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32 世界一可愛い
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くるくる回る糸車。見かけだけの気もするけれど、しばらくその回転を見つめていた。
出来上がったオレの白い衣装はたいして修復が必要ではなかったらしいが、何となく光り輝いて見えた。
せっかく王都にいるのだし、せっかく入ったことのない店に行ったのだからと町中をまわっている。
噂の修理屋では眼鏡の店主が服を受け取ってくれた。渡すことになるのだから新しい服を買っておいてよかった。
店主はすぐに直りますよと言って、扉の向こうにそれを持っていってしまった。扉の隙間からちらりと見えた向こうには何か大きな機械があった。店の中には糸車もミシンも鋏も色とりどりの糸も布も並んでいた。似た色で修理することも、逆にパッチワークのように違うものを組み合わせることもできるのかもしれない。
今回の修理屋では時間がかからなかったが、もし本当にずっと着ていて見るからにボロボロになっていても直るんだろうか。気になるところだが、そんなになるまで着ている気もしない。
お代を払い店を出る。
ふと、向こうの銭湯に入る人が気になった。とっさに顔をそむける。あれはきっとプレイヤーだ。派手なピンク色の頭が目立っていたし、服装だってNPCからは浮いていた。背負っていた杖みたいなものからして魔法職なのかもしれない。
山田とは友達になったし今はゲームの中にいる。オレは可愛い可愛い絶世の美少女で、何も恐れることはない。今までのゲームのように気軽にと思うけれど、とっさに動いた体は現実のオレを反映している。
石畳の目を見つめて歩く。下ろした長いふわふわの毛先に指を巻き付けて、茶色い靴の丸い爪先を動かした。
ゲームを意識するようにギザ耳ウサギのアクセサリーを装備して、自分に暗示をかけていく。大丈夫。今は可愛い女の子だから。
他のプレイヤーがいることは当然だった。中身は仁のような開発者かもしれないし、オレのようなテストプレイヤーかもしれない。とにかく絶対にいるのだ。この世界は広く、まだ開かれてはいないからそう簡単に会えるわけではないけれど、いるのだ。
美少女の外見は完璧で、中身が分かりはしない。オレの中身を知ってるのは仁だけで、山田だって知りはしない。NPCはクエストでも発生しなければ常に同じ態度だし常に同じ言葉を吐く。話しかけなければ、オレは風景の一部だ。
世界一"私"が可愛い。
どのゲームでもそうだ。世界一うちの子が可愛い。いや宇宙一かな。だから今もそう。世界一私が可愛い。可愛いから見られてしまう。注目を浴びるのも可愛いから。そうだそれで間違いないだろう――。
時計塔の鐘が鳴る。時間を知らせているらしい。今は昼くらいだろうか。現実では夕方だったけれど、時間の進みが違うから正確な時間までは把握していない。時計を買えばわかるだろうが、必要ともしていない。夜限定モンスターとか、朝6時限定のモンスターとかがいたら必須だろうが。
裏路地を歩けば店もなく、あるのは井戸端会議をしているおばさんたちの姿くらい。時折視線を巡らせば猫を見かけ、その尻尾の行方を追った。空では雲が動き、太陽の瞬きに合わせて影も動く。
――影の中だけを移動するなんてこと、小さいときはしていたな。
大きな犬と遊ぶ子供。家の裏の小さな畑。掘られた井戸で洗われる野菜。はためく洗濯物。
どこか知らない国を歩いているみたい。言葉は全部わかるけれど、見慣れたものが見慣れない風景を作っている。
「アキラ」
後ろから声がして立ち止まる。振り向けば、オレが先ほどまでいた座標を目指してテレポートしてきたんだろう仁がいた。
「休憩? 終わったん?」
「休憩」
作っているゲームで遊ぶことが休憩になるのだろうか。
「何してたの?」
「散歩? 王都見て回ってなかったなーと思って」
