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後日談
[Worldtrace2]
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王国は魔王との決戦に勝利した。だが今だに残党軍との戦いは続いていた。
本格的に活発化したのは最近だがそれでもかなりの被害が出ていた。現状を打破する為、王国は討伐軍の編成をした。
アルフレッド「坊っちゃま。会議の準備が整ったそうです。」
クリストファー「それは止めてくれ。」
アルフレッド「失礼しました。閣下。」
クリストファー「次期当主として父の代わりに戦場まで来たけれど思っていたより大変だね。」
アルフレッド「左様でございますな。御当主様はあの傭兵を閣下の盾として使いたかった様ですが。」
クリストファー「シリウスさんか。今何処にいるか分からない以上協力は頼めないさ。」
アルフレッド「必要な時にいないとは腹立たしい。」
クリストファー「フフッ、そこまで言わなくても良いんじゃないかな?・・・さぁ、奴等を皆殺しにするよ。」
それとは別の場所、魔族残党軍の本拠地。
魔族1「ようやくここまで来たな。」
魔族2「ああ、しかし今更だが良かったのか?このまま戦って。」
ランド「ありがとう。だけどもう決めた事だ。」
魔族1「しかしお前の唯一の居場所だったんじゃないのか?」
ランド「あれだけしたからな。もう俺に帰る場所は無いさ。それに俺には新たな居場所がある。」
魔族2「そうか。あの子の家族としてお前とあの子の幸せを願っている。」
ランド「ああ、ありがとう。だけど。」
魔族1「ん?」
ランド「いや、もしあいつがいたら何て言うか気になってな。」
魔族2「誰の事だ?」
ランド「俺が勝手に親友と思っている奴の事さ。あの場にいたら確実に止められていたかもな。」
魔族1「それ程か。」
ランド「ああ。」
その男は人族でありながら魔族に組みし、かつての仲間と戦った。そして次は王国まで敵にしようとしていた。
そしてもう1人。焼け野原になった村。人々の屍、その中に1人の女性の亡き骸を抱きながら声にならない声を出して苦しむ男がいた。
ジン「ぐ!くぅぅ!・・・・ああ!」
かつての英雄は1人苦しみ、泣いていた。そして。
エレナ「本当に行くのか?」
ジン「ああ。俺はあいつ等を許さない!根絶やしにしてやる!」
エレナ「シリウスがいてくれたら。」
ジン「そうだな。あいつがいたら少しは変わったかもな。」
かつて英雄は復讐の旅へ出る。ただ己の心のままに。
一通りの話を見た後、俺は口を開く。
俺「おい。何だこれ?」
ウルド「まぁ、何となく言いたい事は分かるわ。」
俺「クリストファーってアイリスの弟だよな?」
ウルド「そうよ。『王国の守護神』編の主人公よ。」
俺「何でランド?」
ウルド「彼が『革命』編の主人公よ。」
俺「で、ジンが?」
ウルド「『復讐』編の主人公。」
公式・・・というかウルド達が決めた正式名称はさっきの3つだけど、ジンの復讐のワードが強すぎて他の2つがファンの間で皆殺しエンドと国家転覆エンドって、呼ばれる様になっていた。
俺「なぁ、何で3人が闇堕ちしたみたいな状況になってんだ?理由も分からないぞ。」
ウルド「理由についてはあんたが関わりそうだから予測演算に表示されないのよ。あんたが死んだか消えたって仮定を入れてやっとさっきの所から計算出来る様になったの。」
俺「え?俺の所為なの?」
ウルド「あんたは元々この『世界』と関係無いから機械が予測出来無いのよ。レコードに事実として記録されたなら別だけど。」
俺「俺がNPCじゃないから決まった行動が出来ない。だから予測演算で計算しても答えが弾き出せないって話か。」
ウルド「そ!あんたは、まぁ、コンピュータのバグみたいな物ね。」
俺「はぁ?散々苦労して頑張ったのにおれはデータを食い荒らす害虫って言いたいの?」
ウルド「い、いや、そういう意味じゃないわよ。とにかく今回私達がして欲しい事はあの3人の闇堕ちを防ぐのと。え~と。少し言い辛いけど。」
成程こっちが本題か。
ウルド「魔族と和解して。」
何となく思っていたから、覚悟はしていたけどやっぱそうなるか。しかしこれだけは言いたい。
俺「本気で言ってる?」
あまり意識して無かったけど、割と本気のトーンになってたみたいでウルドがたじろぐ。
ウルド「う、分かってるわよ。あんたに取っては母親を殺した奴等だし、そんな連中と和解が難しいのは。だけどこのままだとどちらかが滅びるまで戦う事を止め無いでしょ。種族を滅ぼす何て簡単には出来ないわ。」
