推しを眺めていたら推しが近づいてきた

かしあ

文字の大きさ
上 下
9 / 36

9.

しおりを挟む
宇都宮君は僕が知ってる曲をどんどんいれていく。
僕は歌いたくない為、知ってる曲でも知らないと首を横に振って答えると知ってるんだね?と言われていれられる…。

何故僕の知っている曲が宇都宮君にバレているの??
僕の推しはエスパーなの??


「♪~♪~わ、たし貴方に恋をしました。一目見た瞬間運命を感じました~♪~♪」


そしてラブソングをひたすら歌わされている僕は未だに宇都宮君から抱きしめられているせいで噛みながら歌っちゃうし、過呼吸気味だ。


「好きだから~ずっと一緒にいてほひぃ!!」


あとわざとではないとわかっているんだけど、抱きしめられているせいで宇都宮君の吐息が首筋と耳にかかって歌っている最中に何回か変な声が出てしまった。

僕は宇都宮君に変な声を聞かれていることにいたたまれなくて歌っている声がだんだん小さくなる。


「ごめん昴、くすぐったかった?でもちゃんと歌おうね」


「へ、ま、まだ歌うの??」


「うん、俺が満足するまでね?」


ひぇ…宇都宮君キラキラした笑顔で鬼畜な事言ってくるよ!!眩しい!!
…じゃなかった、僕もう十分ラブソング歌ったよ!?なんならラブソング歌いながらこれ僕が宇都宮君に告白してるみたいじゃんとか思っちゃった。
実際は違うよ?何回も言うけど僕宇都宮君の事好きなのは推しとしてだからね?ここ重要。


「昴が俺に感情込めて好きって言ってくれるまで帰さないよ?」


「な、なな何言ってるの宇都宮君…!?」


「ん?だって仲良くなった友達に好きって言われるの昴嬉しくないの?」


「へっ?そ、それは嬉しいね?」


「でしょ?だから俺も仲良くなった記念に昴に好きって言われたいな?ダメ?」


「はぅ…だ、ダメじゃないです」


なのでそんなしょんぼりした顔はしないで~!!推しのそんな顔は初めて見るから反則!!宇都宮君へのキュンがとまらない。


「じゃあ次歌おうか、感情込めて俺の顔見ながら…ね?」


「が、頑張りまひゅ…」


こうして僕は宇都宮君が満足するまで見つめ合った状態で彼の膝の上に座らされラブソングを歌わされたのである。




「それでそれで??そのままキスしちゃったの?」


「し、してないよ!!」


「そうなの?」


「そうなの!!」


もぉ~桜ちゃんは突然何を言い出すんだよ~僕と宇都宮君がき、キスしたなんて!!そもそも僕と宇都宮君は男同士だから!!
それに僕は好きで宇都宮君と見つめ合ってたわけじゃないもん。
僕が宇都宮君を直視できなくて顔を逸らして歌い出すと僕の頬に手を添えて強制的に自分の方に向かせて歌わせようとしてくるんだもん。

推しのキラキラオーラにやられて僕の目が大変だったんだからね?

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

王様お許しください

nano ひにゃ
BL
魔王様に気に入られる弱小魔物。 気ままに暮らしていた所に突然魔王が城と共に現れ抱かれるようになる。 性描写は予告なく入ります、冒頭からですのでご注意ください。

ゲーム世界の貴族A(=俺)

猫宮乾
BL
 妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。

「じゃあ、別れるか」

万年青二三歳
BL
 三十路を過ぎて未だ恋愛経験なし。平凡な御器谷の生活はひとまわり年下の優秀な部下、黒瀬によって破壊される。勤務中のキス、気を失うほどの快楽、甘やかされる週末。もう離れられない、と御器谷は自覚するが、一時の怒りで「じゃあ、別れるか」と言ってしまう。自分を甘やかし、望むことしかしない部下は別れを選ぶのだろうか。  期待の若手×中間管理職。年齢は一回り違い。年の差ラブ。  ケンカップル好きへ捧げます。  ムーンライトノベルズより転載(「多分、じゃない」より改題)。

甘々彼氏

すずかけあおい
BL
15歳の年の差のせいか、敦朗さんは俺をやたら甘やかす。 攻めに甘やかされる受けの話です。 〔攻め〕敦朗(あつろう)34歳・社会人 〔受け〕多希(たき)19歳・大学一年

顔も知らない番のアルファよ、オメガの前に跪け!

小池 月
BL
 男性オメガの「本田ルカ」は中学三年のときにアルファにうなじを噛まれた。性的暴行はされていなかったが、通り魔的犯行により知らない相手と番になってしまった。  それからルカは、孤独な発情期を耐えて過ごすことになる。  ルカは十九歳でオメガモデルにスカウトされる。順調にモデルとして活動する中、仕事で出会った俳優の男性アルファ「神宮寺蓮」がルカの番相手と判明する。  ルカは蓮が許せないがオメガの本能は蓮を欲する。そんな相反する思いに悩むルカ。そのルカの苦しみを理解してくれていた周囲の裏切りが発覚し、ルカは誰を信じていいのか混乱してーー。 ★バース性に苦しみながら前を向くルカと、ルカに惹かれることで変わっていく蓮のオメガバースBL★ 性描写のある話には※印をつけます。第12回BL大賞に参加作品です。読んでいただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします(^^♪ 11月27日完結しました✨✨ ありがとうございました☆

【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。

mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】  別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。

【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。

桜月夜
BL
 前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。  思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

騎士団で一目惚れをした話

菫野
BL
ずっと側にいてくれた美形の幼馴染×主人公 憧れの騎士団に見習いとして入団した主人公は、ある日出会った年上の騎士に一目惚れをしてしまうが妻子がいたようで爆速で失恋する。

処理中です...