情熱的なあなたに抱かれ私は甘い夢を見る~新人看護師は無敵な外科医にしつけられてます~

けいこ

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あなたの強引な誘いに戸惑って

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『私も見習って頑張ります。歩夢君が早く1人前になってお母さんを安心させたいって言ってました。まだ1年目なのに偉いなって思いました。私も家族に安心してもらえるように頑張らないとダメですね』


『藍花の親御さんならきっと良い方なんだろう。俺は…両親が望む道には入れなかったからな。だからこそ心配かけたくないと思ってる』


伏し目がちなその表情も神秘的で素敵だ。


『望む道…?』


『ああ、親は家業を手伝ってほしかったと思う』


『あの…プライベートなこと聞いてすみません。もしかして…ご実家ってホワイトリバー不動産ですか?』


『まあ、そうだ。いつの間にか病院でも噂になってるみたいだな』


先生は少し微笑んだ。


顎のラインがすごくシャープでつい見とれてしまう。


『うちは兄が2人いて、社長の父を支えてる。副社長と専務として。俺は…決してサラリーマンが嫌なわけじゃなかったし、父を尊敬してた。だけど、やりたいことを見つけてしまったからな。何も言わず送り出してくれた両親や家族には感謝してる』


本当に御曹司だったんだ…


とんでもなく有名な資産家のご子息なのに、偉そうにしたり自慢したりしない。


それに、自分の決めた道を突き進んでて、白川先生のそういうところはすごく立派だと思う。


『先生のご家族、皆さんが応援してくれて、本当に嬉しいですよね』


『藍花』


えっ、何?


急に真面目なトーンで私の名前を呼んだ。


『は、はい!』


『前に言ったはずだ。俺と2人きりの時は先生って呼ぶな』


あっ!


そうだった。


慣れなさ過ぎてすぐに忘れてしまう。


『は、はい、すみません』


『何度か呼べば慣れる』


だから無理だよ、そんなの。


でも…


言わなきゃダメだよね。


『すみません…そ、蒼真さん』


これ、本当にいつか当たり前になるの?


やっぱりすごく抵抗あるし、照れる。


『ま、いいだろう。次、先生って言ったらお仕置だな』
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