「服も髪も可愛くなってるね。何か気になるところはあった?」
あまりにも自然に褒められて一瞬歩みが止まってしまった。こいつはきっと現実でも女の子にこうやって接しているんだろう。
どうしたのかと見下ろしてくる仁は、これまた自然に手を繋いできた。拒絶することはせず再び歩む。
「不具合は見つかってないよ」
「それはよかった」
「……プレイヤーっぽいのがいたけど、話してない」
「うん。別にテストプレイヤー同士でやり取りすることは義務じゃないから」
本当は、共闘したほうがいいんじゃないかと思う。色んなスキルを持っている人と一緒に戦ったら新しい組み合わせも知れるだろうし、同時に発生してはいけなかったことも知れるだろう。テストプレイヤーを名乗るからには、それの方がいいのだ。
でも仁は言いよどんだオレに何かを察したようだった。
「アキラの好きにしていいって言ったよね? こうしなきゃいけないとか、そんなものはないよ」
「うん」
「俺たちがやってるゲームでもいるじゃないか。狩りしてんのかなって疑問視するくらいずっと町にいる人とか」
「いる。ずっといるのに装備変ってたりする」
「24時間料理露天開けてる人とか」
「あれいつ補充してんだろうな?」
「山登りするのも、最速攻略目指すのも自由だから」
「うん」
「アキラがこのゲーム楽しいなって思えることをして。そうじゃなきゃ意味がない」
意味がないなんて、強い言葉。そんなことあるわけもないけど、少し安心する。
美少女だと認識していたら平気なのに、ゲームの中はリアルで、現実のオレが顔を出す。テレポートだって魔法だって、高いヒールの靴で捻挫もせずに歩くのだってあり得ないのに。
仁がポンポンと頭を撫でた。
「可愛いね」
「服屋はちょっと緊張した。今度はカッコイイ女の子っぽくしてみようかな」
「髪色も変えるの?」
「あ! あー……髪色変えること考えてなかった」
美容院ではそんなに緊張してなかったと思うけど、やっぱり多少はしていたのかな。すごく悩んでこの髪色にしたけれど、髪形を気軽に変えられるならそれに合わせて変更することを視野に入れても良かったのだ。
「そうだ。髪切ったら時間経過で伸びるようにしたら?」
「制限が難しいよね。地面につく位まで伸ばしたがる人もいそうだし」
「伸びていくほど時間がかかるとか」
「そうだね。実際短い時の方が伸びるのが早い気もするし」
ほわほわの髪の毛を優しく撫でられるのはなんだか少し恥ずかしい。これで良かったかな、ちゃんと可愛くできてるかなって、自信の向こうに不安が見える。
立ち止まる仁の手を握り返して、頭を撫でられる感触を意識する。この髪の毛はふわふわさらさらしていて、まさに可愛いなんだけども。
……NPCすらいないからいいけども、なんだかいちゃついているみたいじゃないか。
「狩りいこうよ。どっか」
「そうだなー……ああ、何か食べてみた?」
「食べてない。実装したの?」
「うん。何か買ってピクニックにでも行こうか」
「おー」
「やっぱりさ」
美容院に行くときに見かけた食品を売っていたあの通りへ戻ろうとすると、仁が言った。
「だめだね、行かせちゃ」
「なにが」
「アキラがお家に行ったら、帰ってこないかもしれない」
このゲームに慣れてきた。どんな世界なのか、どんなことができるのか、慣れてきた。だから電車に乗ってしまえば楽しみと興奮よりも現実の人の目が気になった。いつも通りの、今まで通りの不安。
現実のオレは外に出ると足が止まる。視線が落ちる。ガラス越しに見る自分の顔も見たくないし、正面に座る他人も見たくなかった。仁の家に行くという理由を持っていたけれど、その理由がなければ動けない。仁が待っているから行かなきゃいけない。待っててくれているから。
「ちゃんと来るよ。頼まれたことだし、オレもやりたいし」
でも、「あなたに会いたい」の言葉一つで飛んできたいのは事実だ。他人の目を気にせず直接会えたらいいのに。そうしたら、今この瞬間のように手を繋いで隣の存在を感じているだけでいいのに。
