会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

9.

「にしても美男美女カップルか…いいな」


「要は美男美女カップルに憧れてるのぉ？」


「いや、そう意味ではないが」


「ん～？あ、それよりイルカショー見に行こうよぉ要～」


「ふ、琉星はこういう奴だよな」


なんか1人で笑ってる要が怖いから放置してイルカショーを見に行こうとしたら手を繋がれているため必然的に要は俺の後ろについてくるかたちになった。
空いてる場所に座ると同時にイルカショーが始まった。

飼育委員のお姉さんの合図でイルカ達が泳ぎ出す。
イルカ達の大ジャンプで水が飛び散り、客席からは楽しそうな歓声が響く。その歓声に答えるかのようにイルカ達がさらに高く高くジャンプをした。


「すご…」


思わず演技も忘れて呟いてしまった。久しぶりに見たイルカショーはそれほど迫力があり感動した。
年齢関係なくイルカショーって感動するもんだなー。
思わず写真を撮ってしまった。

ショーも終わりになり、イルカ達が尾びれでバイバイしているので子供たちに便乗して俺も手を振る。隣を見ると要もイルカに手を振っていて何それ可愛い！！とその姿に萌えた。


「初めて見たが案外楽しいもんだなイルカショー」


「だよねぇ～久しぶりに見て感動したぁ！！」


「何回か来たことあるのか？」


「小さい頃にぃ家族とよく行ってたよぉ～」


「そうか」


「…ってえぇ！？要イルカショー初めて見たのぉ？」


「あぁ、なんなら水族館自体初めて来たな」