17 / 36
17.
しおりを挟む
「おはよう昴。今日もいい天気だね」
インターホンが鳴り、ドアを開けたら目の前に王子様が!!何回みても慣れない光景。
白馬の王子様って宇都宮君にピッタリの言葉だと思う。
「おお、おはよう宇都宮君」
「うん、じゃあ行こっか。あ、そうだ昴、フード被っときな?」
「そうだった」
僕は慌ててフードを深く被る。顔隠していればストーカーも隠し撮りできないんじゃない?って事で宇都宮君からの提案だ。
実際それ以来送られてくる写真の枚数が減ったのだ。あと宇都宮君とのツーショット写真がなくなった。
僕だけが写っている写真だけになり少し残念な気持ちにもなったがこのまま送られてくる写真がなくなればいいなーと思う。
「最近はどう?ストーカーに追いかけられたりしてない?」
「うん、大丈夫だよ。宇都宮君が毎日送り迎えしてくれてるから」
「ならよかった。俺も昴と毎日デートみたいで嬉しいよ」
「で!?いやいや、何言ってるの宇都宮君!!僕とデートなんて!?」
「本当の事でしょ?そのおかげで昴が前より俺に対してフレンドリーな感じするよ」
「そ、そうかな…」
気づかないうちに推しに失礼な態度とってないといいんだけども。
「そうそう今日はパスタにしようかなって思ってるんだけど昴何味がいい??」
「…カルボナーラかな」
「分かった、帰りに材料買いに行こっか」
「うん」
そうそう、ストーカーの件から宇都宮君は毎日の送り迎えだけでなく僕のバイトがない日は僕の家で宇都宮君の手料理を一緒に食べているのだ。
宇都宮君優しすぎるよね?なんでもできるし完璧な推し!!まさにスパダリ!
ストーカーのおかげで毎日充実しています。
念願の推しに料理の感想も伝えれたし今僕幸せすぎる~。
ストーカーの被害者なのか?って疑われるくらい元気です!睡眠不足も改善されました!推しのおかげです!!
「なんだか新婚さんみたいな会話だね」
「へ!?」
「昴は俺のお嫁さんかー」
「お、俺のお嫁…はっ!宇都宮君のお嫁さんなんて恐れ多い!!そもそも友達でも恐れ多いのに!!」
「ふふ、昴は照れ屋なんだね、かわいっ」
「か、かわ!?」
イヤイヤ、可愛いのは貴方様です宇都宮君!!ご自身の笑顔を鏡で見てください!!僕ならその笑顔でご飯3杯はいけますたぶん!!キモイからそんな事推しには言わないけどもね!!
「あ、電車の時間ギリギリかな、走ろっか昴」
「もうそんな時間!?急がなければ!!」
宇都宮君を遅刻なんてさせられない!!
僕は今日、推しと手を繋いで大学へと向かったのだった。
何事もなく平和に講義を終えたお昼頃、僕は宇都宮君に必死に謝る事になる。
「ご、ごめん宇都宮君…今日人手不足で急に出勤しないといけなくなっちゃった」
なんでもバイト先で集団感染したらしい、インフルエンザが。
それでさっき店長から出勤できないかと電話がきたのだ。
「…そうなんだ。それならしょうがないね」
「ごめんね」
宇都宮君の寂しそうな顔がチラッと見えた。
うぅ…罪悪感。僕だって推しのカルボナーラ楽しみにしてたのに。
食べれないのが悲しい…。店長には今日だけ時給上げてもらおうかな。無理だと思うけど。
「じゃあ今日はバイト先まで送ってくよ。俺も今日は午後から暇だし」
「いやいや、そんなの悪いよ…宇都宮君にはいつも送り迎えしてもらってるもん。それに最近ストーカーもいなさそうだし大学からバイト先の距離なら僕一人でも大丈夫だから宇都宮君は今日はゆっくり休んで?」
インターホンが鳴り、ドアを開けたら目の前に王子様が!!何回みても慣れない光景。
白馬の王子様って宇都宮君にピッタリの言葉だと思う。
「おお、おはよう宇都宮君」
「うん、じゃあ行こっか。あ、そうだ昴、フード被っときな?」
「そうだった」
僕は慌ててフードを深く被る。顔隠していればストーカーも隠し撮りできないんじゃない?って事で宇都宮君からの提案だ。
実際それ以来送られてくる写真の枚数が減ったのだ。あと宇都宮君とのツーショット写真がなくなった。
僕だけが写っている写真だけになり少し残念な気持ちにもなったがこのまま送られてくる写真がなくなればいいなーと思う。
「最近はどう?ストーカーに追いかけられたりしてない?」
「うん、大丈夫だよ。宇都宮君が毎日送り迎えしてくれてるから」
「ならよかった。俺も昴と毎日デートみたいで嬉しいよ」
「で!?いやいや、何言ってるの宇都宮君!!僕とデートなんて!?」
「本当の事でしょ?そのおかげで昴が前より俺に対してフレンドリーな感じするよ」
「そ、そうかな…」
気づかないうちに推しに失礼な態度とってないといいんだけども。
「そうそう今日はパスタにしようかなって思ってるんだけど昴何味がいい??」
「…カルボナーラかな」
「分かった、帰りに材料買いに行こっか」
「うん」
そうそう、ストーカーの件から宇都宮君は毎日の送り迎えだけでなく僕のバイトがない日は僕の家で宇都宮君の手料理を一緒に食べているのだ。
宇都宮君優しすぎるよね?なんでもできるし完璧な推し!!まさにスパダリ!
ストーカーのおかげで毎日充実しています。
念願の推しに料理の感想も伝えれたし今僕幸せすぎる~。
ストーカーの被害者なのか?って疑われるくらい元気です!睡眠不足も改善されました!推しのおかげです!!
「なんだか新婚さんみたいな会話だね」
「へ!?」
「昴は俺のお嫁さんかー」
「お、俺のお嫁…はっ!宇都宮君のお嫁さんなんて恐れ多い!!そもそも友達でも恐れ多いのに!!」
「ふふ、昴は照れ屋なんだね、かわいっ」
「か、かわ!?」
イヤイヤ、可愛いのは貴方様です宇都宮君!!ご自身の笑顔を鏡で見てください!!僕ならその笑顔でご飯3杯はいけますたぶん!!キモイからそんな事推しには言わないけどもね!!
「あ、電車の時間ギリギリかな、走ろっか昴」
「もうそんな時間!?急がなければ!!」
宇都宮君を遅刻なんてさせられない!!
僕は今日、推しと手を繋いで大学へと向かったのだった。
何事もなく平和に講義を終えたお昼頃、僕は宇都宮君に必死に謝る事になる。
「ご、ごめん宇都宮君…今日人手不足で急に出勤しないといけなくなっちゃった」
なんでもバイト先で集団感染したらしい、インフルエンザが。
それでさっき店長から出勤できないかと電話がきたのだ。
「…そうなんだ。それならしょうがないね」
「ごめんね」
宇都宮君の寂しそうな顔がチラッと見えた。
うぅ…罪悪感。僕だって推しのカルボナーラ楽しみにしてたのに。
食べれないのが悲しい…。店長には今日だけ時給上げてもらおうかな。無理だと思うけど。
「じゃあ今日はバイト先まで送ってくよ。俺も今日は午後から暇だし」
「いやいや、そんなの悪いよ…宇都宮君にはいつも送り迎えしてもらってるもん。それに最近ストーカーもいなさそうだし大学からバイト先の距離なら僕一人でも大丈夫だから宇都宮君は今日はゆっくり休んで?」
31
お気に入りに追加
369
あなたにおすすめの小説

