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3人からのプレゼント
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『昔、子どもの頃ですけど、父の仕事の都合でアメリカに住んでて。中学1年生までいたんです。たまに日本の祖父の家にステイしたりして、日本語も教えてもらってました。だから、こっちで暮らすようになっても言葉には困りませんでした』
『アメリカに住んでたなんて。いいなぁ、私も1度行ってみたいな』
『結菜さん。いつか一緒に行きましょう。僕はニューヨーク州でしたから、そこなら案内できます』
『文都、それはズルい。行くなら俺も颯も一緒だよ』
『そうですね、わかりました。みんなで行きましょう』
文都君が苦笑いした。
『ちょっと話がそれたけど、まあ、お金のことは本当に俺達に任せて。昌子さんとひなこちゃんの分も。俺達がみんなで決めたことだから、本当にそこは気にしないで甘えてほしいな』
と、祥太君。
『うん…本当に…ごめんね。ありがとう、じゃあ、今回は甘えるね』
みんなの気持ちに感謝が溢れて止まらなかった。
忙しくて大変な中、バイトとか頑張ってくれて…
本当にありがとう。
お義母さんもひなこちゃんも、きっと喜ぶね。
みんなが部屋に戻ったあと、私はまだしばらくココアを飲んでいた。
温かいのを入れ直して。
なんだか嬉しくって…
余韻に浸っていたかったのかな。
旅行なんて本当に久しぶりでワクワクする。
『結菜ちゃん』
『祥太君、どうしたの?』
『ごめん。ちょっと…いいかな?』
『…う、うん』
『さっき言わなかったんだけど、やっぱり結菜ちゃんには話しておきたいと思って』
『わかった…座って』
私は、祥太君の分のココアも入れ直しながら考えた。
祥太君、何を言うんだろう…って。
ちょっと不安になる。
ドキドキしてきたよ。
怖いこと言わないでよね、例えば…ここを出ていきたいとか。
『アメリカに住んでたなんて。いいなぁ、私も1度行ってみたいな』
『結菜さん。いつか一緒に行きましょう。僕はニューヨーク州でしたから、そこなら案内できます』
『文都、それはズルい。行くなら俺も颯も一緒だよ』
『そうですね、わかりました。みんなで行きましょう』
文都君が苦笑いした。
『ちょっと話がそれたけど、まあ、お金のことは本当に俺達に任せて。昌子さんとひなこちゃんの分も。俺達がみんなで決めたことだから、本当にそこは気にしないで甘えてほしいな』
と、祥太君。
『うん…本当に…ごめんね。ありがとう、じゃあ、今回は甘えるね』
みんなの気持ちに感謝が溢れて止まらなかった。
忙しくて大変な中、バイトとか頑張ってくれて…
本当にありがとう。
お義母さんもひなこちゃんも、きっと喜ぶね。
みんなが部屋に戻ったあと、私はまだしばらくココアを飲んでいた。
温かいのを入れ直して。
なんだか嬉しくって…
余韻に浸っていたかったのかな。
旅行なんて本当に久しぶりでワクワクする。
『結菜ちゃん』
『祥太君、どうしたの?』
『ごめん。ちょっと…いいかな?』
『…う、うん』
『さっき言わなかったんだけど、やっぱり結菜ちゃんには話しておきたいと思って』
『わかった…座って』
私は、祥太君の分のココアも入れ直しながら考えた。
祥太君、何を言うんだろう…って。
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ドキドキしてきたよ。
怖いこと言わないでよね、例えば…ここを出ていきたいとか。
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