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[2]の後日談
一部ダイジェスト
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俺は朝からガチガチと歯を鳴らしていた。別に寒い訳じゃない。
アイリス「え?大丈夫?」
俺「だ、駄目に決まってるだろ!お、お、俺はあがり症なんだ!く、口から心臓が飛び出そうだ!」
アイリス「この『世界』に来て散々、強敵と戦って来たでしょ?今更、衆人環視が怖いの?」
俺「こ、怖いのは仕方ないだろ!人間はそんな簡単に変わらないっての!」
身体が震える。俺はアイリスに手を引かれつつ会場に向かった。中央にはリングがあり、何処かの競技場みたいに客席がリングを囲んでいる。今は予選だからか観客はいない。この場にいるのは参加者と審判だけの様だ。
この規模なら"イージス"で、偶に喧嘩を売られた時と同じくらいだ。そう考えると少し落ち着いて来た。後は何とか本戦に進出しない様にしくじるだけだ。
アイリス「あ、少し落ち着いた?・・・言っておくけど、わざと負けるとかは無しね?」
俺「え?」
アイリス「本戦で勝負するんだから。・・・わざと負けたら後でどうなるか。考えておいてね。」
おいおい、こんなに緊張してる人間にそこまでプレッシャー掛けるか?まぁ、アイリスに殺されるなら・・・・。いや、嫌だな。少し頑張ろ。
呼ばれて四角いリングに向かう。ルールは武器の使用がOK。気絶か降伏、後は場外で負けが決まる。ある意味、無差別級だな。
男「おい。」
俺「ん?」
男「その細い剣、抜くまで待ってやるぞ。お前みたいな弱そうな奴には優しくしてやらないとな。」
ニヤニヤしながら男が言う。その男は両手で振るうサイズの斧を肩に担いでいた。手加減してくれるなら、それを使わないって選択肢があると思うんだけど。言っても仕方ないな。
俺「いや、良いよ。気にしなくて。」
男「はぁ?」
俺「多分あんた程度なら抜かなくても大丈夫だ。」
挑発をして冷静さ失わせよう。これで少しは楽に倒せるかも。それにこの刀、上手く使わないととんでもない事になりそうだし。
男「貴様ぁ!後悔するなよぉ!」
審判「え?あ!は、始め!」
男が突然走り出し、審判は慌てて開始を宣言する。俺は男の攻撃を半身で左に躱す。男は俺を追いかけ、斧を真横に振る。後ろに退がりながら躱し、リングの端まで移動する。
男「待てや!こらぁ!」
躱しながら端をなぞる様に動き、リングの角で止まる。
男「終わりだな!観念しろぉ!」
斧が最上段から振り下ろされる。俺は当たる寸前で横へ躱す。斧の刃が盛大にリングを抉り、破片が飛び散る。俺は小石サイズの破片をキャッチすると握り拳を作り、その破片を人差し指と親指の間に置く。そして破片を親指で弾き出す。いわゆる指弾って奴だ。俺は狙い通り、破片を男の頭に当てる。
男「痛ぇ!・・ごは!」
審判「じ、場外!そこまで!」
男はそのままリングの外に落ち気絶する。
参加者「何だよ?滑って場外かよ。」
他の選手もザワザワしている。俺の動きが見えた奴はいないみたいだ。
そんな感じで他にも何人かと戦い、あっさりと俺の本戦出場が決まった。アイリスも苦労せずに本戦への出場を決めた。
アイリス「シリウス。」
俺「ん?」
アイリス「予選、刀使わなかったのね。」
俺「ああ、使う程じゃなかったからな。」
アイリス「相変わらずね。」
俺「そっちも本気は出してないだろ?」
アイリス「まぁ、それはね。」
明日の本戦に出る出場者は8人、内2人が俺とアイリスだ。何の因果か俺達が戦えるのは、トーナメントの決勝って事らしい。
アイリス「じゃあ、明日も頑張ろう!」
俺「明日が本番って思うと気が滅入るな。」
アイリス「もう本戦に出るって決まったんだから覚悟しなさいよ。そうだ!午後の大会、観戦しようよ。雰囲気を少しでも経験すれば本番で緊張しないんじゃない?」
俺「そうだろうか?」
とにかく午前の部は終わった。午後の部が始まる前に昼飯を食いに行く事にする。
アイリス「何処で食べる?」
俺「観戦するならあまり遠くだと大変だよな?」
アイリス「そうだね。」
お互い店を探す為に少し離れた時だ。振り向くと、アイリスの肩を掴もうとしている手が見えた。俺は素早く戻ると、その腕を掴み捻り上げる。
男「ぐぁ!な、何をする!」