「早く正式リリースしたらいいのに」
「まだかなぁ」
「そしたらオレが家で出来るじゃん」
「……しばらくリリースはないね」
まだまだ先は長いのだろうか。仁の返事は残念なものだった。
出来上がったオレの白い衣装はたいして修復が必要ではなかったらしいが、何となく光り輝いて見えた。
せっかく王都にいるのだし、せっかく入ったことのない店に行ったのだからと町中をまわっている。
噂の修理屋では眼鏡の店主が服を受け取ってくれた。渡すことになるのだから新しい服を買っておいてよかった。
店主はすぐに直りますよと言って、扉の向こうにそれを持っていってしまった。扉の隙間からちらりと見えた向こうには何か大きな機械があった。店の中には糸車もミシンも鋏も色とりどりの糸も布も並んでいた。似た色で修理することも、逆にパッチワークのように違うものを組み合わせることもできるのかもしれない。
今回の修理屋では時間がかからなかったが、もし本当にずっと着ていて見るからにボロボロになっていても直るんだろうか。気になるところだが、そんなになるまで着ている気もしない。
お代を払い店を出る。
ふと、向こうの銭湯に入る人が気になった。とっさに顔をそむける。あれはきっとプレイヤーだ。派手なピンク色の頭が目立っていたし、服装だってNPCからは浮いていた。背負っていた杖みたいなものからして魔法職なのかもしれない。
山田とは友達になったし今はゲームの中にいる。オレは可愛い可愛い絶世の美少女で、何も恐れることはない。今までのゲームのように気軽にと思うけれど、とっさに動いた体は現実のオレを反映している。
石畳の目を見つめて歩く。下ろした長いふわふわの毛先に指を巻き付けて、茶色い靴の丸い爪先を動かした。
ゲームを意識するようにギザ耳ウサギのアクセサリーを装備して、自分に暗示をかけていく。大丈夫。今は可愛い女の子だから。
他のプレイヤーがいることは当然だった。中身は仁のような開発者かもしれないし、オレのようなテストプレイヤーかもしれない。とにかく絶対にいるのだ。この世界は広く、まだ開かれてはいないからそう簡単に会えるわけではないけれど、いるのだ。
美少女の外見は完璧で、中身が分かりはしない。オレの中身を知ってるのは仁だけで、山田だって知りはしない。NPCはクエストでも発生しなければ常に同じ態度だし常に同じ言葉を吐く。話しかけなければ、オレは風景の一部だ。
世界一"私"が可愛い。
どのゲームでもそうだ。世界一うちの子が可愛い。いや宇宙一かな。だから今もそう。世界一私が可愛い。可愛いから見られてしまう。注目を浴びるのも可愛いから。そうだそれで間違いないだろう――。
時計塔の鐘が鳴る。時間を知らせているらしい。今は昼くらいだろうか。現実では夕方だったけれど、時間の進みが違うから正確な時間までは把握していない。時計を買えばわかるだろうが、必要ともしていない。夜限定モンスターとか、朝6時限定のモンスターとかがいたら必須だろうが。
裏路地を歩けば店もなく、あるのは井戸端会議をしているおばさんたちの姿くらい。時折視線を巡らせば猫を見かけ、その尻尾の行方を追った。空では雲が動き、太陽の瞬きに合わせて影も動く。
――影の中だけを移動するなんてこと、小さいときはしていたな。
大きな犬と遊ぶ子供。家の裏の小さな畑。掘られた井戸で洗われる野菜。はためく洗濯物。
どこか知らない国を歩いているみたい。言葉は全部わかるけれど、見慣れたものが見慣れない風景を作っている。
「アキラ」
後ろから声がして立ち止まる。振り向けば、オレが先ほどまでいた座標を目指してテレポートしてきたんだろう仁がいた。
「休憩? 終わったん?」
「休憩」
作っているゲームで遊ぶことが休憩になるのだろうか。
「何してたの?」
「散歩? 王都見て回ってなかったなーと思って」
「服も髪も可愛くなってるね。何か気になるところはあった?」
あまりにも自然に褒められて一瞬歩みが止まってしまった。こいつはきっと現実でも女の子にこうやって接しているんだろう。
