あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

けいこ

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真実の答えを見つけたくて

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『…彩葉』


『ごめんね。もっとちゃんとアドバイス出来たらいいのに』


『ううん、彩葉の言う通りだよ。うん、それ大正解!』


そう言って茶化してみせた弥生は、涙を流しながら一生懸命笑ってた。


『幸せになれないって…心の中ではずっと気づいてたのにね。何か踏ん切りつかなくてズルズルして。私、ダメな女だから』


『何言ってるの!弥生はダメじゃないよ。私は弥生に1番助けてもらった。今だって、弥生に言われていろいろ頭の中が落ち着いていってる。弥生は素敵な女性だよ。人間としても素敵な人』


本当だよ、心からそう思ってる。


『…嬉しいこと言ってくれるんだね』


『当たり前だよ。弥生が、好きな人のことをそんな簡単に切れないのもわかる。痛いほど…わかるよ。誰だって、ちゃんと決められない。いろいろあって、なかなか割り切れない。だからダメな女とか言わないで。でも、やっぱり…』


弥生への思いが溢れて、私まで泣いてしまった。


『うん、わかってる。彩葉の気持ち、嬉しい。ちゃんとしなきゃね。本当に…ちゃんと…しなきゃ』


『大丈夫、大丈夫だよ。弥生は最高に素敵な女性なんだから』


『…そんな褒めてもらって恥ずかしいよ。素敵な女性なんてさ。でもまあ…彩葉に言われたら素直に嬉しい』


『うん』


『今日は彩葉の相談会なのにね~ごめんごめん。とにかく、彩葉は絶対に慶都さんにしな。雪都君のためにも。理久先生は…可哀想だけど彩葉をあきらめなきゃね。私はずっと理久先生が彩葉を好きだってわかってたから、ちょっと残念だけど』


『えっ!?』


嘘でしょ?


弥生、そんなこと全然言わないから…


『実はコソッと2人を応援してたんだ~』


『言ってくれれば良かったのに…って、それは…やっぱり言えないか』


『うん。ずっと近くにいたし、理久先生の態度見てればわかるよ~私の鋭い観察眼をあなどらないでね。まあ、雪都君のことがなければ、理久先生のこと、もう少し推したかも知れないけどさ』


『そうだったんだ…本当に弥生はすごいね。私は…全然そういうの鈍くて』
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