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離れたくない
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強く抱きしめあって
2人はお互いのぬくもりを感じ合う。
「…シュン。顔を見せて。」
俊詩は首を横にふる。
「アキを離したくない。
離したら会えなく
なっちゃいそうで…。」
「シュン。また会いに来るから。
どんな手段を使ってでも。」
俊詩はアキに
思い切りキスをする。
舌をアキの口内のすべてに
すべるように絡ませ
アキを味わい尽くし
吸い、アキがもがいても離さない。
ようやく俊詩が唇を離すと
2人の唾液が交ざって
糸をひいた。
それを愛おしそうに
アキは舐めとる。
「ハァハァ…アキ。
アキになにがあるの?
なんか監禁とかされてるの?
ねぇ。俺が助け出すから…
事情を教えてよ。アキ!」
「…監禁、とかじゃないから
大丈夫だよ。
もう少し時間、くれない?
シュンの気持ち、とても嬉しい。
でもボク自身が解決しないと
いけないことなんだ。
誰にもどうにもできない。
話せる時が来たら話すから。」
「アキ!頼むから…」
「もう、5時だ…。帰らなきゃ…」
「アキ!!!!イヤだ!
帰さない!!」
「シュン。お願い。
明日の夜また来るから。」
「…………絶対に?
絶対に来てくれる?」
「シュン。約束する。」
「………………………わかった。」
「シャワーとタオル、貸してね。
あとなんか下着と…」
「パンツな…出しとくよ。
シャワーしてこい。
汚したの、洗っといてやるから。」
「ありがと。」
アキがシャワールームへ
消える後ろ姿を見送って
俊詩は下着とパンツを出して
自分の着替えも出し
タオルを手にシャワールームに
向かった。
「!シュン…」
「アキ、一緒に浴びよう。」
シャワーの下抱き合う2人は
ただただお互いの温もりと
シャワーの熱さで上気する。
「…これ以上、いると
また、長くなるから
出る、ね。」
「アキ…。俺も出る。」
2人で体を拭きあい着替えた。
「じゃあ、ね。
今晩また連絡するから。」
「必ず、だよ。アキ。」
「うん。」
「アキ。もう一度抱かせて。」
「…シュン。」
固く抱き合い
アキは手を離し無言で
俊詩の家を後にする。
俊詩は窓から帰る様子を
見守った。
曲がり角を曲がって
姿がみえなくなっても
まだその方向を見つめていた。
アキからのLINE。
【【シュン。ありがとう。
また、今晩ね。】】
【ああ。】
俊詩はそう返し
少し仮眠をとろうと
ベッドに来たが
アキのいた痕跡が
いたるところにある
ベッドに動揺しその場に座り込んだ。
「アキ…。アキ、アキ。」
涙が頬を伝う。
そのまま俊詩は眠りに入った。
浅い眠りの中
また俊詩は夢を見た。
なぜか神宮寺がいる。
黒縁メガネでこちらを見ている。
何かを言ってるんだけど…
聞こえない。なんだ?神宮寺…。
「はっ…。」
俊詩はいつもの時間に目を覚ます。
けだるく頭が重い。
(もう一度シャワーするか…)
シャワールームの入口で
アキを思い出す。
「…アキ。」
シャワーを浴びて
洗濯機をまわす。
アキのぶんも一緒に。
朝食を食べ学校に向かう俊詩。
自転車に乗る前に
神宮寺にLINEを送った。
【神宮寺。おはよう。どうしてる?】
けれど既読にはならなかった。
肩をすくめ俊詩は自転車を漕ぎ出した。
2人はお互いのぬくもりを感じ合う。
「…シュン。顔を見せて。」
俊詩は首を横にふる。
「アキを離したくない。
離したら会えなく
なっちゃいそうで…。」
「シュン。また会いに来るから。
どんな手段を使ってでも。」
俊詩はアキに
思い切りキスをする。
舌をアキの口内のすべてに
すべるように絡ませ
アキを味わい尽くし
吸い、アキがもがいても離さない。
ようやく俊詩が唇を離すと
2人の唾液が交ざって
糸をひいた。
それを愛おしそうに
アキは舐めとる。
「ハァハァ…アキ。
アキになにがあるの?
なんか監禁とかされてるの?
ねぇ。俺が助け出すから…
事情を教えてよ。アキ!」
「…監禁、とかじゃないから
大丈夫だよ。
もう少し時間、くれない?
シュンの気持ち、とても嬉しい。
でもボク自身が解決しないと
いけないことなんだ。
誰にもどうにもできない。
話せる時が来たら話すから。」
「アキ!頼むから…」
「もう、5時だ…。帰らなきゃ…」
「アキ!!!!イヤだ!
帰さない!!」
「シュン。お願い。
明日の夜また来るから。」
「…………絶対に?
絶対に来てくれる?」
「シュン。約束する。」
「………………………わかった。」
「シャワーとタオル、貸してね。
あとなんか下着と…」
「パンツな…出しとくよ。
シャワーしてこい。
汚したの、洗っといてやるから。」
「ありがと。」
アキがシャワールームへ
消える後ろ姿を見送って
俊詩は下着とパンツを出して
自分の着替えも出し
タオルを手にシャワールームに
向かった。
「!シュン…」
「アキ、一緒に浴びよう。」
シャワーの下抱き合う2人は
ただただお互いの温もりと
シャワーの熱さで上気する。
「…これ以上、いると
また、長くなるから
出る、ね。」
「アキ…。俺も出る。」
2人で体を拭きあい着替えた。
「じゃあ、ね。
今晩また連絡するから。」
「必ず、だよ。アキ。」
「うん。」
「アキ。もう一度抱かせて。」
「…シュン。」
固く抱き合い
アキは手を離し無言で
俊詩の家を後にする。
俊詩は窓から帰る様子を
見守った。
曲がり角を曲がって
姿がみえなくなっても
まだその方向を見つめていた。
アキからのLINE。
【【シュン。ありがとう。
また、今晩ね。】】
【ああ。】
俊詩はそう返し
少し仮眠をとろうと
ベッドに来たが
アキのいた痕跡が
いたるところにある
ベッドに動揺しその場に座り込んだ。
「アキ…。アキ、アキ。」
涙が頬を伝う。
そのまま俊詩は眠りに入った。
浅い眠りの中
また俊詩は夢を見た。
なぜか神宮寺がいる。
黒縁メガネでこちらを見ている。
何かを言ってるんだけど…
聞こえない。なんだ?神宮寺…。
「はっ…。」
俊詩はいつもの時間に目を覚ます。
けだるく頭が重い。
(もう一度シャワーするか…)
シャワールームの入口で
アキを思い出す。
「…アキ。」
シャワーを浴びて
洗濯機をまわす。
アキのぶんも一緒に。
朝食を食べ学校に向かう俊詩。
自転車に乗る前に
神宮寺にLINEを送った。
【神宮寺。おはよう。どうしてる?】
けれど既読にはならなかった。
肩をすくめ俊詩は自転車を漕ぎ出した。
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