王様お許しください
nano ひにゃ
BL
魔王様に気に入られる弱小魔物。
気ままに暮らしていた所に突然魔王が城と共に現れ抱かれるようになる。
性描写は予告なく入ります、冒頭からですのでご注意ください。

ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。

「じゃあ、別れるか」
万年青二三歳
BL
三十路を過ぎて未だ恋愛経験なし。平凡な御器谷の生活はひとまわり年下の優秀な部下、黒瀬によって破壊される。勤務中のキス、気を失うほどの快楽、甘やかされる週末。もう離れられない、と御器谷は自覚するが、一時の怒りで「じゃあ、別れるか」と言ってしまう。自分を甘やかし、望むことしかしない部下は別れを選ぶのだろうか。
期待の若手×中間管理職。年齢は一回り違い。年の差ラブ。
ケンカップル好きへ捧げます。
ムーンライトノベルズより転載(「多分、じゃない」より改題)。

顔も知らない番のアルファよ、オメガの前に跪け!
小池 月
BL
男性オメガの「本田ルカ」は中学三年のときにアルファにうなじを噛まれた。性的暴行はされていなかったが、通り魔的犯行により知らない相手と番になってしまった。
それからルカは、孤独な発情期を耐えて過ごすことになる。
ルカは十九歳でオメガモデルにスカウトされる。順調にモデルとして活動する中、仕事で出会った俳優の男性アルファ「神宮寺蓮」がルカの番相手と判明する。
ルカは蓮が許せないがオメガの本能は蓮を欲する。そんな相反する思いに悩むルカ。そのルカの苦しみを理解してくれていた周囲の裏切りが発覚し、ルカは誰を信じていいのか混乱してーー。
★バース性に苦しみながら前を向くルカと、ルカに惹かれることで変わっていく蓮のオメガバースBL★
性描写のある話には※印をつけます。第12回BL大賞に参加作品です。読んでいただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします(^^♪
11月27日完結しました✨✨
ありがとうございました☆
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま

【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。
mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】
別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる