃんと会えてないし、大学での類くんの様子とか見てみたいし」

「うっわ、めーちゃん本格的にストーカー極めてきてんね」

「……それ、まじで?」

「マジで」


隣で優斗が超引きつった顔で見てきたけど全然気にしない。

ななもほどほどにね、と言いながらふと私の首筋に手を伸ばした。


「やっと治ってきたんだね、首の傷」

「え、あ…うん。そうなの」

「首を怪我するってどんな状況よ」


ふふ、とななは笑う。

怪我というか、あの時類くんという野獣に噛みつきまくられて出来たやつなんだけど、最近やっと跡が消えてきた。

やられた当初は風呂で毎回沁みて痛かったんだよねぇ。
 
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