腐男子で副会長の俺が会長に恋をした

かしあ

文字の大きさ
上 下
6 / 64

転校生も非王道1.

しおりを挟む
「貴方が多賀谷夏目(タガヤナツメ)君ですか?」

「あ、はい…そうだです。あんたは誰だですか?」


ふはっ!やべーリアル王道転校生じゃんこれ!!この学校のバカでかい門を飛び越えてたからまさかとは思ったけど!!瓶底メガネ、マリモみたいなカツラ、しかも敬語話せないとか最高じゃん。
変装といたら絶対美少年だな。アンチじゃないといいけど。


「私は咲良凪、ここの学校の副会長をしております。今日は理事長室まで多賀谷君の案内を任されており、ここで貴方が来るのを待っていました」

「そうだったのか、ありがとうです。それより凪、その作り笑い気持ち悪いぞです」


すっげーセリフまで王道。しかも俺のこともう呼び捨てとか王道転校生恐るべし。
さて、俺は作り笑いを指摘されたからこの王道転校生君にキスしないといけないのか…無理だな、唇にキスは無理、頬っぺでいいか?


「私の作り笑いを見破ったのは初めてです。気に入りました夏目…チュッ」

「…口じゃなくて何故に頬っぺ?王道副会長なら普通唇にキスすんじゃねぇのかよおい!」

「はっ?何?」

「だーがーら王道副会長は頬っぺじゃなくて唇にキスすんの!!何チキってんだよゴラァ」


え、何…?転校生キレだしてんだけど。さっきと性格違いすぎん?
怖すぎるだろ、ヤンキーじゃん。俺今胸ぐら掴まれて息苦しいんだが。小柄なくせに力強すぎ。
あと転校生が腐男子とか聞いてねぇ、同志じゃねぇか。


「おい、聞いてんのか?副会長は重要な役なんだからちゃんと俺にキスしろよ」

「無理、俺好きな人としかキスしたくない」

「…好きな奴いんの??」

「いちゃわるいかよ」

「え、凪かわいっ、顔真っ赤じゃんてかさっきと全然性格違うけどこっちが素?」

「腹黒副会長は演技」

「まぢかー!大柄な見た目のわりに素がかわいとかどんなギャップ萌え!!」


…しまった、俺が演技してるって事転校生に話しちまった。
まぁいいか、優も知ってるし、口止めしとけば大事にはならんだろう。


「で、誰だ?凪の好きな人誰??」

「多賀谷口軽そうだから言いたくねぇー」

「は?なんでだよ!俺演技上手いし口堅いぞ!あと多賀谷じゃなくて夏目でいい」

「はいはい夏目ね、王道転校生演技だったのかよ、総受けライフ目指してたのか??」

「いや、違う、王道転校生を演じつつ恋のキューピッドになろうとしてた」


やっぱ王道転校生は演技だったのか。あんなタメ口と丁寧語混ざった言葉使うやつ普通はいねぇよな。

それよりも気になるのが夏目の言う恋のキューピッドだ。
お前、どんな目的でこの学校に転校してきてんだよ。確かにここは男子校でホモ率高いが。

…いや、俺もBLウオッチングしたくてこの学校に入学してたわ。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

転生したら乙女ゲームのモブキャラだったのでモブハーレム作ろうとしたら…BLな方向になるのだが

松林 松茸
BL
私は「南 明日香」という平凡な会社員だった。 ありふれた生活と隠していたオタク趣味。それだけで満足な生活だった。 あの日までは。 気が付くと大好きだった乙女ゲーム“ときめき魔法学院”のモブキャラ「レナンジェス=ハックマン子爵家長男」に転生していた。 (無いものがある!これは…モブキャラハーレムを作らなくては!!) その野望を実現すべく計画を練るが…アーな方向へ向かってしまう。 元日本人女性の異世界生活は如何に? ※カクヨム様、小説家になろう様で同時連載しております。 5月23日から毎日、昼12時更新します。

平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。

しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。 基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。 一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。 それでも宜しければどうぞ。

風紀委員長様は王道転校生がお嫌い

八(八月八)
BL
※11/12 10話後半を加筆しました。  11/21 登場人物まとめを追加しました。 【第7回BL小説大賞エントリー中】 山奥にある全寮制の名門男子校鶯実学園。 この学園では、各委員会の委員長副委員長と、生徒会執行部が『役付』と呼ばれる特権を持っていた。 東海林幹春は、そんな鶯実学園の風紀委員長。 風紀委員長の名に恥じぬ様、真面目実直に、髪は七三、黒縁メガネも掛けて職務に当たっていた。 しかしある日、突如として彼の生活を脅かす転入生が現われる。 ボサボサ頭に大きなメガネ、ブカブカの制服に身を包んだ転校生は、元はシングルマザーの田舎育ち。母の再婚により理事長の親戚となり、この学園に編入してきたものの、学園の特殊な環境に慣れず、あくまでも庶民感覚で突き進もうとする。 おまけにその転校生に、生徒会執行部の面々はメロメロに!? そんな転校生がとにかく気に入らない幹春。 何を隠そう、彼こそが、中学まで、転校生を凌ぐ超極貧ド田舎生活をしてきていたから! ※11/12に10話加筆しています。

モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)

夏目碧央
BL
 兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。  ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

目立たないでと言われても

みつば
BL
「お願いだから、目立たないで。」 ****** 山奥にある私立琴森学園。この学園に季節外れの転入生がやってきた。担任に頼まれて転入生の世話をすることになってしまった俺、藤崎湊人。引き受けたはいいけど、この転入生はこの学園の人気者に気に入られてしまって…… 25話で本編完結+番外編4話

処理中です...