【完結】【R18】明子はへこたれないッ

倉田

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絶対落としてみせるから!

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『こっちおいで』


いつの日かに囁いた、優斗の優しい声が不意に脳内で再生された。

今目の前にいるのは、全然温かくなんかない冷たい人。

だけどどうしてか、見つめられると逃げる気も怒る気も起きなくて。

私は類くんに誘われるまま彼の上に跨り、ちょこんと太ももの上に腰を下ろした。


「類くん」

「なんだよ」

「好き」


彼を見つめたままそう言うと、ほんの一瞬類くんは目線を泳がせた。

そのほんの一瞬が可愛いと思ってしまった、なんて言ったら、君はまた怒るんだろうな。

私は腰を上げて彼の硬いままのソレを入り口に押し当てる。

少しずつ腰を下ろして、馴染ませるようにゆるゆると上下させて。


「好き……っ」

「あっそ…」


目を逸らしてぶっきらぼうに彼は言い捨てる。

すごい圧迫感。
お腹の中を割って入ってくるような感覚。

思いを叫ぶように表情を歪めて何度もつぶやいてしまう。


「すき、なのっ、類くん……」

「……わかったから、そんな何回も言うな」


不安定な身体を支える脚が震えてぷるぷるしだした。

まだ全部入り切らなくて、だけど脚が限界で類くんは私の腰を掴んで支えてくれる。

かと思いきや、ひと思いにグッと中まで挿し込まれてしまった。


「…ぅぐ……ッ?!!」


圧倒的な圧迫感に、思いがけない刺激に、とにかく目の奥がチカチカして声にならない唸り声が飛び出す。 

内臓を内側からズンと押されるみたいな感覚。

何というか、これぞまさに串刺しというか。


「ぃいっっったい!!」

「あんたがちんたらやってるからだろ」


私の腰を押さえたまま平然と言い放つ類くんにカチンとくるが、それどころじゃない。

こんなでっかいの、気持ちよくなんかないっ!


「ちょ、待ってなに動かそうとしてるの」

「何であんたが落ち着くの待たなきゃいけないの」


奥をぐりぐりされて内臓にさらに圧力をかけてくる。

……血も涙もない男だ。

でもそのうち中が馴染んできて、私にも少し余裕がでてきた。
 
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