23 / 155
絶対落としてみせるから!
12
しおりを挟むどのくらい繋がったままでいたのか。
わからないけど、類くんもしばらく動きを止めて首筋に顔を埋めたままだった。
「あの……、類くん…」
「………なに」
「ぬ、抜いてくれないと、まだ当たってて気持ちいのがおさまんないから、抜いて欲しい」
そう言うと類くんはじろっと睨んで私の身体をやっと離してくれた。
グポ、と何ともいえない音と共に圧迫感が消えてお腹の中がスカスカになったようにさえ感じる。
顔を出したソレは何故かまださっきと変わらないくらいしっかり勃っていらして、ゴムに溜まった液体を一応視認したからイったっちゃイったんだと思う。
じゃあなんでまだこんな元気なんだ、これ。
「おい」
「はいっ?」
元気なソレに目を奪われていて類くんの視線に気がつかなかった。
おもむろに類くんが手を伸ばしてきて私は咄嗟に自身を庇う。
「も、もう今日は無理だからッ」
「……あ?」
思わずそう言うと、類くんは怪訝そうな顔をして私の奥に放り投げられていたガウンを取ってバサッと羽織った。
あ、なんだ、これ取りたかったのか。
「しねぇよ」
「…左様、ですか」
そしてなんだかんだちょっぴり残念がってる私。
私もベットの下に落ちていたガウンを着て類くんの隣にぴとっと座った。
「邪魔」
「さっきまであんなにくっついてたのに」
「…てかさ、あんた最初に俺には惚れないからとか言ってなかった?」
相変わらず迷惑そうな表情を浮かべて類くんは言う。
言った。
確かに言いました。
「うん。でも思ったよりもいい人そうだったから、もう惚れちゃったの」
なんで、とか。
そんなの知らない。
私だってわからない。
類くんはため息をついて立ち上がりシャワーを浴びに消えてしまう。
カーテンの向こう側の類くんに私は、
「類くん、私もっとがんばるからー!」
と言うと、黙れ、と小さく声が聞こえた気がした。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる