Worldtrace

［Worldtrace］

ちょっと休憩、ついでに報告

当然ながら生きていれば人それぞれで人生、物語がある。よく聞くかも知れないが自分の人生において主人公は本人だと。
最近、特に思う。俺の人生を決めるのは確かに俺自信だけど俺の今の状況は物語に例えると脇役に近い。いや、脇役という"役者"ですら無いかも知れない。
ジンは子供の頃に"光の聖騎士"になり今の所負け知らずの連戦連勝。
エレナは生い立ちが特殊で、オリジナルの魔法や聖剣に選ばれたり果てはドラゴン討伐までしている。
俺と同じく地球の記憶のあるアイリスは身分からして違う。公爵令嬢で、全属性の魔法も使えるし回復魔法だって中級まで扱える。俺の教えた"気"も修得して、剣と魔法を使いこなす万能型だ。
他にも友達のランドは手に入れた能力で実家を追放されたのに今はその能力で負け無しだ。特殊な奴はそれだけじゃない。
魔王のアーサーなんか名前からして王様だ。それにあの時の会話からすると一族の為の革命だ。成功すれば英雄王。肩書きはめちゃくちゃ格好良い。それに比べて俺の場合はあの女神様達の所為で、騒動の中に放り込まれその中心にいるだけだ。
まだ助かってるのは色々な人にチヤホヤされてない事だ。俺は地球では目立つタイプじゃないからチヤホヤに関して免疫が無い。だから地球と同じである今の状況はまだ精神的にはマシな方だ。命が掛かってる以外は。
話は変わるけど、地球と同じというワードで思い出した事がある。魔法を放つ時にアルファベットが使われているんだけど、皆んなは魔法の発動キーみたいな感覚で使用している様で、言語としては理解していないと言う。エレナのオリジナル魔法も俺やアイリスは名前を聞けばどういう魔法か少しは想像出来るけど、皆んなは名前だけだとイメージ出来無いらしい。アルファベットが何処から来てどういう流れで魔法と結び付いたのかは分からない。今更だが俺も魔法を使いたかった。
さて愚痴るのもこのくらいにしよう。ここからが本当のラストイベントだ。

俺「さぁ！やるか！」

俺は気合いを入れ直し皆んなの所に向かう。願わくば皆んな無事に乗り切れる事を祈る。