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[Worldtrace]
ウルド
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寝たはずなのに何故か意識がハッキリしている。周りをよく見ると白く広い部屋にいる。そして俺自身は自分の部屋にある布団で寝ていた。自分の部屋というのは領主の屋敷で借りた部屋ではなく、地球で生活していた時の俺の部屋だ。小物から、家電まで同じ物が同じ配置で置いてある。ただ空間の真ん中にポツンと存在している。なんとなく既視感、デジャヴの様な感覚だが、これは夢だろうか?
?「やっと起きたわね!」
俺は声の方を見る。服装はヴェルダンディと同じだけど明らかに違う人物だ。声もスクルドとは違う。消去法で考えても1人しかいない。だがそれ以上に感じるのは威圧感だ。この威圧感は姉貴の物と同じだ。地球にいた時の姉貴と話している時の威圧感を感じる。何もしてないのに睨み、自分の気分が良い時以外は機嫌が悪い。そんな雰囲気を感じる。まだ幸いなのは俺の姉貴じゃない事だ。姉貴が相手なら中々逆らえないが、他人ならまだ話せるかな?と思う。ただ個人的には初対面だ。そして確信する。これは夢だ。この『世界』に初めて来た時と同じく現実に直結する"夢"だ。
俺「えっと、何か御用ですか?」
俺は正座して話し掛ける。
ウルド「私がウルドなのは分かるようね?とりあえず、あんたに話があったから寝てる間に呼び出したのよ。」
俺の確信は正解だった。
俺「それでお話とは?というか何故俺の部屋の物が?」
ウルド「あんたの記憶を元にこの場に再現したの。これなら落ち着いて話が出来るでしょ?所で話を戻すけど。一応歴史の流れは概ね予定通りね。ジンがぼっちとか聖剣持ってない事以外はね。」
少し眉が吊り上げる。
俺「それ全部俺の所為か?そっちのフォローも無い中やってるんだからまだ何とかなってる方だろ?」
ウルド「それに着いては褒めてあげる。けど極端過ぎじゃない?結果が微妙なんだけど。」
俺「それより何であのタイミングで魔王が出てくるんだ?それと無駄に強かったぞ!」
ウルド「魔王の登場については不可抗力よ。それに強さについても知らないわ。第一、地球で戦ったでしょ?」
俺「いや、ゲームシステムが違い過ぎて当てにならないだろ!ロールプレイのゲームからVRの体感型アクションゲームに切り替えた様なもんだぞ!VRやった事ないけど。」
ウルド「とにかくこれからもしっかりやって貰うから。それともう1つ、というかこの話が今回の本題よ。」
俺「何だよ?」
ウルド「あんたに思い付きで与えた・・じゃない。とにかくあの能力について話があるのよ。」
俺「おい、今、不穏な事言わなかったか?」
ウルド「そういうのは気にしたら負けよ。あんたの能力が元々そうだったのかそれとも進化したのかは分からないけど、人の動きというか技というか技術的な物を真似る能力みたいなの。」
俺「能力の把握もしないで実装したのか?というか、邪魔されてコレしか入れられなかったみたいな事言われたぞ。」
ウルド「それは事実。そもそも魔法を使う事を想定して、想像力をそのまま"力"に転用出来る様にする為の能力だったのよ。それなのにセットで付けるべき魔力の器官が無いなんて、送り込んだ後に知ったから。」
俺は頭が痛くなった。それだけを改めて言いに来たのか?もう寝よう。布団に入る。
ウルド「ちょっと!話がまだ途中よ!例の能力、仮に"トレース"と名付けるわ。その"トレース"はあんたが、今まで地球で見た映画やゲームのキャラクターが使う、物理的な動きをあんたに出来る範囲で再現出来るわ。」
俺「その"トレース"はスキル?」
ウルド「そんな大層な物じゃないわ。そもそもあんたの身体も中身もこの『世界』と繋がりがないんだからその仕組みを利用出来ないのよ。でも"トレース"のお陰であんたは頭で思い描くだけでどんな動きも出来る。ってちょっと凄くない?」
俺「それって何が凄いんだ?要は出来ると思えば出来るって事だろ?今までと変わらないよな?」
ウルド「・・・・。」
俺「・・・・。」
ウルド「地球に見ただけで何でも再現出来る天才とかがいるじゃない?あれと同じになる・・・かな?」
俺「それ、この『世界』で役に立つか?魔法には適用されないのに?」
ウルド「今まで役に立ってたじゃない?」
俺「いや、だから今までと一緒だよな?能力の内容が少し詳しく分かっただけで。」
ウルド「それじゃあこれからも頑張って、よろしくね。後はお願い。」
そして消える。
俺「おい!逃げんのかよ!たくっ何しに来たんだ!全く!」
