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after story 家族旅行~涼香と両親~
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『涼香さんがいてくれればそれでいい』って、私はその言葉に救われた。
だから、せめて琴音にはちゃんと赤ちゃんを産んでもらいたいと心から思う。
きっと、京介さんの愛に包まれる前なら、琴音のことを嫉妬してたかも知れない。
でも、私は変われたから。
『涼香さんが好きです。あなたのことを一生守り抜きます。何があっても、僕の命に変えてもあなたを守りますから。だから僕と…』
京介さんが告白してくれたあの日、私の中に温かな明かりが灯ったの。
この人となら…初めてそう思えた。
「さあ、旅館に着きましたよ」
「あらまぁ、とても趣のある素敵なところね」
お母さん、嬉しそう。
その顔を見たら、少し変な感じだけど、やっぱり…
私にはちゃんと母親がいたんだと、今さらながら思えた。
仲居さんは、私達を立派な部屋に案内し、そこのベランダには小さめの露天風呂があって、パノラマに広がる美しい景色を望むことができた。
桜の花も満開で見頃だし、明日は水族館にも行く。
何だかこういうの、楽しみだ。
ずっと家族なんてめんどくさいって思ってたのにね。
子どもの頃、パパとママとよく行った水族館。
とても懐かしくよみがえる。
ママ。
明日、新しい家族と水族館に行ってくるね。
今は京介さんに出会えて幸せだから、安心して。
ママは、いつも笑顔で私のことを見守ってくれてるんだよね、ありがとう、ずっと忘れないよ。
夕食まではまだ時間がある。
私達は部屋を出て、桜を見に旅館の周りを散策することにした。
「最高の景色だな」
「本当に綺麗だわ」
「美しいですね…」
「桜、こんなにたくさん咲いて…この景色、本当に素敵」
「……」
「どうしたの? 涼香姉さん?」
「な、何でもないわ」
サッと顔を背ける。
「…うん。そうだよね、何でもないよね。私も…何でもないよ」
せっかくの景色、目に何かが溢れてちゃんと見えないじゃない…
琴音まで私の真似して…
桜木家にあった桜は、数年間、わざと見ないようにしてた。
だけど、これからはちゃんと見ようと思う。
京介さんと私、両親、琴音、みんなを見守ってくれる大切な桜なんだものね。
だから、せめて琴音にはちゃんと赤ちゃんを産んでもらいたいと心から思う。
きっと、京介さんの愛に包まれる前なら、琴音のことを嫉妬してたかも知れない。
でも、私は変われたから。
『涼香さんが好きです。あなたのことを一生守り抜きます。何があっても、僕の命に変えてもあなたを守りますから。だから僕と…』
京介さんが告白してくれたあの日、私の中に温かな明かりが灯ったの。
この人となら…初めてそう思えた。
「さあ、旅館に着きましたよ」
「あらまぁ、とても趣のある素敵なところね」
お母さん、嬉しそう。
その顔を見たら、少し変な感じだけど、やっぱり…
私にはちゃんと母親がいたんだと、今さらながら思えた。
仲居さんは、私達を立派な部屋に案内し、そこのベランダには小さめの露天風呂があって、パノラマに広がる美しい景色を望むことができた。
桜の花も満開で見頃だし、明日は水族館にも行く。
何だかこういうの、楽しみだ。
ずっと家族なんてめんどくさいって思ってたのにね。
子どもの頃、パパとママとよく行った水族館。
とても懐かしくよみがえる。
ママ。
明日、新しい家族と水族館に行ってくるね。
今は京介さんに出会えて幸せだから、安心して。
ママは、いつも笑顔で私のことを見守ってくれてるんだよね、ありがとう、ずっと忘れないよ。
夕食まではまだ時間がある。
私達は部屋を出て、桜を見に旅館の周りを散策することにした。
「最高の景色だな」
「本当に綺麗だわ」
「美しいですね…」
「桜、こんなにたくさん咲いて…この景色、本当に素敵」
「……」
「どうしたの? 涼香姉さん?」
「な、何でもないわ」
サッと顔を背ける。
「…うん。そうだよね、何でもないよね。私も…何でもないよ」
せっかくの景色、目に何かが溢れてちゃんと見えないじゃない…
琴音まで私の真似して…
桜木家にあった桜は、数年間、わざと見ないようにしてた。
だけど、これからはちゃんと見ようと思う。
京介さんと私、両親、琴音、みんなを見守ってくれる大切な桜なんだものね。
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