-桜蝶の総長様-

かしあ

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連行、そしてバレた15

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あれは、俺が中学二年生の時だった…………。


当時俺は荒れていた。


原因は、家族関係。


親父が勤めていた会社が倒産した。


すると、親父は毎日のように酒を飲み、母親に暴力をふるっていた。


母親は泣き叫びながら助けを求めていた。


だが親父は俺にまで暴力をふるうようになった。


毎日、毎日。


俺は耐えきれなくなり家を飛び出した。


居場所がなくなった俺は、日頃のストレスを喧嘩で発散するようになった。


喧嘩を売られたら買う。


たとえ相手の意識がなかろうが殴り続ける。


いつしか俺は地元では有名になっていた。


そしてその日もいつものように喧嘩をしていたとき、突然腕を捕まれた。


乃「おい、それ以上やったらそいつ、死ぬぞ?」


低い声が俺の耳に響いた。


死ぬ? そんなの知ってるさ。


律「こいつが死んだって俺には関係ない」


乃「…………悲しいやつだな、お前」


律「なっ!!何も知らねぇーくせに偉そうなこと言うんじゃねぇ!!」


俺はそいつに殴りかかった。



────パシッ


その拳は本人に当たらず受け止められた。

初めてだった、俺の拳が受け止められたのは。

しかも女にだ。


律「嘘だろ?」


そう思うしかなかった。

するとそいつはこう言った。
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