俺は寝ようと思ったが、この部屋にあるゲームを見る。
俺「あ!あのゲームの新作出てる。『俺』買ったのか。・・・・少しやろ。」
ゲームをしている内に寝落ちした様で、気が付くと朝になり領主邸の部屋にいた。酷い夢だった。多分ウルドが出たのは事実だろうな。はぁ、朝から憂鬱だ。とにかく支度して外に出よう。これから本土に向かい別の遺跡で次の聖剣探しだ。
?「やっと起きたわね!」
俺は声の方を見る。服装はヴェルダンディと同じだけど明らかに違う人物だ。声もスクルドとは違う。消去法で考えても1人しかいない。だがそれ以上に感じるのは威圧感だ。この威圧感は姉貴の物と同じだ。地球にいた時の姉貴と話している時の威圧感を感じる。何もしてないのに睨み、自分の気分が良い時以外は機嫌が悪い。そんな雰囲気を感じる。まだ幸いなのは俺の姉貴じゃない事だ。姉貴が相手なら中々逆らえないが、他人ならまだ話せるかな?と思う。ただ個人的には初対面だ。そして確信する。これは夢だ。この『世界』に初めて来た時と同じく現実に直結する"夢"だ。
俺「えっと、何か御用ですか?」
俺は正座して話し掛ける。
ウルド「私がウルドなのは分かるようね?とりあえず、あんたに話があったから寝てる間に呼び出したのよ。」
俺の確信は正解だった。
俺「それでお話とは?というか何故俺の部屋の物が?」
ウルド「あんたの記憶を元にこの場に再現したの。これなら落ち着いて話が出来るでしょ?所で話を戻すけど。一応歴史の流れは概ね予定通りね。ジンがぼっちとか聖剣持ってない事以外はね。」
少し眉が吊り上げる。
俺「それ全部俺の所為か?そっちのフォローも無い中やってるんだからまだ何とかなってる方だろ?」
ウルド「それに着いては褒めてあげる。けど極端過ぎじゃない?結果が微妙なんだけど。」
俺「それより何であのタイミングで魔王が出てくるんだ?それと無駄に強かったぞ!」
ウルド「魔王の登場については不可抗力よ。それに強さについても知らないわ。第一、地球で戦ったでしょ?」
俺「いや、ゲームシステムが違い過ぎて当てにならないだろ!ロールプレイのゲームからVRの体感型アクションゲームに切り替えた様なもんだぞ!VRやった事ないけど。」
ウルド「とにかくこれからもしっかりやって貰うから。それともう1つ、というかこの話が今回の本題よ。」
俺「何だよ?」
ウルド「あんたに思い付きで与えた・・じゃない。とにかくあの能力について話があるのよ。」
俺「おい、今、不穏な事言わなかったか?」
ウルド「そういうのは気にしたら負けよ。あんたの能力が元々そうだったのかそれとも進化したのかは分からないけど、人の動きというか技というか技術的な物を真似る能力みたいなの。」
俺「能力の把握もしないで実装したのか?というか、邪魔されてコレしか入れられなかったみたいな事言われたぞ。」
ウルド「それは事実。そもそも魔法を使う事を想定して、想像力をそのまま"力"に転用出来る様にする為の能力だったのよ。それなのにセットで付けるべき魔力の器官が無いなんて、送り込んだ後に知ったから。」
俺は頭が痛くなった。それだけを改めて言いに来たのか?もう寝よう。布団に入る。
ウルド「ちょっと!話がまだ途中よ!例の能力、仮に"トレース"と名付けるわ。その"トレース"はあんたが、今まで地球で見た映画やゲームのキャラクターが使う、物理的な動きをあんたに出来る範囲で再現出来るわ。」
俺「その"トレース"はスキル?」
ウルド「そんな大層な物じゃないわ。そもそもあんたの身体も中身もこの『世界』と繋がりがないんだからその仕組みを利用出来ないのよ。でも"トレース"のお陰であんたは頭で思い描くだけでどんな動きも出来る。ってちょっと凄くない?」
俺「それって何が凄いんだ?要は出来ると思えば出来るって事だろ?今までと変わらないよな?」
ウルド「・・・・。」
俺「・・・・。」
ウルド「地球に見ただけで何でも再現出来る天才とかがいるじゃない?あれと同じになる・・・かな?」
俺「それ、この『世界』で役に立つか?魔法には適用されないのに?」
ウルド「今まで役に立ってたじゃない?」
俺「いや、だから今までと一緒だよな?能力の内容が少し詳しく分かっただけで。」
ウルド「それじゃあこれからも頑張って、よろしくね。後はお願い。」
そして消える。
俺「おい!逃げんのかよ!たくっ何しに来たんだ!全く!」
俺は寝ようと思ったが、この部屋にあるゲームを見る。
俺「あ!あのゲームの新作出てる。『俺』買ったのか。・・・・少しやろ。」
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