会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

26.

「よし、火ついたぞ、湊達戻る前に少し肉焼いて食べようぜ」


「そうですね、瑞希何食べます？」


「俺？うーん…」


そして俺を無視して話し始める2人。…これはいじめだろうか？笑ひでぇーいじりすぎも本人がいじめって思ったらいじめになるんだぞ～。


「チャラ男は何食べます？」


「…カルビ食べたいです！！」


「わかりました、焼いてあげるので座っていてください」


「あざます！！」


副会長の飴と鞭の使い分けが絶妙すぎる、これぞまさしく理想の鬼畜攻め！！そうやって瑞希を惚れさせたんですねわかります。
琉星は椅子に座りなおして瑞希と鈴夜の後ろ姿を眺める。


「あ、あの…琉星さま…」


急に後ろから俺を呼ぶ声が聞こえたので猫被りに戻り、後ろを振り返る。
そこには要の親衛隊の子が1人立っていた。

ん？俺に何か用事…か？


「あれぇ～？どぉしたのぉ？」


「…あ、あの…琉星様」


俺が話しかけたら口を開けたり閉じたりしてるだけで何も言わない。しまいには体をモジモジさせ彼は俯いてしまった。

…もしかして話しずらい内容だったり？なるほどなるほど、今この場には瑞希も副会長もいるもんな。
無関係の人に話の内容が聞かれてたら誰だって普通に嫌だわな。
俺としたことが…相手への気遣いが足りてなかったぜ。


「ここじゃなんだしぃゆっくり話せる場所行こっかぁ清ちゃん？」


「え、ぼ、僕の名前…」


「当たり前でしょぉ？僕要の親衛隊隊長だよぉ？隊員の名前と顔は覚えてるよぉ～」