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気づいたのは昨日…どうやら僕の後ろを誰かがついてきているみたい。
今はバイト先の帰り道なんだけど、僕が止まると誰かも止まる。僕が走ると誰かも走る。
ふぇ…気のせいだと思いたかったけどやっぱり誰かに後をつけられている!!焦りながらもダッシュして家まで走る。
急いで階段をのぼり、鍵を開けてドアを閉めた。
「はぁはぁ…、か、帰ってきた…」
玄関の鍵を閉めてその場に座りこむ。
うぇ…バイト終わりに走るとしんどい…運動不足の体に鞭打ったから明日筋肉痛な気がする…。
「はぁ…」
疲れた、色々と。大学を休んだ日からメッセージ入りの写真が毎日ポストに入っている。
内容は「今日はハンバーグを作ったよ」や「いつ君は気づいてくれるかな?」などよく分からないメッセージが多かったからあまり気にしないことにしてたんだけど…。
「可愛い。ねぇ、いつになったら俺の名前を呼んでくれるの?…って」
今日の昼に入っていた封筒をあけたらそんなメッセージが。
このメッセージといい、誰かに後をつけられた件といいこれは結構やばいやつだよね…。
将人が言う通りメッセージの送り主は僕に好意を寄せている人らしい。
どうしよう、もう一度将人に相談するべき?それとも警察に相談??でもこんな平凡な僕がストーカーされてるなんて警察は信じてくれなさそう。
……人違いでストーカーしてたりしないかな??
ほら、よく世界には同じ顔の人が3人いるって言うじゃん。僕の顔に似ている人と僕を間違えてストーカーしているなら間違いを正さないとだよ。
「よし、とりあえずストーカーが誰かをつきとめないとだよね!」
この時僕は決めたのだ、ストーカー野郎を捕まえると!!そしてストーカーしている人間違えてますよと伝えることを!!
そう意気込みを将人にしつつ、メッセージの事や最近誰かに追いかけられた事を相談したら将人は頭を抱えた。
「…いやいや、明らかにストーカーされてるの昴のそっくりさんじゃなくて昴自身だからな?」
「まだわかんないよ?」
「いや、分かるわ、てかなんで俺に相談してきてんのにストーカーされてないって頑なに拒否してんの?」
「え?人違いだから?」
そう答える僕に将人はまた頭を抱えた。
ぶーぶーなんだよー言いたいことあるならハッキリ言えよ将人~。
「……俺はお前の考えが理解できんわ」
「なにそれひどい将人。それより久しぶりにダッシュしたから足が筋肉痛だよ~」
「知らんがな」
「将人が塩対応してくる桜ちゃぁん~」
たまたまこちら側に向かって歩いていた桜ちゃんに声をかける。
将人がめんどくさいのを呼ぶなって言ってるけど…桜ちゃん、将人の彼女だよね?扱い雑くない?
「ん?すばるんどうしたの?将人にいじめられたの?」
「うん」
「おい昴、桜に嘘つくな」
「ダメだよ将人、すばるんいじめちゃ。こんな可愛い子」
「ふっ、可愛い子だとよ昴」
「僕は可愛いよりカッコイイって言われたい人生だ。てかこんな平凡な男可愛くないから桜ちゃん!!」
桜ちゃんを味方につけようとしたら言葉での大ダメージを受けました。
今はバイト先の帰り道なんだけど、僕が止まると誰かも止まる。僕が走ると誰かも走る。
ふぇ…気のせいだと思いたかったけどやっぱり誰かに後をつけられている!!焦りながらもダッシュして家まで走る。
急いで階段をのぼり、鍵を開けてドアを閉めた。
「はぁはぁ…、か、帰ってきた…」
玄関の鍵を閉めてその場に座りこむ。
うぇ…バイト終わりに走るとしんどい…運動不足の体に鞭打ったから明日筋肉痛な気がする…。
「はぁ…」
疲れた、色々と。大学を休んだ日からメッセージ入りの写真が毎日ポストに入っている。
内容は「今日はハンバーグを作ったよ」や「いつ君は気づいてくれるかな?」などよく分からないメッセージが多かったからあまり気にしないことにしてたんだけど…。
「可愛い。ねぇ、いつになったら俺の名前を呼んでくれるの?…って」
今日の昼に入っていた封筒をあけたらそんなメッセージが。
このメッセージといい、誰かに後をつけられた件といいこれは結構やばいやつだよね…。
将人が言う通りメッセージの送り主は僕に好意を寄せている人らしい。
どうしよう、もう一度将人に相談するべき?それとも警察に相談??でもこんな平凡な僕がストーカーされてるなんて警察は信じてくれなさそう。
……人違いでストーカーしてたりしないかな??
ほら、よく世界には同じ顔の人が3人いるって言うじゃん。僕の顔に似ている人と僕を間違えてストーカーしているなら間違いを正さないとだよ。
「よし、とりあえずストーカーが誰かをつきとめないとだよね!」
この時僕は決めたのだ、ストーカー野郎を捕まえると!!そしてストーカーしている人間違えてますよと伝えることを!!
そう意気込みを将人にしつつ、メッセージの事や最近誰かに追いかけられた事を相談したら将人は頭を抱えた。
「…いやいや、明らかにストーカーされてるの昴のそっくりさんじゃなくて昴自身だからな?」
「まだわかんないよ?」
「いや、分かるわ、てかなんで俺に相談してきてんのにストーカーされてないって頑なに拒否してんの?」
「え?人違いだから?」
そう答える僕に将人はまた頭を抱えた。
ぶーぶーなんだよー言いたいことあるならハッキリ言えよ将人~。
「……俺はお前の考えが理解できんわ」
「なにそれひどい将人。それより久しぶりにダッシュしたから足が筋肉痛だよ~」
「知らんがな」
「将人が塩対応してくる桜ちゃぁん~」
たまたまこちら側に向かって歩いていた桜ちゃんに声をかける。
将人がめんどくさいのを呼ぶなって言ってるけど…桜ちゃん、将人の彼女だよね?扱い雑くない?
「ん?すばるんどうしたの?将人にいじめられたの?」
「うん」
「おい昴、桜に嘘つくな」
「ダメだよ将人、すばるんいじめちゃ。こんな可愛い子」
「ふっ、可愛い子だとよ昴」
「僕は可愛いよりカッコイイって言われたい人生だ。てかこんな平凡な男可愛くないから桜ちゃん!!」
桜ちゃんを味方につけようとしたら言葉での大ダメージを受けました。
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