21 / 108
旦那の痛い言葉
2
しおりを挟む
私はうなづいて、キッチンに行こうとした。
『自分で入れるから。良かったら結姉も一緒に飲もうよ』
その一言に癒される。
『本当?じゃあ、私ももらおうかな』
何かスッキリしないままキッチンに向かった。
コーヒーメーカーで手早く入れた颯君のコーヒーはとても美味しい。
『はい、結姉』
『ありがとう…いただきます』
私達は、今、広いダイニングテーブルにたった2人。
向かい合って座ったけど、やっぱりまだこの状況に慣れない。
でも…
旦那は智華ちゃんともうすっかり慣れた感じだった。
『…あのさ、この前の話しだけど…』
『えっ、ん?何の話だった?』
『…結姉に…やっぱり絵のモデルになってもらいたいんだ』
颯君が、ちょっと恥ずかしそうに言った。
『あっ、モデルの話…』
『…ダメ?』
私は、すぐに返事ができなかった。
戸惑ってる私を、颯君はずっと見てる。
整った眉にキラキラした目。
色白で、ちょっとハーフモデルみたいな…とっても綺麗な顔。
そんな颯君に見られたら、すごく恥ずかしいよ…
『俺、結姉のことキャンバスに描きたい。絶対に…描きたい』
颯君は、まるでわがままな子どもみたいに言った。
どうしてここまで真剣に、こんな私なんかを描きたいって言ってくれるの?
『私ね…やっぱり年齢も颯君よりずっと上だし、モデルなんて自信ないんだ…もっと若くて素敵な人を描いた方がいいよ。その方が絶対、勉強になるから』
『…俺は…結姉を描きたいんだ。初めて見た時に、この人を描きたいって思った。その気持ちは理屈じゃない。最初に断られて悩んでたけど…でも2ヶ月経っても、やっぱり描きたいって本当にそう思うから。結姉の見た目もちろんだけど、心の中の感情も…結姉のすべてを…俺に描かせてほしい』
すべてをなんて…
そんなに必死にお願いされたら私…迷ってしまう。
『結姉、頼むよ。最高の作品にするから』
『自分で入れるから。良かったら結姉も一緒に飲もうよ』
その一言に癒される。
『本当?じゃあ、私ももらおうかな』
何かスッキリしないままキッチンに向かった。
コーヒーメーカーで手早く入れた颯君のコーヒーはとても美味しい。
『はい、結姉』
『ありがとう…いただきます』
私達は、今、広いダイニングテーブルにたった2人。
向かい合って座ったけど、やっぱりまだこの状況に慣れない。
でも…
旦那は智華ちゃんともうすっかり慣れた感じだった。
『…あのさ、この前の話しだけど…』
『えっ、ん?何の話だった?』
『…結姉に…やっぱり絵のモデルになってもらいたいんだ』
颯君が、ちょっと恥ずかしそうに言った。
『あっ、モデルの話…』
『…ダメ?』
私は、すぐに返事ができなかった。
戸惑ってる私を、颯君はずっと見てる。
整った眉にキラキラした目。
色白で、ちょっとハーフモデルみたいな…とっても綺麗な顔。
そんな颯君に見られたら、すごく恥ずかしいよ…
『俺、結姉のことキャンバスに描きたい。絶対に…描きたい』
颯君は、まるでわがままな子どもみたいに言った。
どうしてここまで真剣に、こんな私なんかを描きたいって言ってくれるの?