俺「お前こそ何してる!」
アイリス「え!ち、ちょっと!何があったの?あれ?貴方、確か・・・。」
男「アイリス様、お久しぶりです。」
俺「誰?」
アイリス「学生の時の同級生。」
要するに取り巻きだった内の1人か。
アイリスの同級生というこの男、俺達が出ていた予選に同じく参加していたらしい。結果も俺達と同じく本戦に出場する様だ。とにかくアイリスを見かけて、一言お詫びを言いたくて近付いたみたいだ。
アイリス「お詫びって?」
男「魔王との戦さの時です。私は恐怖からアイリス様を置いて逃げました。そんな自分を変えるべく今も研鑽を続けいます。その成果を確かめる為、この大会に出場する事にしたのです。」
アイリス「へぇ、そうなんだ!頑張って!」
男「はい!・・・あの話は変わりますが。」
アイリス「何?」
男「アイリス様、何か話し方違う様な気が。」
アイリス「え?あ!・・・ほほほほ。市井の中で活動する為、今は話し方を敢えて変えていたのですよ。」
アイリスが思い出した様に猫を被る。
俺「・・・・・。」
アイリス「・・・・・何よ。」
俺「貴族って大変だね。」
アイリス「貴方も今はその貴族の1人だけどね!」
俺「とにかく、今は昼飯を食う為に店を探してる所だろ?行こうぜ。」
男「飲食店でしたらここから少し遠くなりますが、貴族街にありますよ。一流の料理人が作る絶品料理の数々、アイリス様も必ず気に入って頂けると断言出来ます!」
大都市なだけあり、一般人の他に貴族も住んでいる。勿論生活圏は別で、一般人の区画と貴族の区画で分かれてる。その貴族の住む区画が通称、貴族街だ。
まぁ、多分、上手いんだろうけど。闘技場から離れるしな。俺は辺りを見回すと良い感じの酒場を見つけた。
俺「あそこに酒場がある。あそこにしよう。近いし。」
男「な!馬鹿な!貴様!アイリス様に市井の物達が食べる料理を食べさせる気か!」
俺「え?そりゃあ、多少の違いはあるだろうけど。食べ物って所は変わらないよ。」
男「細部が違うだろ!分かっているのか?栄えある公爵家の方にそんな物を食べさせるなど・・・!」
アイリス「良いわね。あそこの酒場に行きましょ。」
男「な!ア、アイリス様?」
流れで3人一緒に食う事になる。
俺「別に無理して付いて来なくて良いんだぞ?」
男「フンッ!アイリス様を守る為に一緒にいるのだ!貴様が何か良からぬ事を企んでいるかも知れんからな!しかしアイリス様の護衛はどうした?侍女も見当たらないが?」
アイリス「私が断ったからいないわよ。」
男「そんな!アイリス様、お1人で旅をなさっているのですか!」
俺「いや、何処に目を付けてる。俺もいるだろ?」
男「さっきから気になっていたが、そもそも貴様は何者だ!」
アイリス「私の婚約者。」
男「・・・・は?ま、まさか!お前が傭兵上がりの伯爵!」
俺「実を言うと・・・そう。」
男は何か"馬鹿な、信じられん!"とか言ってる。放っといて飯を食おう。アイリスが肉を頬張る。
アイリス「ん~~!貴族の上品な味付けも悪く無いけど、偶にはこう栄養バランスとか気にしないガッツリ系が食べたくなるのよ。」
男「ア、アイリス様?い、意外と豪胆な方なんですね。」
アイリス「え?あ!ほ、ほほほほ。」
何が"ほほほ"だ。
俺「おい、口元にソース付いてるぞ。」
アイリス「え?嘘?・・・何処?」
俺は親指でアイリスの口元のソースを拭う。
俺「あ!・・・・ごめん。」
アイリス「あ、い、いや、・・・ありがとう。」
咄嗟とはいえ軽い気持ちでやってしまった。お互いぎこちなくなる。
男「貴様!いきなり淑女に触れるとは何事だ!」
いや、お前も叫んで何事だよ。言いたい事は分かるけど。とにかくこいつは気にせず昼飯を食べる。
俺達は昼食を食べ終わり会場に戻った。流石は魔法がある『世界』だ。この短い時間で整備は終了していた。しかし整備しただけの筈の会場に、さっきまでは無かった筈の物が浮いている。
俺「あのモニターは何?」
アイリス「正確には分からないけど、この都市で独自開発したらしいよ。これのお陰で最後列の客席からも試合が見えるって訳。」
聞けば聞く程、気分が悪くなる。俺をどれだけ緊張させれば気が済むのか。
男「フンッ!貴様には負けんぞ!アイリス様見ていて下さい!必ず勝って貴女のいる決勝に向かいます!」
アイリス「え?・・・・はぁ?あまり気負わないでね?」
