腐男子で副会長の俺が会長に恋をした

かしあ

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トラウマとライバル3.

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特に秘密にしておく必要はないが何となく誰にも言いたくない気分だから真弥にも内緒だ。


「まぁ、いいわ。それより凪、お前ちゃんと寝れてるか?」

「あーうん」

「嘘だな、目元少し隈ができてるぞ」

「…気のせいじゃね?」

「んなわけあるか、顔色も悪いだろ。ちゃんとご飯食べてんのか?」

「ぼちぼち?」


俺の返答に真弥はため息をついた。

え、俺そんなに顔色悪かったのか?食欲なくて食べれない日があっても周りにバレないように一応鏡で自分の顔確認してるんだけどな…。
今日の朝、鏡で自分の顔を見た時も真弥がため息つくほど顔色は悪くなかったはず。長時間ちゃんと寝れてるとは言えないけど。


「俺の管理不足だな、凪が普段通りに生活しているように見えてたからここまで精神的不安を抱えているなんて気づかなかった。ごめんな?」

「周りに気づかれないように演技してたし、真弥は悪くないって。俺のメンタルの問題だし。隊長だからってそこまで俺の世話する必要なくね?お母さんじゃん」

「凪が元気じゃないと親衛隊の子達が悲しむぜ?てか幼なじみとしてお前の心配ぐらいさせろよ。入院中成宮が側にいるせいでお見舞いすらいけなかったんだからな」

「それは…悪かったな」

「本当だわ。凪と面会の約束してるって言っても無理だって言われて成宮に追い返されたし…今思い出してもムカつく」


…そんな事があったのか、俺全然知らなかったぞ。
だからあの時面会の時間になっても真弥と会えなかったのか。真弥に約束忘れられたのかと思ってたわ。
あれは拓実のせいだったのか。
見舞いに来てくれた人追い返すなよ、まったく。


「んで、お前の不安要素はあの事件だけか?」

「あー」


事件の事もあるが俺が精神的不安になっている原因はもう1つある。
実は今年の学祭は何故か隣町の女子校と合同で開催することになった。
しかもその女子校の会長、東雲明日香(シノノメアスカ)は拓実の幼なじみらしい。

ただの幼なじみだったら別に俺もどうとも思わなかったんだがこの女会長、どうやら拓実の事が好きらしい。
やたら拓実に対してボディタッチしてるし、拓実にばかり話しかけに行ってるし。

拓実は特に気にしていないようだが俺は気になって生徒会の仕事に集中できない。


「なるほど、凪はその女に成宮がとられそうで不安って事か?」

「そういう事。あと何故か俺にだけ当たりが強いからとてつもなくストレス」


俺が拓実と話しているだけですっごく睨んでくるし、普通に俺らの会話に割り込んでくるし。

拓実も俺達の会話に割り込んでくる幼なじみに対して何も言わないし、むしろ幼少期の話でお互い楽しそうに話してたし…。

そんな仲良さげな2人の姿を見る度胸が苦しくなる。

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