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[Worldtrace]
急転直下
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戦争開始から2日目。
昨日も色々あったからそれ程気にしていなかったがあの3人組がいない。とは言っても昨日来てくれた学生達のほとんどが王都に逃げたけど。
流石にいきなり戦争の真っ只中に放り込まれても心が追い付かないだろう。根性あるなって思う学生はアイリスの取り巻きをしてる伯爵家の長男と子爵家の次女だ。2人だけは吐きそうになりながら頑張ってる。
とりあえずマット達の話に戻ろう。思い返すとあいつ等、昨日の宴の時からいなかった。きっと怖くて慌てて逃げたんだろう。今は猫の手も借りたい程忙しい。いないよりいた方が助かるんだけど。
俺は辺りを見回す。ジンとエレナ、そして仲間達とアイリスの近くにクロードと残った取り巻き2人、とりあえず孤立せずにまとまって行動してる。俺が言った事はただの推論だけどチームで戦うのは大事だ。
少し離れた所で叫び声が上がる。冒険者の何人かが宙に舞う。別に技や魔法を使った訳じゃない。
ジン「あいつはあの時の!」
第一師団長ドワイト・ヴォルフ、ジンやエレナに取っては因縁の相手になる筈だった男。
俺「ジンは皆んなと一緒にいろ。」
ジン「は?俺も戦うよ!」
俺「これから誰が出て来るか分からないんだ。」
ジン「だけど!」
俺はジンの肩を掴み言う。
俺「皆んなを頼む!」
ジン「う、おう。」
俺がアイリスの方を見ると目が合う。少し不安そうな顔をしているけど、俺が頷くとアイリスも頷き返す。
今や俺に取っての因縁の相手になった。まぁ個人的にはゲームしてる時から因縁があるからあまり変わらないかな?
ドワイト「貴様ともこれが最後の勝負だ。」
俺「だな。決着、付けるか。」
ドワイトとは3回目のラストバトル。予定通り大剣になってる。
ん?3回目?俺達の故郷の時を入れると確かに3回目だ。でも確かゲームだと初登場はメインイベントの時だ。故郷の襲撃は物語で言えばオープニング、シナリオで考えるとカウントしない。何処かにズレがある。そこを気にしなければ全て予定通りだけど何か気持ち悪い。
ドワイト「フッ、掛かってこないのか?ならこちらから行くぞ!」
俺は舌打ちしながら振り下ろされた大剣を受け流す。ハンマーの時より楽だけど、こいつはまだ本気じゃない。ある程度追い詰めると変身する。そこからがこいつとの本番だ。別の見方をすれば変身する前に倒すって手もあるな。それで行くか!
改めてドワイトを睨む。あいつの大剣を正面から受ければ、その衝撃だけでダメージを負うだろう。とにかく受け流す。その時の隙で一気に斬るしかないな。
背はあいつの方が高い、当然振り下ろす。俺は腰を落とし、受けるフリをして右側に流す。そして奴の右腕目掛け刀を下ろす。奴も俺の動きは分かっているんだろう。刀が当たったのは大剣の柄だ。奴は大剣の持ち上げ、刀を跳ね上げる。
俺「く!」
俺はそのまま後ろに退がるが、ドワイトは直ぐに大剣を持ち直すと振り上げる。右上から大剣が迫り俺はその下に潜り込む様に回避する。俺は直ぐに突きを入れるが、今度は斜め下から斜め上に振り上げ突きを弾く。
俺「チッ!」
ドワイト「うぉぉ!」
流れで振り下ろされる大剣に体勢を整えている暇がなかった俺は正面から受け止めた。ガキィンと盛大な音がする。
俺「ぐ!」
ドワイト「フンッ、流石に正面から受ければ一溜まりも無いだろう?」
