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[2]の後日談
変化
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こうして俺達は婚前旅行ならぬ婚前冒険に行く事になった訳だが、公爵家の人間の殆どは反対していた。良い感じに送り出してくれたのはクリスとマークだけだった。
クリスは分かるけど、マークも?って思う人もいるだろう。俺の過去の孤軍奮闘が功を奏したのか、マークは中立でいてくれているみたいだ。
マーク「貴様。アイリスお嬢様に怪我をさせるなよ。」
フリード「そんな事になったら公爵家の総てを使って潰してやる!・・・アイリスよ、今からでも遅く無い。旅行なら私と行こう。」
アイリス「大丈夫よ、お父様。それに結婚式の準備、してくれるんでしょ?」
フリード「それはそうなんだが、こんな獣にお前を任せるのは・・・・。」
獣って俺の事か?もう少し言い方ってのがあるだろう?とにかくもう行くか。
俺「アイリス。そろそろ行くぞ。」
俺はアイリスの手を掴み引っ張る。
アイリス「え?・・・う、うん。」
心なしか顔が少し赤い。やり過ぎか?そうなるとまた義親父さんが騒ぎ出すかも知れないな。大丈夫かな?
クロード「きき、き、貴様!お嬢様の手を握ったな!」
俺「お前が反応すんのかよ。」
握ったとか露骨に言われると流石に気になる。でも今更だ。それにこのままだと公爵邸の玄関だけで日が暮れる。
とにかく何処から周るか?最短で北にある山脈のドラゴンを見物か、ここから西に行って北上し闘技大会を先にするか。
西からだと遠回りだけど色々と見て周れる。北ルートはメインイベントを直ぐに体験出来るけれど楽しみが少ないかな?
西ルートから北上して大会の後、東に向かってドラゴンを鑑賞して南に言って帰りの方が良いか。
アイリス「どう行くの?」
俺「先ずは乗り合い馬車で西だな。」
アイリス「おお!普通の馬車ね!」
俺「言っとくけど公爵家の上品な馬車と違って揺れるからな。覚悟しとけよ。」
南の大都市ミルザを目指し馬車へと向かう。ただ普通に車とかじゃない。2日程掛けて目的のミルザへ到着する。ここはエレナ達が拠点にしている都市だ。
最近忙しくて皆んなに会ってない。久しぶりにエレナ達の様子も見たい。夜、酒場で会える様に連絡しておこう。
アイリス「ねぇ?」
俺「ん?」
アイリス「私、冒険者登録したい。身分証明書にもなるでしょ?」
俺「まぁ、なるけど。」
何か言われそうだなとは思う。ただ確かにその都度、身分を調べられても面倒臭い。ここの支部長とは知り合いだ。直接頼みに行くか。
ハンス「へへっ。あの狂犬がこんな美人の奥さんを貰えるとはね。」
俺「まだ奥さんじゃない。というかそのあだ名は言うな。」
ハンス「何言ってる。女房になる人なんだからお前の事は一通り把握しておいた方が良いだろ?」
アイリス「それは確かに。」
おいおい、今日はそんな話をしに来たんじゃないぞ!
ハンス「そういえばお前さんにこれを渡そうと思っていたんだよ。」
何かライセンスを渡される。
ハンス「特別名誉会員って事で、俺が勝手に作ったお前用の身分証明書だ。あった方が良いだろ?」
俺「なぁ、このカード・・・札に何か気に入らない文字列が並んでるけど?」
ハンス「え?名前、間違えてる?」
俺「いや、名前の上に"瞬撃の狂犬"って書いてあるけど?」
ハンス「それは必要だろう。」
何処がだよ!はぁ、良いや。とにかく登録を終わらせて酒場へ行こう。晩飯だ。仲間達と合流して話もしたい。
アイリスの登録を完了し、皆んなのいる席に着くとある変化に気付く。
俺「あれ?キースとトリッシュは?」
ザック「ああ。フッ、結構笑えるぞ。」
シャノン「ザックさん!人の不幸を笑う物ではありませんよ!」
ザック「おっと失礼。」
アイリス「で?何があったの?」
エレナ「キースの兄貴が死んだ。」
俺「え?何で!」
シャノン「先の戦さで馬から落馬したそうです。」
俺「ん?じゃあ当たり所が悪くて?」
ザック「違うよ。その後、後続の騎馬隊がダダーっと走って来たらしい。」
うわ!轢かれたのか!
