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この世の終わりまで一緒に

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ホテル リベルテの特別室。


この前碧達と集まった時よりもさらにランクが上がっている。


どこか異世界にでも迷い込んでしまったと思うほど、ここだけは別空間のようで、世界中でたった2人しかいないような感覚に陥ってしまう。


「美味しい食事もいただいたのに、こんな素敵なお部屋まで。何だか申し訳ないよ」


「ここは各界のV.I.P.が泊まる、リベルテの中で最上級の部屋だ。社長の好意で空けてもらえた。琴音をゆっくりさせてあげたいって言ったら、ぜひって。両親は本当に…息子を守ってくれたって琴音に感謝してる」


「守るなんて、私は何もしてないのに…こんなの有難過ぎて、私の方こそ何てお礼を言えばいいのか」


この部屋ならきっと、1泊3桁以上はするはず。


本当に…甘えてもいいのかな?


「お礼なんて気にしなくていい。琴音は家族なんだから。今夜はお前とゆっくり過ごしたいんだ。明日からはまた、忙しくなるから」


「龍聖君…いきなり頑張り過ぎないで。私、心配だよ」


「俺は、本当に大丈夫だから。もう心配かけないって約束しただろ? バカみたいに無茶したりしない。ちゃんと考えて行動するから」


「でも…」


「ホテル リベルテは俺の誇りなんだ。子どもの頃からこのホテルに出入りして、色々な景色を見てきた。お客様やスタッフと話したり、全てのものを見聞きして、いつしかこのホテルが大好きになった」


リベルテのことを話す時、龍聖君はいつも目を輝かせる。


「本当にすごく大切な場所なんだね」


「ああ。だから、今日は琴音をここに誘った。もう、いろんなこと、我慢したくないから」


さっきまでの優しい顔が、急に真剣な表情になる。


きっと…


龍聖君の想いは私と同じ。


私だって、これ以上我慢したくなかった。


大好きな人が目の前にいて、私を見つめてくれてる。


目を逸らすことなく過ぎるこの数秒間に、どうしようもなく心臓が高鳴っていく。
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