明日は本戦だ。結局自ら本戦出場を決めてしまった訳だが、考えるだけで心臓がバクバクする。心配だな。自分自身が。
アイリス「え?大丈夫?」
俺「だ、駄目に決まってるだろ!お、お、俺はあがり症なんだ!く、口から心臓が飛び出そうだ!」
アイリス「この『世界』に来て散々、強敵と戦って来たでしょ?今更、衆人環視が怖いの?」
俺「こ、怖いのは仕方ないだろ!人間はそんな簡単に変わらないっての!」
身体が震える。俺はアイリスに手を引かれつつ会場に向かった。中央にはリングがあり、何処かの競技場みたいに客席がリングを囲んでいる。今は予選だからか観客はいない。この場にいるのは参加者と審判だけの様だ。
この規模なら"イージス"で、偶に喧嘩を売られた時と同じくらいだ。そう考えると少し落ち着いて来た。後は何とか本戦に進出しない様にしくじるだけだ。
アイリス「あ、少し落ち着いた?・・・言っておくけど、わざと負けるとかは無しね?」
俺「え?」
アイリス「本戦で勝負するんだから。・・・わざと負けたら後でどうなるか。考えておいてね。」
おいおい、こんなに緊張してる人間にそこまでプレッシャー掛けるか?まぁ、アイリスに殺されるなら・・・・。いや、嫌だな。少し頑張ろ。
呼ばれて四角いリングに向かう。ルールは武器の使用がOK。気絶か降伏、後は場外で負けが決まる。ある意味、無差別級だな。
男「おい。」
俺「ん?」
男「その細い剣、抜くまで待ってやるぞ。お前みたいな弱そうな奴には優しくしてやらないとな。」
ニヤニヤしながら男が言う。その男は両手で振るうサイズの斧を肩に担いでいた。手加減してくれるなら、それを使わないって選択肢があると思うんだけど。言っても仕方ないな。
俺「いや、良いよ。気にしなくて。」
男「はぁ?」
俺「多分あんた程度なら抜かなくても大丈夫だ。」
挑発をして冷静さ失わせよう。これで少しは楽に倒せるかも。それにこの刀、上手く使わないととんでもない事になりそうだし。
男「貴様ぁ!後悔するなよぉ!」
審判「え?あ!は、始め!」
男が突然走り出し、審判は慌てて開始を宣言する。俺は男の攻撃を半身で左に躱す。男は俺を追いかけ、斧を真横に振る。後ろに退がりながら躱し、リングの端まで移動する。
男「待てや!こらぁ!」
躱しながら端をなぞる様に動き、リングの角で止まる。
男「終わりだな!観念しろぉ!」
斧が最上段から振り下ろされる。俺は当たる寸前で横へ躱す。斧の刃が盛大にリングを抉り、破片が飛び散る。俺は小石サイズの破片をキャッチすると握り拳を作り、その破片を人差し指と親指の間に置く。そして破片を親指で弾き出す。いわゆる指弾って奴だ。俺は狙い通り、破片を男の頭に当てる。
男「痛ぇ!・・ごは!」
審判「じ、場外!そこまで!」
男はそのままリングの外に落ち気絶する。
参加者「何だよ?滑って場外かよ。」
他の選手もザワザワしている。俺の動きが見えた奴はいないみたいだ。
そんな感じで他にも何人かと戦い、あっさりと俺の本戦出場が決まった。アイリスも苦労せずに本戦への出場を決めた。
アイリス「シリウス。」
俺「ん?」
アイリス「予選、刀使わなかったのね。」
俺「ああ、使う程じゃなかったからな。」
アイリス「相変わらずね。」
俺「そっちも本気は出してないだろ?」
アイリス「まぁ、それはね。」
明日の本戦に出る出場者は8人、内2人が俺とアイリスだ。何の因果か俺達が戦えるのは、トーナメントの決勝って事らしい。
アイリス「じゃあ、明日も頑張ろう!」
俺「明日が本番って思うと気が滅入るな。」
アイリス「もう本戦に出るって決まったんだから覚悟しなさいよ。そうだ!午後の大会、観戦しようよ。雰囲気を少しでも経験すれば本番で緊張しないんじゃない?」
俺「そうだろうか?」
とにかく午前の部は終わった。午後の部が始まる前に昼飯を食いに行く事にする。
アイリス「何処で食べる?」
俺「観戦するならあまり遠くだと大変だよな?」
アイリス「そうだね。」
お互い店を探す為に少し離れた時だ。振り向くと、アイリスの肩を掴もうとしている手が見えた。俺は素早く戻ると、その腕を掴み捻り上げる。
男「ぐぁ!な、何をする!」
俺「お前こそ何してる!」
アイリス「え!ち、ちょっと!何があったの?あれ?貴方、確か・・・。」
男「アイリス様、お久しぶりです。」
俺「誰?」
アイリス「学生の時の同級生。」
要するに取り巻きだった内の1人か。
