狂うほどに愛したい ~野球部補欠のオレでも超可愛い巨乳美少女マネージャーと熱い恋をしたい~ (健全版)

湯島二雨

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第17章…文化祭

メイド服

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―――



 体育祭は終わった。今度は文化祭が開催される。

青葉高校の文化祭は毎年かなり盛り上がる。それなりに生徒の人数も多く自由度も高いからな。
クイズ大会やライブなども行われる予定らしく、オレとしてもとても楽しみだ。


オレを含む3年生は受験で忙しいので出し物はやらない。1年生と2年生はクラス別に出し物を展示している。3年生は自由参加となっている。


美希のクラスはメイド喫茶をやると聞いた。
文化祭の定番ともいえる出し物でなんというかこう、期待を裏切らない。メイド喫茶に決めたクラスの学級委員は有能と言わざるを得ない。

美希のメイド服姿を見れる。当然オレは死なない限り必ず美希のクラスのメイド喫茶に行く。いや死んでも行く。



―――



 そしてついにやって来た、文化祭当日。

オレは美希のクラスが行うメイド喫茶に行きたくて、待ちきれなくて朝の8時頃から学校に来ていた。
受験生がこんな浮かれてていいのかと思うけど、いつも勉強でストレスがあるので今日くらいはいっぱい羽を伸ばしたい。

まだお客さんは来ておらず、生徒のみんなはまだ準備中だろう。



 ―――1時間後。
とうとう高校生活最後の文化祭が始まった。

たくさんの人で賑わっている。駄菓子屋、お化け屋敷、飲食店、演劇など、様々なクラスの教室で出し物が展示されている。

みんな楽しそうだ。こういう雰囲気オレも大好きでテンション上がってきた。
というわけでオレはさっそく美希のクラスへ行こうとする。


「竜せんぱ~いっ!」


!!

今から行こうとしてたところだが、美希の方から来てくれた。

美希と宮澤さんがオレのクラスの前の廊下に立っていた。
そして、2人ともメイド服を着用していた。


「美希っ! おはよう」

「おはようございます」


メイド服姿でニッコリと笑顔で応えてくれる美希は、オレの受験勉強疲れなど一瞬にして吹き飛ばした。


ヤ……ヤバイ!! これはヤバイとしか言えないぞ。メイドの美希が破壊力ヤバすぎる。オレの心臓を破壊する兵器だ。

私服、水着、浴衣、体操服と、いろいろな美希を見て楽しんできたが、メイド服もとても素晴らしい。どれが一番いいかなんて甲乙つけられないくらいみんな可愛すぎる。
今すぐこの場で抱きしめたくなるのをなんとか堪える。周りに人がいるし宮澤さんもいるし、2人きりではないんだから自重しなくてはならない。

テンション上がりすぎて挙動がキモくなってしまった。美希はそんなオレを見て天使の微笑みを見せる。


「この服どうですか竜先輩。似合いますか?」


美希はそう言ってクルッと1回転してみせた。
後ろ姿もちゃんと見せてくれた。そしてヒラヒラ揺れるスカート、ふわふわ揺れる少し巻いた長い髪……ふわりといい匂いが漂って周りの空気を浄化した。

服の感想を求められたので美希が着ているメイド服をじっくり穴が開くほど見つめる。

白いフリルがついたエプロンドレスに、白いフリルがついたカチューシャ。胸元の大きなリボン。王道中の王道って感じの可愛いメイド服。


「ああ、すごく似合ってる。宇宙一可愛い」

「宇宙一は言いすぎなんじゃないですかね」

「いや、宇宙一可愛い」

日本一でも世界一でもない。オレ的には絶対宇宙一だ。これは譲れない。


「……そうですか、嬉しいです。ありがとうございます」

少し俯いて照れる美希が、宇宙一可愛いのにさらに可愛さを上げた。


「もう、何イチャイチャしてるんですか、お熱いですねぇ」

宮澤さんがニヤニヤしながら茶化してきた。
美希ばっかり見てて宮澤さんをスルーするのも失礼だと思い宮澤さんの方も見る。

……ん?


