会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

19.

「それに知ってるか琉星、告白して付き合うのは日本人だけみたいだぞ」


「え～そうなのぉ？」


「2人で何回もデートしてる=付き合っていることになるらしい」


へぇ～何年かフランスに住んでいたけどそんな話聞いたことなかった。
文化の違いってすごいな。

…そういえばフランスに住んでいた頃、やたら男にも女にも2人っきりで出かけようって誘われたことがあったな。
友達だし別にいいかと遊びに出かけてたら急に手を繋がれたり、キスされそうになったりしたから俺はその人達とは距離を置いた。

今思えば相手は俺と付き合ってると思ってたってことなんだろうか？
うーん、友達と恋愛の線引きって難しい。


「だから俺と琉星が何回も2人ででかけていたらデートになるな」


「…そんなこと言ってるとぉ～要の好きな子に勘違いされるよぉ？」


アホな事を言い出す要に呆れる。

そんなふうに俺の事からかってるから好きな人に想いが伝わらないんじゃないのか？
はぁー俺と要が観覧車に乗っているとこを見られたら絶対ヤバイよな…。


「っ！？」


うーん、うーんと俺が唸っていると要の手が俺の太ももに置かれた。
ビックリして思わず要の方を見ると目が合う。目が合ったままツー…と指で太ももをなぞられた。


「っ…」


擽ったくて身をよじる俺をじっと観察している要。