ザック「ま、本人も手柄立てようと躍起になってたからな。慣れない戦場での乗馬で落馬したって訳よ。」
俺「うわぁ。それで跡継ぎとして呼ばれたか。・・・・キースは分かったけど、トリッシュは?」
ザック「フッ、ここからが笑える話なんだがよ。あいつの夢、覚えてるだろ?」
夢?夢って言うか。
俺「確か・・・玉の輿だっけ?」
ザック「それだよ。キースも領主貴族になったんだ。しかも婚約者もいない。いわゆる優良物件って奴さ。」
俺「へぇ、じゃあキースと結婚する為にトリッシュも一緒に行ったって事か。」
ザック「キース自身はこれからの家の事で頭が一杯らしくて、トリッシュが何で付いてくるのか分かってない様子だったからな。その隙を突いて一緒に行っちまった。」
アイリス「じゃあ2人はこのまま引退?」
エレナ「可能性はある。」
ザック「儂はまだ続けるが、そろそろガキ共も大きくなったからな。鍛冶屋に戻ろうかと考えてる所でよ。」
俺「エレナとシャノンだけでどう続けるんだ?」
エレナ「私は大丈夫だぞ。」
シャノン「確かに私達だけで続けるのは少し大変ですね。とは言っても新しく人を入れて上手くいくかは別ですからね。」
エレナ「まぁ、そこはどうにかするさ。」
俺「それにしてもキースが領主になってトリッシュが夫人を狙うか。ご愁傷様って感じだな。」
ザック「だよな?」
シャノン「お2人共!決まってはいませんが普通、結婚という話を聞いてご愁傷様と言う感想は変だと思いますよ!」
俺「う、ごめん。」
ザック「済まん。」
エレナ「最終的にどうなるかは結果が出るまで待つしかないだろうな。」
とにかく全員じゃないけど皆んなと会えて良かった。明日にはアイリスを連れ、更に西のメレスへ向かおう。その後は北のラクスに行って闘技大会か、まだ先は長いな。
クリスは分かるけど、マークも?って思う人もいるだろう。俺の過去の孤軍奮闘が功を奏したのか、マークは中立でいてくれているみたいだ。
マーク「貴様。アイリスお嬢様に怪我をさせるなよ。」
フリード「そんな事になったら公爵家の総てを使って潰してやる!・・・アイリスよ、今からでも遅く無い。旅行なら私と行こう。」
アイリス「大丈夫よ、お父様。それに結婚式の準備、してくれるんでしょ?」
フリード「それはそうなんだが、こんな獣にお前を任せるのは・・・・。」
獣って俺の事か?もう少し言い方ってのがあるだろう?とにかくもう行くか。
俺「アイリス。そろそろ行くぞ。」
俺はアイリスの手を掴み引っ張る。
アイリス「え?・・・う、うん。」
心なしか顔が少し赤い。やり過ぎか?そうなるとまた義親父さんが騒ぎ出すかも知れないな。大丈夫かな?
クロード「きき、き、貴様!お嬢様の手を握ったな!」
俺「お前が反応すんのかよ。」
握ったとか露骨に言われると流石に気になる。でも今更だ。それにこのままだと公爵邸の玄関だけで日が暮れる。
とにかく何処から周るか?最短で北にある山脈のドラゴンを見物か、ここから西に行って北上し闘技大会を先にするか。
西からだと遠回りだけど色々と見て周れる。北ルートはメインイベントを直ぐに体験出来るけれど楽しみが少ないかな?