まぁ、確かに地球による自然淘汰や、人間によって動物が絶滅に追い込まれる事はあるだろうけど。人間同士で絶滅は中々難しいだろう。
俺「和解・・・か。」
ウルド「いつも通りやり方はあんたに任せるわ。」
俺「全部俺の独断で良いのか?」
ウルド「大丈夫よ。そこは信じてるから。」
はぁ~、つくづく自分はお人好しだなと思う。まぁ、信じると言われて悪い気はしない。仕方ない。やるか。
俺「分かったよ。やるよ。」
ウルド「うん。お願い。頼りにしてるわ。」
俺「はいはい。」
それにしてもダウンロードした記憶の中で気になる事があった。俺の本体がスマホで"シリウス 登場 可能性"とよく検索していた。
俺「なぁ。」
ウルド「うん?」
俺「俺の本体がずっと"俺"の事、検索してたけどどういう事だ?俺がこの『世界』に来たのは、ゲーム『Worldtrace』の出た後だ。時系列的に"俺"の存在は知らない筈だろ?」
ウルドは目を逸らし口笛を吹いて、何かを誤魔化している。そういえばこの部屋は俺の本体の記憶を元に作ってる筈だ。俺ならゲームはこの辺に置く。
ウルド「あ!ちょっと!何してるの!」
俺「あった!」
そこには『Worldtrace 新約版』とパッケージに書かれているゲームがあった。更に問題なのは、加工されてはいるがパッケージの右端に俺がいた事だ。
俺「なぁ、肖像権って言葉知ってるか?」
ウルド「残念だったわね。あんたのいる所には肖像権なんて言葉無いのよ。加工してるからあんたの本体も分からないだろうしね。」
なんて奴だ!これが女神とは!この世の終わりだな!
俺「というかこれ出す意味あるのか?」
ウルド「スクルドが"1"にシリウスがいないのにいきなり"2"で皆んながシリウスの名前連呼してたら意味が分からないんじゃない?って言うからレコードの方からデータをコピーしてリマスター版として発売したのよ。」
俺「俺を知らない内に商業に利用したのか。それなら儲けの一部を俺に寄越すのが道理だろう?」
ウルド「はぁ?これがあんただって証明出来無い以上その必要は無いでしょ。というかさっさと行きなさいよ。私はもう行くからね。」
そう言うとウルドは部屋から出て行く。
俺「あ!おい!・・・たく、ふざけやがって。しょうがねぇな。」
俺は自分の部屋を物色する。
俺「あれ!あのシリーズの最新作出たのか!やろ。」
俺は寝落ちであの『世界』に戻るまでゲームをして過ごした。
本格的に活発化したのは最近だがそれでもかなりの被害が出ていた。現状を打破する為、王国は討伐軍の編成をした。
アルフレッド「坊っちゃま。会議の準備が整ったそうです。」
クリストファー「それは止めてくれ。」
アルフレッド「失礼しました。閣下。」
クリストファー「次期当主として父の代わりに戦場まで来たけれど思っていたより大変だね。」
アルフレッド「左様でございますな。御当主様はあの傭兵を閣下の盾として使いたかった様ですが。」
クリストファー「シリウスさんか。今何処にいるか分からない以上協力は頼めないさ。」
アルフレッド「必要な時にいないとは腹立たしい。」
クリストファー「フフッ、そこまで言わなくても良いんじゃないかな?・・・さぁ、奴等を皆殺しにするよ。」
それとは別の場所、魔族残党軍の本拠地。
魔族1「ようやくここまで来たな。」
魔族2「ああ、しかし今更だが良かったのか?このまま戦って。」
ランド「ありがとう。だけどもう決めた事だ。」
魔族1「しかしお前の唯一の居場所だったんじゃないのか?」
ランド「あれだけしたからな。もう俺に帰る場所は無いさ。それに俺には新たな居場所がある。」
魔族2「そうか。あの子の家族としてお前とあの子の幸せを願っている。」
ランド「ああ、ありがとう。だけど。」
魔族1「ん?」
ランド「いや、もしあいつがいたら何て言うか気になってな。」
魔族2「誰の事だ?」
ランド「俺が勝手に親友と思っている奴の事さ。あの場にいたら確実に止められていたかもな。」
魔族1「それ程か。」
ランド「ああ。」
その男は人族でありながら魔族に組みし、かつての仲間と戦った。そして次は王国まで敵にしようとしていた。
そしてもう1人。焼け野原になった村。人々の屍、その中に1人の女性の亡き骸を抱きながら声にならない声を出して苦しむ男がいた。
ジン「ぐ!くぅぅ!・・・・ああ!」
かつての英雄は1人苦しみ、泣いていた。そして。
エレナ「本当に行くのか?」
ジン「ああ。俺はあいつ等を許さない!根絶やしにしてやる!」
エレナ「シリウスがいてくれたら。」
ジン「そうだな。あいつがいたら少しは変わったかもな。」
