会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

15.

-琉星side-


「で、俺はどうすればいいですか～？」


「そうだね～両手縛っちゃおうか～逃げられたら困るしね～」


「どうぞ～？」


俺は前に両手を差し出したのに後ろで縛られた。
うーん、この格好じゃ足だけしか使えないしバランスがとれないなー。

俺が襲われてる時にバレないように縄とって油断したところで反撃しよう。


「じゃあこっち来て、ここに座って？」


「ここですっ！？」


「あ～悪ぃ、足滑らせたわ笑」


「いったぁ…」


大人しく言うことを聞いて椅子に座ろうと背中を向けたら、不良Aに背中を蹴られた。

受け身が上手く取れず肩をぶつけた。

痛いぃ、青アザになったらどうしてくれんだ！！
俺が抵抗できないことをいいことにこいつら調子のりやがって！！

ニヤニヤすんな気持ち悪い！！あー顔面殴りてぇー。


「涙目いいね～皆で襲っちゃおっか～」


「賛成、服脱がせようぜ」


「俺ビデオでも撮ろうかな～♪」


そう言いながら俺の周りに人が集まりだす。

今のうちに縄を解こうと両腕を動かすがさっきぶつけた肩が痛くてうまくいかない。

……やべ、もしかして俺ピンチ？


「はいは～い、動かないよ、どうせ初めてじゃないんでしょ？」


「親衛隊って生徒会とヤリまくりって噂されてるもんな」


「ビッチの集団ってな」


「「ギャハハ！！！」」


教室に下品な笑い声が響く。

こういうやつらが勝手な妄想するから親衛隊の子達が未だに苦しめられている。

会長の親衛隊の子達はほとんどが暴力事件の被害者なのに。