会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

5.

「おい琉星、雅也は名前で呼んでなぜ俺は役職名なんだ？」


「ふぇぇ！？」


雅也に抱きつかれていた俺は会長に腕を引っ張られてバランスを崩した。
そして何故か俺は会長の膝の上に横向きで座らされている。

…Why？
これどういう状況？

瑞希が大爆笑してるんだが。
笑ってないで助けろし。


「か、会長様どうされたんですか～？」


「俺の事も名前で呼べ」


「会長様～それはできませんよぉ」


「なんでだ」


「会長様は～会長様ですから～」


…やべ、自分でも何言ってるかわからん笑
会長も何言ってんだこいつって顔してる。

誰かいい断り方教えてー！！
あと会長喋る度に耳に息が掛ってる！！くすぐったいから膝からおろしてほしいです！！


「要、チャラ男相手に何やってるんですか？」


「「そうそう！会長がりゅーちゃんに名前呼ばせたいなら勝負すればいいんだよー！！」」


「勝負だと？」


「そうそう～勝負するにはうってつけのイベントがあるじゃん会長～」


「…あぁ、なるほどな。琉星俺と勝負しようか」


「きょ、強制ですかぁ？」


…嫌な予感しかしない。
俺この勝負できれば受けたくない。

逃げたい。
瑞希助けて～。

チラッと瑞希を見たらウィンクされた。
…何のウィンクそれぇぇ！？


「強制だ、なんだ琉星は俺と勝負できて嬉しくないのか？」


俺が断れないのをいいことに会長わざと聞いてるだろ。

自分の都合で会長の親衛隊に入隊したことを後悔する日がくるなんて…。
くそぉぉ…。