俺は腕に力を込め押し返す。俺は続けている右脚を狙う。脚を持ち上げ躱すドワイトに俺は続けて突きを繰り出す。
ドワイト「チッ!」
舌打ちして直ぐに大剣の腹で俺の突きを受け止める。片脚を浮かせた状態で受けた奴はバランスを崩す。俺は奴が後ろに退がったタイミングで勢いのまま一気に攻める。
俺の攻撃を躱しながらドワイトは移動する。追い詰められている筈のドワイトは笑みを浮かべる。何か狙いがある様だ。
シャノン「きゃあ!」
シャノンの悲鳴だ。俺は振り向くより先に思う。しまった!罠だ!引き離させれた!皆んなの方を向くとジンとエレナ、アイリスの足下に転移魔法陣が描かれている。
トリッシュ「エレナ!」
シャノン「エレナさん!」
2人はエレナに掴まる。
キース「ジン君!」
ザック「おい!こんなの聞いてないぞ!」
キース達はジンに掴まる。
クロード「お嬢様!」
取り巻き達「アイリス様!」
3人はアイリスに近付く。俺は不安そうなアイリスと目が合う。
アイリス「シ・・・!」
アイリスが俺に向かって手を伸ばす。俺も手を伸ばすが後ろから影が迫る。俺は影を躱すがその間に皆んなは消えた。その時俺がどんな顔をしていたかは分からない。ただ奥歯が痛くなる。
ドワイト「ここは戦場だぞ。女を追いかけて敵に背を向けるとは戦士にあるまじき行為だな。どうした?使徒よ?まるで鬼の様な形相だぞ?」
俺「お前等!余計な事してくれたな!」
ドワイト「フッ、貴様のその面を見れただけでも仕掛けた価値があった。ここからは俺も全力だ!死力を尽くすぞ!」
ドワイトが変身を始める。変身途中だが今の内に仕留めてさっさと皆んなを探そう。そう思った瞬間だった。
騎士「な、何だ!あの光は!」
俺「!」
王都に大きな光の柱が現れる。俺は確信する。皆んなはあそこだ!
ドワイト「そうだ貴様の仲間はあそこにいる。そして更にもう1つ仕掛けがある。」
俺「んな事俺に言う余裕があんのかよ!」
ドワイト「それで貴様が動揺するならそれで良い。例え人から卑怯と言われても、俺の全力で貴様を殺す!」
昨日も色々あったからそれ程気にしていなかったがあの3人組がいない。とは言っても昨日来てくれた学生達のほとんどが王都に逃げたけど。
流石にいきなり戦争の真っ只中に放り込まれても心が追い付かないだろう。根性あるなって思う学生はアイリスの取り巻きをしてる伯爵家の長男と子爵家の次女だ。2人だけは吐きそうになりながら頑張ってる。
とりあえずマット達の話に戻ろう。思い返すとあいつ等、昨日の宴の時からいなかった。きっと怖くて慌てて逃げたんだろう。今は猫の手も借りたい程忙しい。いないよりいた方が助かるんだけど。
俺は辺りを見回す。ジンとエレナ、そして仲間達とアイリスの近くにクロードと残った取り巻き2人、とりあえず孤立せずにまとまって行動してる。俺が言った事はただの推論だけどチームで戦うのは大事だ。
少し離れた所で叫び声が上がる。冒険者の何人かが宙に舞う。別に技や魔法を使った訳じゃない。
ジン「あいつはあの時の!」
第一師団長ドワイト・ヴォルフ、ジンやエレナに取っては因縁の相手になる筈だった男。
俺「ジンは皆んなと一緒にいろ。」
ジン「は?俺も戦うよ!」
俺「これから誰が出て来るか分からないんだ。」
ジン「だけど!」
俺はジンの肩を掴み言う。
俺「皆んなを頼む!」
ジン「う、おう。」
俺がアイリスの方を見ると目が合う。少し不安そうな顔をしているけど、俺が頷くとアイリスも頷き返す。
今や俺に取っての因縁の相手になった。まぁ個人的にはゲームしてる時から因縁があるからあまり変わらないかな?