かつて英雄は復讐の旅へ出る。ただ己の心のままに。
一通りの話を見た後、俺は口を開く。
俺「おい。何だこれ?」
ウルド「まぁ、何となく言いたい事は分かるわ。」
俺「クリストファーってアイリスの弟だよな?」
ウルド「そうよ。『王国の守護神』編の主人公よ。」
俺「何でランド?」
ウルド「彼が『革命』編の主人公よ。」
俺「で、ジンが?」
ウルド「『復讐』編の主人公。」
公式・・・というかウルド達が決めた正式名称はさっきの3つだけど、ジンの復讐のワードが強すぎて他の2つがファンの間で皆殺しエンドと国家転覆エンドって、呼ばれる様になっていた。
俺「なぁ、何で3人が闇堕ちしたみたいな状況になってんだ?理由も分からないぞ。」
ウルド「理由についてはあんたが関わりそうだから予測演算に表示されないのよ。あんたが死んだか消えたって仮定を入れてやっとさっきの所から計算出来る様になったの。」
俺「え?俺の所為なの?」
ウルド「あんたは元々この『世界』と関係無いから機械が予測出来無いのよ。レコードに事実として記録されたなら別だけど。」
俺「俺がNPCじゃないから決まった行動が出来ない。だから予測演算で計算しても答えが弾き出せないって話か。」
ウルド「そ!あんたは、まぁ、コンピュータのバグみたいな物ね。」
俺「はぁ?散々苦労して頑張ったのにおれはデータを食い荒らす害虫って言いたいの?」
ウルド「い、いや、そういう意味じゃないわよ。とにかく今回私達がして欲しい事はあの3人の闇堕ちを防ぐのと。え~と。少し言い辛いけど。」
成程こっちが本題か。
ウルド「魔族と和解して。」
何となく思っていたから、覚悟はしていたけどやっぱそうなるか。しかしこれだけは言いたい。
俺「本気で言ってる?」
あまり意識して無かったけど、割と本気のトーンになってたみたいでウルドがたじろぐ。
ウルド「う、分かってるわよ。あんたに取っては母親を殺した奴等だし、そんな連中と和解が難しいのは。だけどこのままだとどちらかが滅びるまで戦う事を止め無いでしょ。種族を滅ぼす何て簡単には出来ないわ。」
まぁ、確かに地球による自然淘汰や、人間によって動物が絶滅に追い込まれる事はあるだろうけど。人間同士で絶滅は中々難しいだろう。
俺「和解・・・か。」
ウルド「いつも通りやり方はあんたに任せるわ。」
俺「全部俺の独断で良いのか?」
ウルド「大丈夫よ。そこは信じてるから。」
はぁ~、つくづく自分はお人好しだなと思う。まぁ、信じると言われて悪い気はしない。仕方ない。やるか。
俺「分かったよ。やるよ。」
ウルド「うん。お願い。頼りにしてるわ。」
俺「はいはい。」
それにしてもダウンロードした記憶の中で気になる事があった。俺の本体がスマホで"シリウス 登場 可能性"とよく検索していた。
俺「なぁ。」
ウルド「うん?」
俺「俺の本体がずっと"俺"の事、検索してたけどどういう事だ?俺がこの『世界』に来たのは、ゲーム『Worldtrace』の出た後だ。時系列的に"俺"の存在は知らない筈だろ?」
ウルドは目を逸らし口笛を吹いて、何かを誤魔化している。そういえばこの部屋は俺の本体の記憶を元に作ってる筈だ。俺ならゲームはこの辺に置く。
ウルド「あ!ちょっと!何してるの!」
俺「あった!」
そこには『Worldtrace 新約版』とパッケージに書かれているゲームがあった。更に問題なのは、加工されてはいるがパッケージの右端に俺がいた事だ。
俺「なぁ、肖像権って言葉知ってるか?」
ウルド「残念だったわね。あんたのいる所には肖像権なんて言葉無いのよ。加工してるからあんたの本体も分からないだろうしね。」
なんて奴だ!これが女神とは!この世の終わりだな!
俺「というかこれ出す意味あるのか?」
ウルド「スクルドが"1"にシリウスがいないのにいきなり"2"で皆んながシリウスの名前連呼してたら意味が分からないんじゃない?って言うからレコードの方からデータをコピーしてリマスター版として発売したのよ。」
俺「俺を知らない内に商業に利用したのか。それなら儲けの一部を俺に寄越すのが道理だろう?」
ウルド「はぁ?これがあんただって証明出来無い以上その必要は無いでしょ。というかさっさと行きなさいよ。私はもう行くからね。」
そう言うとウルドは部屋から出て行く。
俺「あ!おい!・・・たく、ふざけやがって。しょうがねぇな。」
俺は自分の部屋を物色する。
俺「あれ!あのシリーズの最新作出たのか!やろ。」
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