推しを眺めていたら推しが近づいてきた

かしあ

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それからは毎日手書きのメッセージと俺が隠し撮りした昴の写真を同封しポストへと入れた。

今までは昴と俺のデート写真も手紙と同封していたがそのデート写真が昴に渡っている事が昴の友達の三島?っていう人から三島の彼女経由で佐々木にバレてデート写真を撮ってもらえなくなったのだ。

まさか佐々木と繋がってる人が昴の身近にいたとは予想外だったなー。
まぁまだ計画は失敗してないから佐々木には説教されたけど無視した。
そしたら佐々木が「私は宇都宮君が高城君を眺める為だけだと思ったから撮影に協力したのにその写真を高城君に渡してるなんてどういう事??…まさか宇都宮君が高城君にストーカーまがいな事してるわけないよね??」と聞かれたのでその質問にも無視した。

そしたら佐々木が顔を真っ青にしながら「え待って腐的には美味しい現状だけど高城君の事を考えると笑えなくない?そもそも盗撮してる時点で犯罪…」とかブツブツ言いながらどこかへ消えていった。

…何だったのあいつ…。



「あ、高城君ちょっと話があって…」


「え!?あ、えっと…?「昴?何してるの?今日は外でお昼食べる約束してたよね??」


「ふぇ!?う、宇都宮君!?」


「ほら、早く行くよー」


あの日から佐々木が昴に接触しようとするからそれを俺が邪魔している。
俺の計画が昴にバレたら厄介だからねー昴を連れ回し、佐々木が話しかけてこれないように逃げ回る日々を送っていた。

昴は何が何だか分からない顔をしていたが俺が微笑めば「うっ、不意打ちの笑顔…」とか言いながら顔を両手で隠していたので俺が連れ回してる事なんて気にしてなさそうだった。

ふふふ、可愛いっ。


「…春兎、お前高城拉致して何してんの?佐々木が高城に話したいことがあるのにお前に邪魔されるってクレームきたぞ」


「拉致なんてしてないよ、恋人との時間を邪魔されない場所にいるだけ」


「恋人…?は?お前らいつから付き合ってたんだよ、幼なじみの俺にぐらい報告しろよ」


「まだ付き合ってないよ?付き合う予定だから恋人って呼んでるだけ」


「んん?いや意味わからんのだけど」


別に分かってもらわなくていいんだけど。
正論を言ってくる真面目な稔はめんどくさいから嫌いだ。

あ、昴発見、でも近くに三島と三島の彼女?がいるな…まぁいつものように周りを気にせず昴を拉致すればいっか。

稔を放置して静かに昴の後ろへと近づけば2日前から帰り道に誰かに後をつけられているという昴の話し声が聞こえた。

…は?どういうこと?隠し撮りの犯人は俺だけど昴の後はつけたことない。
俺以外に昴のストーカーがいる?何それ、ありえないんだけど?

しかもその犯人を昴は捕まえようとしているらしい。
なんでも昴は人違いで自分がストーカーされていると思っているみたいだ。

人違いなんてあるわけないじゃん、昴は可愛いんだよ?犯人は俺と同じで昴の可愛さを知っているって事でしょ?
それなのに犯人を捕まえようとするなんて…少しは俺に頼ってくれてもいいのに。
そんな危ない事をして昴が襲われたらどうするんだろうね??昴は俺だけのものなのに。

誰にも渡さないよ…?

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