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「よう春兎、高城が休みだからって拗ねんなよ」


「拗ねてないけど…てか今日昴休みなの?なんで?」


「さぁー?詳しく知らんけど…風邪でもひいたんじゃね?」


「風邪か…」


道理で今日は朝から昴を見かけないわけだ。いつもならこの時間帯は昴からの熱い視線を感じるからね~。

休みという事は体調が悪いのか?とりあえず昴に連絡を入れて放課後お見舞いにでも行こう。

ついでに昴のポストに入れたい物もあるし。

今日で俺の計画も四日目、さぁ昴はこの封筒の意味に気づいてるかな~?


「…なんで1人でニヤついてんだよ気持ち悪いな」


「うるさいよ稔」


俺の悪口を言ってくる稔を無視して昴に電話をかけた…のだが出なかった。
着信音に気づかないぐらい体調が悪くて寝込んでいるのだろうか?
そんなに体調悪いなら一人暮らしだしご飯食べれてるのか心配だな…あ、いい事思いついた、俺がご飯作って昴に持っていけばよくない?昴の看病もできるし一石二鳥じゃん。

そうと決まれば今から買い出しに行こう。

帰り支度をし、席を立てば何かを察した稔に右手首を掴まれた。


「おい、高城が休みだからって堂々と授業サボろうとすんなバカ春兎」


「俺は授業よりも大事な用ができたから早退するだけだけど?」


だから手、離してくんない?と目線で訴えるれば稔はため息を吐いた。


「アホか、お前が授業サボって高城の看病なんかしたら高城が罪悪感を感じてよけい体調悪くなるかもしれないだろうが」


「昴が…?俺に罪悪感を…」


それはそれで最高。だって罪悪感を感じる=昴は俺の事を考えてくれてるんでしょ?
俺の事だけを考えて俺の事だけを見てくれるなんて嬉しすぎて思わず顔がニヤけちゃうよねー。


「嬉しそうな顔をすんなよ…春兎、お前いつからサイコパスになったんだよ…」


「あ?俺笑ってた?それより俺がサイコパスなのか分かんないけど、サイコパスになっちゃうのはきっと昴限定だと思うから安心してよ稔」


「いやいや、余計心配なんだが」


まだごちゃごちゃ言ってくる稔を無視し、教室を出た俺はもう一度昴に電話をかけた。出なかったけど。
昴のスマホのGPSを確認すれば自宅のまま動いていなかったのできっと寝ているんだろう。

そうそう昴の連絡先とGPS機能のアプリは昴の家に泊まった時に勝手に登録した。昴はあの日爆睡してたから気づいてない。

昴俺との連絡先交換した覚え無いはずなのに普通にメールのやりとりしてるんだもんな~危機感なさすぎ。
まぁこれからは俺が傍にいるつもりだから安全だけどさー。


「さーてと、とりあえず昴の好きなハンバーグを作るために材料を買に行きますか」

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