腐男子で副会長の俺が会長に恋をした

かしあ

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新入生歓迎会3.

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「いこ…いいこ」

「須藤先輩、励ましてくださりありがとうございます」

「い、よ…」


ふぁーワンコによしよしされた、癒しだった。俺の心が癒された。須藤先輩大好きすぎる。
どさくさに紛れて少しだけ須藤先輩に抱きついたらいい匂いがした。
はぁー幸せかもしれない。先輩には失礼だけどこの抱き心地はもはや大きいクマのぬいぐるみだ。


「おい凪、今度は須藤先輩にセクハラしてんじゃねーよ」

「セクハラなんてしていませんよ、失礼ですね貴方は」


俺の癒しタイムは拓実によって強制終了させられた。
セクハラじゃないし、てか今度はって俺まだ誰にもセクハラしとらんわ。失礼だな。


「ほら、これ読んどけ。鬼ごっこ始まるからルール変更の紙とマイクな」

「…ルール変更とはどういう事ですか?」

「とりあえず読んどけ。ほら、司会して来い」

「はぁ…何なんですか」


急かすように舞台の上に立たされた俺は全校生徒の前で鬼ごっこの説明を始める。

鬼ごっこのルールは簡単、奇数クラスが鬼で偶数クラスが逃げる人。
鬼は3時間以内にたくさん人間を捕まえること。
たくさん人間を捕まえた鬼には景品あり。3時間逃げ切った人にも景品あり。
鬼に捕まった人は捕まったことがわかるようにビブスを脱ぐこと。ビブスを脱いでから体育館に戻ること。
風紀は見回りで参加しないが生徒会は鬼と逃げる人で別れて参加。
鬼は会長、書記2人。逃げる人は副会長、双子会計、庶務。

…は?生徒会に鬼がいるんだが?しかも拓実と優と須藤先輩。ルール変更前は皆逃げる人だったじゃん!!何この突然の裏切り!?てか鬼になれるんだったら俺も鬼がよかったー!!そしたら夏目と鬼ごっこしながらBLウオッチングできたじゃん!!

突然のルール変更にショックを受けながらマイクを優に託せば肩をポンポンと叩かれる。
振り返ればとてつもなく笑顔の拓実がいた。

拓実が朝、鬼ごっこ覚悟しておけという意味を俺は今理解した。
なるほど、お前か、ルール変更したのお前だろ?おい拓実!!何で俺も鬼にしてくれなかったんだよー!!裏切り者!!


「という事だ、俺が行くまで誰にも捕まるなよ?凪」

「今は貴方にも捕まりたくありません」

「ふっ、言ってろよ、絶対捕まえてやるからな」

「絶対に逃げ切ります」


片想いの相手が捕まえに来てくれるという展開に普通の人だったら嬉しくてドキドキするかもしれない。
だが拓実からの突然の裏切り&負けず嫌いな俺はドキドキよりも拓実には負けたくないという心理が勝った。

なので全力で勝負して絶対逃げ切って景品をもらってやるぜ!!

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