どうしたのかと見下ろしてくる仁は、これまた自然に手を繋いできた。拒絶することはせず再び歩む。
「不具合は見つかってないよ」
「それはよかった」
「……プレイヤーっぽいのがいたけど、話してない」
「うん。別にテストプレイヤー同士でやり取りすることは義務じゃないから」
本当は、共闘したほうがいいんじゃないかと思う。色んなスキルを持っている人と一緒に戦ったら新しい組み合わせも知れるだろうし、同時に発生してはいけなかったことも知れるだろう。テストプレイヤーを名乗るからには、それの方がいいのだ。
でも仁は言いよどんだオレに何かを察したようだった。
「アキラの好きにしていいって言ったよね? こうしなきゃいけないとか、そんなものはないよ」
「うん」
「俺たちがやってるゲームでもいるじゃないか。狩りしてんのかなって疑問視するくらいずっと町にいる人とか」
「いる。ずっといるのに装備変ってたりする」
「24時間料理露天開けてる人とか」
「あれいつ補充してんだろうな?」
「山登りするのも、最速攻略目指すのも自由だから」
「うん」
「アキラがこのゲーム楽しいなって思えることをして。そうじゃなきゃ意味がない」
意味がないなんて、強い言葉。そんなことあるわけもないけど、少し安心する。
美少女だと認識していたら平気なのに、ゲームの中はリアルで、現実のオレが顔を出す。テレポートだって魔法だって、高いヒールの靴で捻挫もせずに歩くのだってあり得ないのに。
仁がポンポンと頭を撫でた。
「可愛いね」
「服屋はちょっと緊張した。今度はカッコイイ女の子っぽくしてみようかな」
「髪色も変えるの?」
「あ! あー……髪色変えること考えてなかった」
美容院ではそんなに緊張してなかったと思うけど、やっぱり多少はしていたのかな。すごく悩んでこの髪色にしたけれど、髪形を気軽に変えられるならそれに合わせて変更することを視野に入れても良かったのだ。
「そうだ。髪切ったら時間経過で伸びるようにしたら?」
「制限が難しいよね。地面につく位まで伸ばしたがる人もいそうだし」
「伸びていくほど時間がかかるとか」
「そうだね。実際短い時の方が伸びるのが早い気もするし」
ほわほわの髪の毛を優しく撫でられるのはなんだか少し恥ずかしい。これで良かったかな、ちゃんと可愛くできてるかなって、自信の向こうに不安が見える。
立ち止まる仁の手を握り返して、頭を撫でられる感触を意識する。この髪の毛はふわふわさらさらしていて、まさに可愛いなんだけども。
……NPCすらいないからいいけども、なんだかいちゃついているみたいじゃないか。
「狩りいこうよ。どっか」
「そうだなー……ああ、何か食べてみた?」
「食べてない。実装したの?」
「うん。何か買ってピクニックにでも行こうか」
「おー」
「やっぱりさ」
美容院に行くときに見かけた食品を売っていたあの通りへ戻ろうとすると、仁が言った。
「だめだね、行かせちゃ」
「なにが」
「アキラがお家に行ったら、帰ってこないかもしれない」
このゲームに慣れてきた。どんな世界なのか、どんなことができるのか、慣れてきた。だから電車に乗ってしまえば楽しみと興奮よりも現実の人の目が気になった。いつも通りの、今まで通りの不安。
現実のオレは外に出ると足が止まる。視線が落ちる。ガラス越しに見る自分の顔も見たくないし、正面に座る他人も見たくなかった。仁の家に行くという理由を持っていたけれど、その理由がなければ動けない。仁が待っているから行かなきゃいけない。待っててくれているから。
「ちゃんと来るよ。頼まれたことだし、オレもやりたいし」
でも、「あなたに会いたい」の言葉一つで飛んできたいのは事実だ。他人の目を気にせず直接会えたらいいのに。そうしたら、今この瞬間のように手を繋いで隣の存在を感じているだけでいいのに。
「早く正式リリースしたらいいのに」
「まだかなぁ」
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