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君だけを。
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僕は榊紅李翔。16歳。
とある県立高校の2年生。
父、母、姉と4人家族で
ごくごく平凡な家庭で育った。
なのに。
なぜか僕は人と違っていた。
幼稚園の時から。
僕はひとつ歳上で
幼なじみのまぁくんが
とても好きだった。
それはもうべたべたと
ひっついていたらしい。
その頃の写真を見返すと
必ずまぁくんと手を繋ぎ
抱きつき頬を寄せている。
無理やり顔を手で挟み
ベロベロ顔を舐めまわしている
動画さえある。
まぁくんはとても優しい子で
嫌だとは言わなかったけれど
今見ると嫌そうな顔を
している気もする…。
まぁくんが好きだ、と言って
近づく女の子を敵視して
僕はあろうことか何人も
ゲンコツをお見舞したらしい。
そのまぁくんが小1の時に
親の仕事の関係で海外に
行ってしまってからの僕は
まるで糸が切れたように
無表情になり感情を消してしまった。
それを心配した母親は
僕を水泳教室にいれ。
皮肉にもそれが僕に
自覚させるきっかけになった。
まぁくんを好きだ、ということは
恋愛対象が同性なんだ、ということを。
まわりの男子は女の子を意識し出し。
でも僕は…。
まぁくんが好きで。
まぁくんを思い出して。
まぁくんの面影を探して
男子ばかりをじっと見てた。
でも…だんだん。
僕のこと、まわりは気づきだす。
あいつちょっと変だよな。
きもちわりぃんだけど。
なんかじっと見てくるんだよな。
男子からそんなことを囁かれ始め。
僕は水泳教室をやめた。
小3の頃には自分を隠し
普通の男の子として振舞って。
女の子が好きなフリして。
まぁくんのことだけを
心の中で思って。
まわりと話を合わせてた。
そしてーーーーーー。
小4の時、彼が戻ってくる。
まぁくん。僕の心の恋人。
小5のまぁくんは変わらない
爽やかで人懐っこい笑顔の
スラッとした少年になっていた。
とある県立高校の2年生。
父、母、姉と4人家族で
ごくごく平凡な家庭で育った。
なのに。
なぜか僕は人と違っていた。
幼稚園の時から。
僕はひとつ歳上で
幼なじみのまぁくんが
とても好きだった。
それはもうべたべたと
ひっついていたらしい。
その頃の写真を見返すと
必ずまぁくんと手を繋ぎ
抱きつき頬を寄せている。
無理やり顔を手で挟み
ベロベロ顔を舐めまわしている
動画さえある。
まぁくんはとても優しい子で
嫌だとは言わなかったけれど
今見ると嫌そうな顔を
している気もする…。
まぁくんが好きだ、と言って
近づく女の子を敵視して
僕はあろうことか何人も
ゲンコツをお見舞したらしい。
そのまぁくんが小1の時に
親の仕事の関係で海外に
行ってしまってからの僕は
まるで糸が切れたように
無表情になり感情を消してしまった。
それを心配した母親は
僕を水泳教室にいれ。
皮肉にもそれが僕に
自覚させるきっかけになった。
まぁくんを好きだ、ということは
恋愛対象が同性なんだ、ということを。
まわりの男子は女の子を意識し出し。
でも僕は…。
まぁくんが好きで。
まぁくんを思い出して。
まぁくんの面影を探して
男子ばかりをじっと見てた。
でも…だんだん。
僕のこと、まわりは気づきだす。
あいつちょっと変だよな。
きもちわりぃんだけど。
なんかじっと見てくるんだよな。
男子からそんなことを囁かれ始め。
僕は水泳教室をやめた。
小3の頃には自分を隠し
普通の男の子として振舞って。
女の子が好きなフリして。
まぁくんのことだけを
心の中で思って。
まわりと話を合わせてた。
そしてーーーーーー。
小4の時、彼が戻ってくる。
まぁくん。僕の心の恋人。
小5のまぁくんは変わらない
爽やかで人懐っこい笑顔の
スラッとした少年になっていた。
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