会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

9.

「ふふふん～♪」


さっきのカップルのおかげで俺の心は癒された。

よし、疲労も回復したしそろそろ鬼ごっこに参加するか。

次はどこでBLウオッチングしようかな～と歩いていたら見知った後ろ姿が視界に写った。

ん？瑞希？
ここまで鬼から逃げてきたのか？

まだ捕まってないみたいだから瑞希と一緒に逃げようかな～。
そして偶然を装い副会長に会って、瑞希を副会長に引渡して俺は逃げる、我ながらいいシナリオだと思わん？
これを現実にするには副会長も探さないとだな。

とりあえず副会長探しは瑞希と一緒にすればいっか。先に瑞希に声をかけに行こう。

琉星は瑞希のあとを追うことにした。


「あれ？おかしいな…」


どこにも瑞希がいない…。
うーん、どこに消えたんだろうか？

ここは空き教室ばかりだしどこかの教室にでも隠れたのか？

1箇所ずつ教室開けて中確認してみるのもいいけど鬼がきたらめんどくさいしなー。

瑞希どこだー？


「……んっ……ろ……い」


「んん？」


今どこからか声が聞こえたような…？
気のせいかな……。


「……は…せ…………ガタッ！」


え、これやばいやつ？
どこかで暴力事件発生してる？

でも悪い事するとこの腕輪が反応するんじゃなかったけ？

うーん、わからんがとりあえず湊と瑠夏に連絡しよう。
そして俺はどこで暴力事件が発生しているのか場所をつきとめないと。

ふと消えた瑞希を思い出した。

…ま、まさか…な？

瑞希が暴力事件の被害者なわけないよな…？