アイリスの同級生というこの男、俺達が出ていた予選に同じく参加していたらしい。結果も俺達と同じく本戦に出場する様だ。とにかくアイリスを見かけて、一言お詫びを言いたくて近付いたみたいだ。
アイリス「お詫びって?」
男「魔王との戦さの時です。私は恐怖からアイリス様を置いて逃げました。そんな自分を変えるべく今も研鑽を続けいます。その成果を確かめる為、この大会に出場する事にしたのです。」
アイリス「へぇ、そうなんだ!頑張って!」
男「はい!・・・あの話は変わりますが。」
アイリス「何?」
男「アイリス様、何か話し方違う様な気が。」
アイリス「え?あ!・・・ほほほほ。市井の中で活動する為、今は話し方を敢えて変えていたのですよ。」
アイリスが思い出した様に猫を被る。
俺「・・・・・。」
アイリス「・・・・・何よ。」
俺「貴族って大変だね。」
アイリス「貴方も今はその貴族の1人だけどね!」
俺「とにかく、今は昼飯を食う為に店を探してる所だろ?行こうぜ。」
男「飲食店でしたらここから少し遠くなりますが、貴族街にありますよ。一流の料理人が作る絶品料理の数々、アイリス様も必ず気に入って頂けると断言出来ます!」
大都市なだけあり、一般人の他に貴族も住んでいる。勿論生活圏は別で、一般人の区画と貴族の区画で分かれてる。その貴族の住む区画が通称、貴族街だ。
まぁ、多分、上手いんだろうけど。闘技場から離れるしな。俺は辺りを見回すと良い感じの酒場を見つけた。
俺「あそこに酒場がある。あそこにしよう。近いし。」
男「な!馬鹿な!貴様!アイリス様に市井の物達が食べる料理を食べさせる気か!」
俺「え?そりゃあ、多少の違いはあるだろうけど。食べ物って所は変わらないよ。」
男「細部が違うだろ!分かっているのか?栄えある公爵家の方にそんな物を食べさせるなど・・・!」
アイリス「良いわね。あそこの酒場に行きましょ。」
男「な!ア、アイリス様?」
流れで3人一緒に食う事になる。
俺「別に無理して付いて来なくて良いんだぞ?」
男「フンッ!アイリス様を守る為に一緒にいるのだ!貴様が何か良からぬ事を企んでいるかも知れんからな!しかしアイリス様の護衛はどうした?侍女も見当たらないが?」
アイリス「私が断ったからいないわよ。」
男「そんな!アイリス様、お1人で旅をなさっているのですか!」
俺「いや、何処に目を付けてる。俺もいるだろ?」
男「さっきから気になっていたが、そもそも貴様は何者だ!」
アイリス「私の婚約者。」
男「・・・・は?ま、まさか!お前が傭兵上がりの伯爵!」
俺「実を言うと・・・そう。」
男は何か"馬鹿な、信じられん!"とか言ってる。放っといて飯を食おう。アイリスが肉を頬張る。
アイリス「ん~~!貴族の上品な味付けも悪く無いけど、偶にはこう栄養バランスとか気にしないガッツリ系が食べたくなるのよ。」
男「ア、アイリス様?い、意外と豪胆な方なんですね。」
アイリス「え?あ!ほ、ほほほほ。」
何が"ほほほ"だ。
俺「おい、口元にソース付いてるぞ。」
アイリス「え?嘘?・・・何処?」
俺は親指でアイリスの口元のソースを拭う。
俺「あ!・・・・ごめん。」
アイリス「あ、い、いや、・・・ありがとう。」
咄嗟とはいえ軽い気持ちでやってしまった。お互いぎこちなくなる。
男「貴様!いきなり淑女に触れるとは何事だ!」
いや、お前も叫んで何事だよ。言いたい事は分かるけど。とにかくこいつは気にせず昼飯を食べる。
俺達は昼食を食べ終わり会場に戻った。流石は魔法がある『世界』だ。この短い時間で整備は終了していた。しかし整備しただけの筈の会場に、さっきまでは無かった筈の物が浮いている。
俺「あのモニターは何?」
アイリス「正確には分からないけど、この都市で独自開発したらしいよ。これのお陰で最後列の客席からも試合が見えるって訳。」
聞けば聞く程、気分が悪くなる。俺をどれだけ緊張させれば気が済むのか。
男「フンッ!貴様には負けんぞ!アイリス様見ていて下さい!必ず勝って貴女のいる決勝に向かいます!」
アイリス「え?・・・・はぁ?あまり気負わないでね?」
明日は本戦だ。結局自ら本戦出場を決めてしまった訳だが、考えるだけで心臓がバクバクする。心配だな。自分自身が。
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