ドワイト「貴様ともこれが最後の勝負だ。」
俺「だな。決着、付けるか。」
ドワイトとは3回目のラストバトル。予定通り大剣になってる。
ん?3回目?俺達の故郷の時を入れると確かに3回目だ。でも確かゲームだと初登場はメインイベントの時だ。故郷の襲撃は物語で言えばオープニング、シナリオで考えるとカウントしない。何処かにズレがある。そこを気にしなければ全て予定通りだけど何か気持ち悪い。
ドワイト「フッ、掛かってこないのか?ならこちらから行くぞ!」
俺は舌打ちしながら振り下ろされた大剣を受け流す。ハンマーの時より楽だけど、こいつはまだ本気じゃない。ある程度追い詰めると変身する。そこからがこいつとの本番だ。別の見方をすれば変身する前に倒すって手もあるな。それで行くか!
改めてドワイトを睨む。あいつの大剣を正面から受ければ、その衝撃だけでダメージを負うだろう。とにかく受け流す。その時の隙で一気に斬るしかないな。
背はあいつの方が高い、当然振り下ろす。俺は腰を落とし、受けるフリをして右側に流す。そして奴の右腕目掛け刀を下ろす。奴も俺の動きは分かっているんだろう。刀が当たったのは大剣の柄だ。奴は大剣の持ち上げ、刀を跳ね上げる。
俺「く!」
俺はそのまま後ろに退がるが、ドワイトは直ぐに大剣を持ち直すと振り上げる。右上から大剣が迫り俺はその下に潜り込む様に回避する。俺は直ぐに突きを入れるが、今度は斜め下から斜め上に振り上げ突きを弾く。
俺「チッ!」
ドワイト「うぉぉ!」
流れで振り下ろされる大剣に体勢を整えている暇がなかった俺は正面から受け止めた。ガキィンと盛大な音がする。
俺「ぐ!」
ドワイト「フンッ、流石に正面から受ければ一溜まりも無いだろう?」
俺は腕に力を込め押し返す。俺は続けている右脚を狙う。脚を持ち上げ躱すドワイトに俺は続けて突きを繰り出す。
ドワイト「チッ!」
舌打ちして直ぐに大剣の腹で俺の突きを受け止める。片脚を浮かせた状態で受けた奴はバランスを崩す。俺は奴が後ろに退がったタイミングで勢いのまま一気に攻める。
俺の攻撃を躱しながらドワイトは移動する。追い詰められている筈のドワイトは笑みを浮かべる。何か狙いがある様だ。
シャノン「きゃあ!」
シャノンの悲鳴だ。俺は振り向くより先に思う。しまった!罠だ!引き離させれた!皆んなの方を向くとジンとエレナ、アイリスの足下に転移魔法陣が描かれている。
トリッシュ「エレナ!」
シャノン「エレナさん!」
2人はエレナに掴まる。
キース「ジン君!」
ザック「おい!こんなの聞いてないぞ!」
キース達はジンに掴まる。
クロード「お嬢様!」
取り巻き達「アイリス様!」
3人はアイリスに近付く。俺は不安そうなアイリスと目が合う。
アイリス「シ・・・!」
アイリスが俺に向かって手を伸ばす。俺も手を伸ばすが後ろから影が迫る。俺は影を躱すがその間に皆んなは消えた。その時俺がどんな顔をしていたかは分からない。ただ奥歯が痛くなる。
ドワイト「ここは戦場だぞ。女を追いかけて敵に背を向けるとは戦士にあるまじき行為だな。どうした?使徒よ?まるで鬼の様な形相だぞ?」
俺「お前等!余計な事してくれたな!」
ドワイト「フッ、貴様のその面を見れただけでも仕掛けた価値があった。ここからは俺も全力だ!死力を尽くすぞ!」
ドワイトが変身を始める。変身途中だが今の内に仕留めてさっさと皆んなを探そう。そう思った瞬間だった。
騎士「な、何だ!あの光は!」
俺「!」
王都に大きな光の柱が現れる。俺は確信する。皆んなはあそこだ!
ドワイト「そうだ貴様の仲間はあそこにいる。そして更にもう1つ仕掛けがある。」
俺「んな事俺に言う余裕があんのかよ!」
ドワイト「それで貴様が動揺するならそれで良い。例え人から卑怯と言われても、俺の全力で貴様を殺す!」
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