「あれ? 美希と宮澤さんって同じクラスだよな?」

「はい、そうです」

「……なんか2人の服微妙に違くないか?」


さっきから美希のメイド服にばっかり目が行ってて気づかなかったが、美希と宮澤さん2人で並んでるのをよく見るとちょっと違う服になってる。こういうのってクラスで統一するものだと思ってたが。

宮澤さんはオレを見てニヤニヤした。


「ああ、美希の方がちょっと露出多いんですよ」



セクハラになるかと思ってツッコまないようにしてたけど、確かに美希のメイド服は露出が多い。

胸元が大きく開いていて、ちょっとだけ胸の谷間が見えてて非常に股間に来る。
スカートも明らかに美希の方が短い。宮澤さんは膝が隠れるくらいの長いスカートだが美希は膝より上のスカート丈だ。


「メイド服何種類かあるのか?」

「いえ、1種類だけですよ。美希露出多めにしてます」

「え、なんで?」

なんで美希だけ露出多いんだ? 不思議に思って宮澤さんを問い詰める。


「そりゃあ美希は特別だからですよ。美希はウチのクラスのエースなんです。
ホラ、見ての通り美希ってぶっちぎりで可愛いじゃないですか。ちょっと言い方悪いですけど美希には客寄せパンダになってもらってます。美希がいればウチのメイド喫茶は大繁盛間違いなしです!」


……なるほど確かに……集客するためには美希の可愛いルックスを利用しない手はないか。

理解はできるが、美希はオレの彼女だし男を釣るエサみたいな扱いされるのはちょっとどうかと思う気持ちはある。

宮澤さんはオレの考えてることを察したらしく、申し訳なさそうな顔をしていた。


「……すいません、彼氏としてはイヤですよね。彼女にいやらしい格好させるのは……」

「まあ、個人的に思うところはあるけど、でも別に美希がイヤじゃなければいいんだ。オレがとやかく言うことじゃない」

「さすが美希の彼氏さん! 器が大きいですね」


美希本人を見ても別にイヤそうにしてるわけじゃないからな。むしろノリノリだろ、文化祭すごく楽しみだって言ってたし、さっきからずっと楽しそうにしてるし。
じゃあ何の問題もない。あれやめろこれやめろとか言う気は毛頭ない。


それに露出がうんぬん言うのは今さらだ。
普段の制服のスカートの方が短いし、野球部のマネージャーをしてる時もミニスカにTシャツだけみたいな超エロい格好してるし。

美希は学校のアイドル的存在なんだ。完全にオレだけのものにするのは難しい。それはわかった上で美希と付き合っているんだ。これくらいで文句言ってたら美希の彼氏は務まらないだろう。


 「ところでオレはこれから美希のクラスに行こうと思ってたところなんだけど」

「あ、私たち今客引き係やってて校舎をうろついてますので今行っても美希はいないですよ」

……まあ確かに今目の前に美希がいるからな。
言われてみれば宮澤さんは手持ち看板を持っていた。その看板には『2年B組メイド喫茶』と書かれている。2年B組は美希のクラスだ。

今すぐ行きたいけど今じゃダメか……ちょっとしょんぼりとしていると美希が歩み寄ってきた。


「竜先輩、私は10時から店番やりますので。もしよかったら10時に来てください」


美希に上目遣いでそう言われた。下から覗き込むように美しく輝く瞳で見つめられ、ドキッと心臓が撃たれる。
好きな女の子に来てと言われて行きたくないと思う男などこの世にいない。


「ああ、絶対行く」

「楽しみにしててくださいね。いっぱいおもてなししますから」


ニコッと微笑む美希。その後客引きをするために宮澤さんと一緒に去っていった。


……メイド喫茶で美希に接客してもらえる……!

楽しみすぎる。早く10時にならないだろうか。あんなエロい格好でサービスしてもらえるなんて想像するだけで股間が膨らむ……あ、いや、胸が膨らむ。
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