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答えの出せない告白
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『春香さん…私にもそう言ってました。歩夢君のこと…本気みたいですね。とても真剣でしたし、私のことはちょっと嫌いみたいです』
仕方ないことだけど、やっぱり悲しい。
でも、中川師長に話してちょっと気が楽になった。
『そうだったの…春香ちゃん、藍花ちゃんにも話したのね。きっとあの子も歩夢が藍花ちゃんを好きだってわかったんだね。確かに、春香ちゃんの気持ちもありがたいのよ。だけどね、見てたら…可哀想になるのよね。だって、歩夢の心の中には藍花ちゃんしかいないから』
『え?』
中川師長、サラッと簡単にいろいろ言い過ぎだよ。
そんなこと言われたら、また頭の中が混乱してしまう。
『春香ちゃんは確かに仕事は出来る。それは認めるわ。悪い子じゃないしね。でもちょっと…大人しいというか。笑顔もあんまり無いしね。歩夢はたぶん、藍花ちゃんみたいに笑顔が素敵な人が好きなのよ』
『私、歩夢君に好きになってもらえるような人間ではないです。まだまだ…人としても女性としても全然成長出来てなくて』
『藍花ちゃんは頑張ってるわよ。まだ2年じゃない。私だって新人の頃はなかなか大変だったから。これからだよ。あんまり焦ったら余計に良い看護が出来なくなるから。リラックスして患者さんに接する方が相手を安心させられる。もちろん、気を抜いてはダメだけどね。この仕事は奥が深いし、1人前だなんていつまで経っても言えないから。私もまだまだこれからよ』
中川師長は笑って言った。
師長がまだまだなら、私なんて赤ちゃん同然だよ。
でも、今のアドバイス、すごく心に響いた。
大切なこと…絶対に忘れないように胸に刻んだ。
『とにかく、藍花ちゃんも春香ちゃんも、もちろん歩夢も…私には可愛い後輩だから。みんなで患者さんのために頑張りましょう。歩夢のこと、これからも仲良くしてあげてね』
仕方ないことだけど、やっぱり悲しい。
でも、中川師長に話してちょっと気が楽になった。
『そうだったの…春香ちゃん、藍花ちゃんにも話したのね。きっとあの子も歩夢が藍花ちゃんを好きだってわかったんだね。確かに、春香ちゃんの気持ちもありがたいのよ。だけどね、見てたら…可哀想になるのよね。だって、歩夢の心の中には藍花ちゃんしかいないから』
『え?』
中川師長、サラッと簡単にいろいろ言い過ぎだよ。
そんなこと言われたら、また頭の中が混乱してしまう。
『春香ちゃんは確かに仕事は出来る。それは認めるわ。悪い子じゃないしね。でもちょっと…大人しいというか。笑顔もあんまり無いしね。歩夢はたぶん、藍花ちゃんみたいに笑顔が素敵な人が好きなのよ』
『私、歩夢君に好きになってもらえるような人間ではないです。まだまだ…人としても女性としても全然成長出来てなくて』
『藍花ちゃんは頑張ってるわよ。まだ2年じゃない。私だって新人の頃はなかなか大変だったから。これからだよ。あんまり焦ったら余計に良い看護が出来なくなるから。リラックスして患者さんに接する方が相手を安心させられる。もちろん、気を抜いてはダメだけどね。この仕事は奥が深いし、1人前だなんていつまで経っても言えないから。私もまだまだこれからよ』
中川師長は笑って言った。
師長がまだまだなら、私なんて赤ちゃん同然だよ。
でも、今のアドバイス、すごく心に響いた。
大切なこと…絶対に忘れないように胸に刻んだ。
『とにかく、藍花ちゃんも春香ちゃんも、もちろん歩夢も…私には可愛い後輩だから。みんなで患者さんのために頑張りましょう。歩夢のこと、これからも仲良くしてあげてね』
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