最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます

桜散る前の幸せ

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私は、早速自分なりにプランを考えながら話を詰めていった。


あまりお金はかけられないというお客様のため、出来ることを必死に考えた。


一通り話し合い、とりあえず私はお客様と応接室を出た。


段取りを進める間、お客様にはラウンジで少し待ってもらうことにした。


コーラス部と聞いて真っ先に思いついたのは、茅野君のこと。


コンシェルジュの仕事が休みの日には、時々、地元の社会人コーラスに参加してるらしい。


『茅野さん、おはようございます』


シフトで時間差で出勤してきた茅野君に、まずは挨拶をした。


『松下さん、おはようございます。今日もよろしくお願いします』


イケメンな可愛い笑顔だ。


私は、早速、茅野君に質問した。


『あの、茅野さんって、お休みの日とかにコーラスされてますよね？』


『あ、はい、してますよ。コーラスがどうかしましたか？』


『実は、明日ご宿泊の森田様とおっしゃるお客様が、彼女さんにプロポーズされるんです。それで、学生時代にコーラス部で知り合ったお2人のために、歌で場を盛り上げたいなと考えてまして…是非、茅野さんに力を貸して頂けないかと』


その話を聞いて、茅野君の目が一瞬にして輝いた。


『そんな素敵な場面に立ち会えるんですか！すごいですね。任せて下さい、コーラスの仲間に連絡してみますよ。何人くらい必要ですか？』


その反応が、とても有難く嬉しかった。


『ありがとうございます。本当に良かったです。では、とりあえず…』


私は、茅野君にコーラスの部分を任せて、他の段取りに取り掛かった。


場所取りやケーキの注文、1つのことをするのにもいろいろ手間がかかる。


だけど、私、何だかとってもワクワクしてる。


私がプロポーズされるわけじゃないのに。


つい、森田様や彼女のさくらさんの気持ちになったら嬉しくて。