『私ね…やっぱり年齢も颯君よりずっと上だし、モデルなんて自信ないんだ…もっと若くて素敵な人を描いた方がいいよ。その方が絶対、勉強になるから』
『…俺は…結姉を描きたいんだ。初めて見た時に、この人を描きたいって思った。その気持ちは理屈じゃない。最初に断られて悩んでたけど…でも2ヶ月経っても、やっぱり描きたいって本当にそう思うから。結姉の見た目もちろんだけど、心の中の感情も…結姉のすべてを…俺に描かせてほしい』
すべてをなんて…
そんなに必死にお願いされたら私…迷ってしまう。
『結姉、頼むよ。最高の作品にするから』
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
けいこ
恋愛
カフェも併設されたオシャレなパン屋で働く私は、大好きなパンに囲まれて幸せな日々を送っていた。
ただ…
トラウマを抱え、恋愛が上手く出来ない私。
誰かを好きになりたいのに傷つくのが怖いって言う恋愛こじらせ女子。
いや…もう女子と言える年齢ではない。
キラキラドキドキした恋愛はしたい…
結婚もしなきゃいけないと…思ってはいる25歳。
最近、パン屋に来てくれるようになったスーツ姿のイケメン過ぎる男性。
彼が百貨店などを幅広く経営する榊グループの社長で御曹司とわかり、店のみんなが騒ぎ出して…
そんな人が、
『「杏」のパンを、時々会社に配達してもらいたい』
だなんて、私を指名してくれて…
そして…
スーパーで買ったイチゴを落としてしまったバカな私を、必死に走って追いかけ、届けてくれた20歳の可愛い系イケメン君には、
『今度、一緒にテーマパーク行って下さい。この…メロンパンと塩パンとカフェオレのお礼したいから』
って、誘われた…
いったい私に何が起こっているの?
パン屋に出入りする同年齢の爽やかイケメン、パン屋の明るい美人店長、バイトの可愛い女の子…
たくさんの個性溢れる人々に関わる中で、私の平凡過ぎる毎日が変わっていくのがわかる。
誰かを思いっきり好きになって…
甘えてみても…いいですか?
※after story別作品で公開中(同じタイトル)
あなたと恋に落ちるまで~御曹司は一途に私に恋をする~ after story
けいこ
恋愛
あなたと恋に落ちるまで~御曹司は一途に私に恋をする~
のafter storyになります😃
よろしければぜひ、本編を読んで頂いた後にご覧下さい🌸🌸
恋とキスは背伸びして
葉月 まい
恋愛
結城 美怜(24歳)…身長160㎝、平社員
成瀬 隼斗(33歳)…身長182㎝、本部長
年齢差 9歳
身長差 22㎝
役職 雲泥の差
この違い、恋愛には大きな壁?
そして同期の卓の存在
異性の親友は成立する?
数々の壁を乗り越え、結ばれるまでの
二人の恋の物語
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
出逢いがしらに恋をして 〜一目惚れした超イケメンが今日から上司になりました〜
泉南佳那
恋愛
高橋ひよりは25歳の会社員。
ある朝、遅刻寸前で乗った会社のエレベーターで見知らぬ男性とふたりになる。
モデルと見まごうほど超美形のその人は、その日、本社から移動してきた
ひよりの上司だった。
彼、宮沢ジュリアーノは29歳。日伊ハーフの気鋭のプロジェクト・マネージャー。
彼に一目惚れしたひよりだが、彼には本社重役の娘で会社で一番の美人、鈴木亜矢美の花婿候補との噂が……
羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。
泉野あおい
恋愛
人の気持ちに重い軽いがあるなんて変だと思ってた。
でも今、確かに思ってる。
―――この愛は、重い。
------------------------------------------
羽柴健人(30)
羽柴法律事務所所長 鳳凰グループ法律顧問
座右の銘『危ない橋ほど渡りたい。』
好き:柊みゆ
嫌い:褒められること
×
柊 みゆ(28)
弱小飲料メーカー→鳳凰グループ・ホウオウ総務部
座右の銘『石橋は叩いて渡りたい。』
好き:走ること
苦手:羽柴健人
------------------------------------------
ただいま冷徹上司を調・教・中!
伊吹美香
恋愛
同期から男を寝取られ棄てられた崖っぷちOL
久瀬千尋(くぜちひろ)28歳
×
容姿端麗で仕事もでき一目置かれる恋愛下手課長
平嶋凱莉(ひらしまかいり)35歳
二人はひょんなことから(仮)恋人になることに。
今まで知らなかった素顔を知るたびに、二人の関係は近くなる。
意地と恥から始まった(仮)恋人は(本)恋人になれるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる