70 / 152
そばにいられるだけで
5
しおりを挟む
前にいる女性達はまだずっとこっちを見てる。
龍聖君の存在が気になって仕方ないみたいだ。
どこにいても目立つ美し過ぎる顔面と、キラキラオーラのせいで、2度見されるのは日常茶飯事、隠し撮りも良くあること、芸能人みたいにキャーキャー言われることだって当たり前のようにある。
本人はそんな状況に気づいてるのか気づいてないのか、特に喜んだりせず、反応を示さない。
もう慣れてしまってるからなのか。
とにかく、意図せずに周りの視線を集めてしまう龍聖君。
だから、私も、女性に見られてしまうこの状況をいちいち気にしない方がいいんだとは思う。
でも…
周りから見た私達がどんな風に見えてるのか、気にならないと言えば嘘になるかも知れない。
同僚、友達、兄妹…恋人、夫婦、いったいどれに見えるのかな?
正解は…ただの友達。
結婚はしてても契約でしかない、そういう関係。
って、ちょっと私、何度もそうやって思うところ、かなりひねくれてるかな…
もちろん、龍聖君とは友達として仲良く過ごせてるし、一緒にいられる毎日を大事にしたいと思ってる。
たとえ形だけの夫婦だとしても、楽しまないと損だってわかってる。
だけど、時々、ふいに思い知らされる時があるんだ。
世間でいう夫婦とは…やっぱり違うんだって。
ここにあるのは2人分の愛じゃない、あるのは一方通行の1人分の『愛』だけ。
それを自覚してるからこそ、4人の美しい女性達に言いたい。
『あなた達みたいな美人になら、これから先、龍聖君と結婚するチャンスはあるかも知れないよ。でも、今だけは…龍聖君との2人だけの時間を、ただ静かに過ごさせてほしい』
って。
それが私の願い。
本当に…今だけは。
「お待たせしました!」
そうこうしてるうちに、順番がきた。
半個室を用意してもらい、2人だけの焼肉パーティーが始まった。
龍聖君の存在が気になって仕方ないみたいだ。
どこにいても目立つ美し過ぎる顔面と、キラキラオーラのせいで、2度見されるのは日常茶飯事、隠し撮りも良くあること、芸能人みたいにキャーキャー言われることだって当たり前のようにある。
本人はそんな状況に気づいてるのか気づいてないのか、特に喜んだりせず、反応を示さない。
もう慣れてしまってるからなのか。
とにかく、意図せずに周りの視線を集めてしまう龍聖君。
だから、私も、女性に見られてしまうこの状況をいちいち気にしない方がいいんだとは思う。
でも…
周りから見た私達がどんな風に見えてるのか、気にならないと言えば嘘になるかも知れない。
同僚、友達、兄妹…恋人、夫婦、いったいどれに見えるのかな?
正解は…ただの友達。
結婚はしてても契約でしかない、そういう関係。
って、ちょっと私、何度もそうやって思うところ、かなりひねくれてるかな…
もちろん、龍聖君とは友達として仲良く過ごせてるし、一緒にいられる毎日を大事にしたいと思ってる。
たとえ形だけの夫婦だとしても、楽しまないと損だってわかってる。
だけど、時々、ふいに思い知らされる時があるんだ。
世間でいう夫婦とは…やっぱり違うんだって。
ここにあるのは2人分の愛じゃない、あるのは一方通行の1人分の『愛』だけ。
それを自覚してるからこそ、4人の美しい女性達に言いたい。
『あなた達みたいな美人になら、これから先、龍聖君と結婚するチャンスはあるかも知れないよ。でも、今だけは…龍聖君との2人だけの時間を、ただ静かに過ごさせてほしい』
って。
それが私の願い。
本当に…今だけは。
「お待たせしました!」
そうこうしてるうちに、順番がきた。
半個室を用意してもらい、2人だけの焼肉パーティーが始まった。
0
お気に入りに追加
137
あなたにおすすめの小説
シングルマザーになったら執着されています。
金柑乃実
恋愛
佐山咲良はアメリカで勉強する日本人。
同じ大学で学ぶ2歳上の先輩、神川拓海に出会い、恋に落ちる。
初めての大好きな人に、芽生えた大切な命。
幸せに浸る彼女の元に現れたのは、神川拓海の母親だった。
彼女の言葉により、咲良は大好きな人のもとを去ることを決意する。
新たに出会う人々と愛娘に支えられ、彼女は成長していく。
しかし彼は、諦めてはいなかった。
冷血弁護士と契約結婚したら、極上の溺愛を注がれています
朱音ゆうひ
恋愛
恋人に浮気された果絵は、弁護士・颯斗に契約結婚を持ちかけられる。
颯斗は美男子で超ハイスペックだが、冷血弁護士と呼ばれている。
結婚してみると超一方的な溺愛が始まり……
「俺は君のことを愛すが、愛されなくても構わない」
冷血サイコパス弁護士x健気ワーキング大人女子が契約結婚を元に両片想いになり、最終的に両想いになるストーリーです。
別サイトにも投稿しています(https://www.berrys-cafe.jp/book/n1726839)
私の心の薬箱~痛む胸を治してくれたのは、鬼畜上司のわかりづらい溺愛でした~
景華
恋愛
顔いっぱいの眼鏡をかけ、地味で自身のない水無瀬海月(みなせみつき)は、部署内でも浮いた存在だった。
そんな中初めてできた彼氏──村上優悟(むらかみゆうご)に、海月は束の間の幸せを感じるも、それは罰ゲームで告白したという残酷なもの。
真実を知り絶望する海月を叱咤激励し支えたのは、部署の鬼主任、和泉雪兎(いずみゆきと)だった。
彼に支えられながら、海月は自分の人生を大切に、自分を変えていこうと決意する。
自己肯定感が低いけれど芯の強い海月と、わかりづらい溺愛で彼女をずっと支えてきた雪兎。
じれながらも二人の恋が動き出す──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる