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はろーまいぷりんす!
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しおりを挟むいつ来てもここは安心してしまう。
第2の実家って感じ。
「外寒かっただろ。身体冷えてる」
「ん、ちょっとね」
優斗は先に玄関を上がるとリビングでゴソゴソ何かをしてるみたいだった。
私が靴を揃えてリビングに行くと、もこもこの毛布を優斗が肩に掛けてくれる。
「ありがとう。あったかい」
「そこ座っとけ。ココアでいいか?」
「ん」
手慣れたもので、優斗は私が家に来ると冬はホットココア、夏はジンジャエールと私用に常備してくれているらしい。
面倒見がいいと言うかお母さん気質言うか。
一人っ子のくせに私と幼稚園から一緒だからかまるでお兄ちゃんのように動いてくれるのだ。
「ほれ、飲め」
「ありがと。……んー、やっぱ優斗がいれてくれるココアがどこの喫茶店よりも1番うまいよお」
「牛乳に市販の粉混ぜてるだけだって」
「いやこれは愛情という付加価値が」
「言ってろ」
クク、と優斗が笑う。
いつも友達の前ではそんなに表情を変えない優斗が、たまーに笑うのを見るのが好きだったりする。
ココアを飲んでるせいかな。
何だか身体の中からあったかくなれてる気がするんだ。
「あら、めいちゃん。来てたのー?こんばんは」
「こんばんはーおばちゃん」
トトト、と足音がしてきたと思ったらリビングのドアを開けたのは優斗のお母さんだった。
忙しなくコートを着ながら鞄から携帯を取り出してわたわたと歩き回っている。
「今日もおばちゃん夜勤なの?」
「そうなのよー。若い子でお子さんが熱出しちゃって、その子もシンママだから代わってあげるわって」
「そっかー」
優斗ん家のお父さんは優斗が小さい頃に亡くなったから私は会ったことがない。
私も小さい頃からこの家を出入りしているけど、おばちゃんはいつも笑顔でこっちにまで元気をくれるパワフルかあちゃんなんだ。
「ま、私も若い頃は周りに助けてもらったからね。恩送りってやつ?じゃあめーちゃん、あんま遅くまでいちゃだめよ?田端さん心配しちゃうから」
「はーい」
「いってきまーす」
おばちゃんが出て行った後の部屋はまた少し静かになった。
私がココアを飲み終わり台所で片付けていると優斗は黙って2階の自分の部屋に行く。
私もコップを片付けて優斗の部屋に向かう。
いつも、そんな感じ。
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