会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

14.

「怪我がひどいがとりあえず無事でよかった。瑞希、犯人の顔を見たか？何人いる？」


「み、た…けどそ、んなことより琉星が！！要！！りゅ、せいを助けてくれ！！」


「落ち着け瑞希、まずは状況を説明してくれ」


瑞希の慌てように琉星も捕まったのだと悟った。


「琉星が俺を庇ってアイツらの…玩具になるって…」


「なんだって？」


「あんのバカ琉星」


瑠夏と湊がそう言った途端、俺の携帯に連絡が入った。

琉星の腕輪が暴行事件を報告した。


「たった今琉星の腕輪に暴行事件の報告があがった」


「りゅ…せい…俺のせいだ…」


「お前のせいではない」


「そうだよ、瑞希君は被害者だよ？」


「でも…」


「要！！」


そこにタイミングよく真尋が現れた。
よし、真尋と俺でならたとえ大人数いたとしてもなんとかなるだろう。


「俺と真尋で琉星を助けに行く。湊と瑠夏は瑞希を保健室まで運んであげてくれ。行く途中鈴夜と合流したら瑞希を鈴夜に任せて2人は資料室Ⅱまで戻ってくれ、湊達がいたら琉星も安心するだろう」


「「わかった」」


「そういうことだ琉星を助けに行くぞ真尋」


「あぁ」


俺達は走って資料室Ⅱに向かう。


「楠木が捕まったのか？」


「瑞希を人質にとられたらしい」


「なるほど。自分は強いから大丈夫って思ったんだろな」


「あぁ、それで大丈夫じゃないパターンが今回だ」


琉星は強いが過信しすぎだ。
何事もないといいのだが。


「ここか資料室Ⅱ」


「鍵がかかってる、ドア壊すぞ真尋」


「あぁ」


俺達は資料室Ⅱのドアに体当たりをした。