会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

20.

「「会長、りゅーちゃんに本当にキスした～」」


双子の言葉で会長にキスされたのが現実なんだと知る。

まじか…本当に会長にキスされたのか俺。
俺の…俺の…ファーストキスがぁぁぁ！！！


「うぅぅ…会長様のバカぁ～！！」


「あ、おい琉星！？」


俺は悲しさのあまり食堂を飛び出し寮へと向かう。

誰だよ会長を常識人とか思ったやつ！！
そうだよ、俺だよ！！

くそっ、キスすんなら瑞希にしろや！！
俺にキスしたって萌えないんだよバ会長ぉぉぉ！！


-湊side-


琉星が要にキスされて食堂から出ていった。

帰りにパフェでも買わせようかな、要に。
今日はもう授業出ないだろうしね琉星。

ん？なんで会長を呼び捨てかって？
実は僕と要と瑠夏は幼なじみなんだよ。

瑠夏は要と幼なじみの事を周りには隠してはないけど、僕は隠している。

小学校の頃までは隠してなかったんだけど、要と瑠夏と一緒に行動していたら…まぁ色々あった。
生徒会の人達は要と小学校の頃から一緒にいるから僕が要の幼なじみって知ってるけど。

まぁ瑞希もいるけどバレてもいっか。
さすがに今回の事は許せない。

だって僕の大事な友達を要が泣かせたんだからさ？


「…要、これは流石に悪ノリしすぎだよ？」


「琉星泣いてたぞ？」


瑠夏も琉星を不憫に思ったのか要に注意している。


「悪ぃ…つい琉星が可愛くて」


「「会長、りゅーちゃん大好きだもんね～」」


「へぇ～要は琉星が好きなんだな」


「そうなんです、要は一途なヘタレなんですよ瑞希」


「うるせぇ鈴夜、瑞希に余計な事を言うんじゃねぇ」


……要以外の人がいると説教しずらい、特に双子がいると。