西ルートから北上して大会の後、東に向かってドラゴンを鑑賞して南に言って帰りの方が良いか。
アイリス「どう行くの?」
俺「先ずは乗り合い馬車で西だな。」
アイリス「おお!普通の馬車ね!」
俺「言っとくけど公爵家の上品な馬車と違って揺れるからな。覚悟しとけよ。」
南の大都市ミルザを目指し馬車へと向かう。ただ普通に車とかじゃない。2日程掛けて目的のミルザへ到着する。ここはエレナ達が拠点にしている都市だ。
最近忙しくて皆んなに会ってない。久しぶりにエレナ達の様子も見たい。夜、酒場で会える様に連絡しておこう。
アイリス「ねぇ?」
俺「ん?」
アイリス「私、冒険者登録したい。身分証明書にもなるでしょ?」
俺「まぁ、なるけど。」
何か言われそうだなとは思う。ただ確かにその都度、身分を調べられても面倒臭い。ここの支部長とは知り合いだ。直接頼みに行くか。
ハンス「へへっ。あの狂犬がこんな美人の奥さんを貰えるとはね。」
俺「まだ奥さんじゃない。というかそのあだ名は言うな。」
ハンス「何言ってる。女房になる人なんだからお前の事は一通り把握しておいた方が良いだろ?」
アイリス「それは確かに。」
おいおい、今日はそんな話をしに来たんじゃないぞ!
ハンス「そういえばお前さんにこれを渡そうと思っていたんだよ。」
何かライセンスを渡される。
ハンス「特別名誉会員って事で、俺が勝手に作ったお前用の身分証明書だ。あった方が良いだろ?」
俺「なぁ、このカード・・・札に何か気に入らない文字列が並んでるけど?」
ハンス「え?名前、間違えてる?」
俺「いや、名前の上に"瞬撃の狂犬"って書いてあるけど?」
ハンス「それは必要だろう。」
何処がだよ!はぁ、良いや。とにかく登録を終わらせて酒場へ行こう。晩飯だ。仲間達と合流して話もしたい。
アイリスの登録を完了し、皆んなのいる席に着くとある変化に気付く。
俺「あれ?キースとトリッシュは?」
ザック「ああ。フッ、結構笑えるぞ。」
シャノン「ザックさん!人の不幸を笑う物ではありませんよ!」
ザック「おっと失礼。」
アイリス「で?何があったの?」
エレナ「キースの兄貴が死んだ。」
俺「え?何で!」
シャノン「先の戦さで馬から落馬したそうです。」
俺「ん?じゃあ当たり所が悪くて?」
ザック「違うよ。その後、後続の騎馬隊がダダーっと走って来たらしい。」
うわ!轢かれたのか!
ザック「ま、本人も手柄立てようと躍起になってたからな。慣れない戦場での乗馬で落馬したって訳よ。」
俺「うわぁ。それで跡継ぎとして呼ばれたか。・・・・キースは分かったけど、トリッシュは?」
ザック「フッ、ここからが笑える話なんだがよ。あいつの夢、覚えてるだろ?」
夢?夢って言うか。
俺「確か・・・玉の輿だっけ?」
ザック「それだよ。キースも領主貴族になったんだ。しかも婚約者もいない。いわゆる優良物件って奴さ。」
俺「へぇ、じゃあキースと結婚する為にトリッシュも一緒に行ったって事か。」
ザック「キース自身はこれからの家の事で頭が一杯らしくて、トリッシュが何で付いてくるのか分かってない様子だったからな。その隙を突いて一緒に行っちまった。」
アイリス「じゃあ2人はこのまま引退?」
エレナ「可能性はある。」
ザック「儂はまだ続けるが、そろそろガキ共も大きくなったからな。鍛冶屋に戻ろうかと考えてる所でよ。」
俺「エレナとシャノンだけでどう続けるんだ?」
エレナ「私は大丈夫だぞ。」
シャノン「確かに私達だけで続けるのは少し大変ですね。とは言っても新しく人を入れて上手くいくかは別ですからね。」
エレナ「まぁ、そこはどうにかするさ。」
俺「それにしてもキースが領主になってトリッシュが夫人を狙うか。ご愁傷様って感じだな。」
ザック「だよな?」
シャノン「お2人共!決まってはいませんが普通、結婚という話を聞いてご愁傷様と言う感想は変だと思いますよ!」
俺「う、ごめん。」
ザック「済まん。」
エレナ「最終的にどうなるかは結果が出るまで待つしかないだろうな。」
とにかく全員じゃないけど皆んなと会えて良かった。明日にはアイリスを連れ、更に西のメレスへ向かおう。その後は北のラクスに行って闘技大会か、まだ先は長いな。
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