198 / 199
27.
しおりを挟む
「う、嬉しい…」
何故か名前を呼んだだけなのに泣きそうな顔をした要の親衛隊の子、清ちゃんこと佐村清(サムラキヨ)君。
どうしたんだろうか、情緒不安定なんかい??
これは早急に清君の話を聞かなければ!!
「瑞希ぃー副会長様ぁ、僕ちょっと席外すねぇ?要達来たらぁ先ゲームしてて~」
「はいよ、湊達に伝えとくから早く戻ってこいよ」
「わかったぁ~じゃあ行こっかぁ清ちゃん」
「は、はい…」
夕焼けを眺めながら人気が少ない場所を目指して清ちゃんと歩く。
波の音や砂浜の上を歩く音、セミの鳴き声など色々な夏音が俺の耳に聞こえてきた。
夕方でもジメッとした暑さに改めて夏を実感させられ、俺は額の汗を水着の上から着ていたパーカーの袖で拭った。
「さ~て、ここら辺ならぁ大丈夫かなぁ?」
「あ、はい、…大丈夫です…気遣って頂きありがとうございます琉星さま」
「気にしないでぇ?それより僕に何か用事だった~?」
「あ、あのですね琉星様…す、好きです!!昔貴方に助けられてからずっと!!」
「……へっ?」
意を決して清君が放った言葉は俺に対しての愛の告白だった。
驚く俺には気にせずに言葉を続ける清君。
「要様にも琉星様にもご迷惑かけるのは分かっていたのですがどうしてもこの気持ちを伝えたかったんです。伝えてスッキリしてから次の恋に進みたかくて…聞いて下さりありがとうございました琉星様」
「え?う、うん?」
何故か名前を呼んだだけなのに泣きそうな顔をした要の親衛隊の子、清ちゃんこと佐村清(サムラキヨ)君。
どうしたんだろうか、情緒不安定なんかい??
これは早急に清君の話を聞かなければ!!
「瑞希ぃー副会長様ぁ、僕ちょっと席外すねぇ?要達来たらぁ先ゲームしてて~」
「はいよ、湊達に伝えとくから早く戻ってこいよ」
「わかったぁ~じゃあ行こっかぁ清ちゃん」
「は、はい…」
夕焼けを眺めながら人気が少ない場所を目指して清ちゃんと歩く。
波の音や砂浜の上を歩く音、セミの鳴き声など色々な夏音が俺の耳に聞こえてきた。
夕方でもジメッとした暑さに改めて夏を実感させられ、俺は額の汗を水着の上から着ていたパーカーの袖で拭った。
「さ~て、ここら辺ならぁ大丈夫かなぁ?」
「あ、はい、…大丈夫です…気遣って頂きありがとうございます琉星さま」
「気にしないでぇ?それより僕に何か用事だった~?」
「あ、あのですね琉星様…す、好きです!!昔貴方に助けられてからずっと!!」
「……へっ?」
意を決して清君が放った言葉は俺に対しての愛の告白だった。
驚く俺には気にせずに言葉を続ける清君。
「要様にも琉星様にもご迷惑かけるのは分かっていたのですがどうしてもこの気持ちを伝えたかったんです。伝えてスッキリしてから次の恋に進みたかくて…聞いて下さりありがとうございました琉星様」
「え?う、うん?」
0
お気に入りに追加
742
あなたにおすすめの小説

美形×平凡の子供の話
めちゅう
BL
美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか?
──────────────────
お読みくださりありがとうございます。
お楽しみいただけましたら幸いです。



当て馬的ライバル役がメインヒーローに喰われる話
屑籠
BL
サルヴァラ王国の公爵家に生まれたギルバート・ロードウィーグ。
彼は、物語のそう、悪役というか、小悪党のような性格をしている。
そんな彼と、彼を溺愛する、物語のヒーローみたいにキラキラ輝いている平民、アルベルト・グラーツのお話。
さらっと読めるようなそんな感じの短編です。

うちの前に落ちてたかわいい男の子を拾ってみました。 【完結】
まつも☆きらら
BL
ある日、弟の海斗とマンションの前にダンボールに入れられ放置されていた傷だらけの美少年『瑞希』を拾った優斗。『1ヵ月だけ置いて』と言われ一緒に暮らし始めるが、どこか危うい雰囲気を漂わせた瑞希に翻弄される海斗と優斗。自分のことは何も聞かないでと言われるが、瑞希のことが気になって仕方ない2人は休みの日に瑞希の後を尾けることに。そこで見たのは、中年の男から金を受け取る瑞希の姿だった・・・・。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる