推しを眺めていたら推しが近づいてきた

かしあ

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「昴おはよー」


「おはよう宇都宮君」


昴が俺以外からストーカーをされていると知ってから朝は昴の家まで迎えに行き、バイトがない日は夜ご飯を昴の家で作り、一緒に食べて俺は自宅に帰る日々をおくっている。
なんて幸せな日々だろう、ストーカー様様だなー。だって終電逃した日は昴の家に泊めてもらえるんだよ??もうこれは半同棲って言ってもいいよね??

まぁ泊まった日は理性との戦いだけど。


「昴、今日はオムライスだよ」


「わぁ~美味しそう、料理上手な宇都宮君はいいパパになりそうだね」


「ふふ、大袈裟だよ?」


俺がパパなら昴がママかなー。将来は養子を迎え入れて3人で暮らすのもありだね。

え?まだ付き合ってないのに気が早い?昴はもう俺から逃げられない運命だから俺のお嫁さんは確定。結婚式はハワイとかかなー。うーん悩む。


「ほぁー卵とろとろ~美味しい」


オムライスを口いっぱい頬張ってモグモグしてる姿が可愛い。同棲したらこれが毎日見れるとか癒しだと思わない?


「お代わりもあるから遠慮せず食べていいらかね?」


「うん、ありがとう宇都宮君」


昴の笑顔を見つめてから俺も自分で作ったオムライスを食べ始めた。


昴がバイトをしている時はお店の中で昴を観察し、昴の周りにストーカーがいないかを確認する。
最近発覚した昴のストーカー野郎はサラリーマンのおっさんだった。なんでもこの店の常連客らしい。
たまたま俺が店でカフェオレ飲んでたら昴をガン見してるおっさんを見つけたので観察してれば昴が退勤するぐらいに店から出て昴の家の方向まで歩いていく姿を確認した。

1度目ならたまたま同じ方角に帰るだけかと思うがこれが2度、3度あったからね~こいつが昴のストーカー野郎だと判断して接触した。

俺が脅せば口答えしてきたのでおっさんを調教するのが好きなゲイ友達に託した。
きっと今頃おっさんは調教されて快楽堕ちした雌豚になってる頃だろう。もちろん昴には何も知らせてない。俺が勝手に行動した事だし、昴にはストーカー野郎じゃなくて俺の事だけ考えていてほしいしね。

これで昴のストーカーは消えた…と安心していたんだけどさ…。


「…ここで何してんの?」


「げっ、宇都宮君」


「よっ春兎~遊びに来たぜ」


昴のバイト先に佐々木と稔がいた。


「佐々木がどうしても写真の事で高城に謝りたいって言うからついてきた」


「はぁ?」


余計な事を。写真の事今昴にバラされたら俺の計画が全て台無しになるの分かってて言ってんの?


「まぁまぁ謝るぐらいいいんじゃね?高城も写真の事言ってもあんまよく分かんねぇかもしれねぇし?」


「いやいや、絶対言うな、何の為に俺が昴のポストに写真入れてると思ってんの?昴を俺のものにする為なんだから邪魔しないでくれない?」


「ふわぁっ!!俺のもの宣言!!」


「うわっ、汚い」


佐々木が急に鼻血を出したので稔がティッシュを渡していた。
…いや、お前らなんなの稔が面倒見良いなんて珍しいんだけど付き合ってんの?

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