会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

10.

おうふ、まぢか、今サラッと要の言葉聞き流したけどイルカショーだけでなく水族館自体初めてだったのか。
俺がビックリして黙り込んだと思ったのか、要は苦笑いして俺の頭を撫でた。


「やっと1人で出歩ける年齢になったからな、1度来てみたかったんだ水族館とやらに」


「そうだったんだぁ～」


お金持ちだと身代金目的の誘拐とかあったりしたんかな？漫画でよく見るシーンが現実で起こるなんて俺には未知の世界だがそんな状態じゃ家族で出かけたりできないよな。
え、じゃあ女の子とデートとかもできなくね？女の子扱い慣れてるとか思ったがもしかして要は生まれながらのスパダリ？

まぁそんな事はおいといて、少し寂しそうな表情をしている要の手をぎゅっと握る。


「それならぁ今日は沢山楽しんで動物に癒されよぉ」


「…そうだな、次はどの動物がオススメだ？」


「う～ん、ペンギン行こぉ！あとシャチもぉ！」


「わかった、場所はこっちか？」


「こっちじゃないかなぁ？」


要の手をグイグイ引っ張りペンギンがいる場所へと向かう。
とりあえず要が元気でればいいなと思いお昼の時間まで見れる場所は見てまわる事にした。


「ふふふ、アザラシ可愛かったぁ～」


「あのだらけようは料理を食べ終えて寝落ちする琉星みたいだ」


「えぇ…僕ぅあんなふうに寝落ちしてたのぉ！？」


「あぁ、たまに腹見えてたぞ」


まぢか俺仰向けでお腹出して寝てたのか、寝方アザラシと一緒すぎとか恥ず！！