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年下の君の切ない想い
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「は、はい。そう……です。時間取らせてすみません、お願いします」
賢人君は、そう言って、慌てて花屋の裏の仕事場に走って戻った。
相談って、いったい何だろう。
まさか、この前のこと引きずって、責任取って花屋の仕事を辞めるとか?
そんなことないよね……
自分のお店を持ちたいって、夢を抱いて頑張ってる賢人君が、こんなことで辞めないよね。
いろいろ気になりながらも、とにかく私はお昼まで仕事を頑張った。
時計を見たら、12時半を少し回ったところだった。
ちょうど休憩に入ろうと思ったら、
「すみません、今、帰りました」
って、賢人君が息を切らせ、走ってきてくれた。
「お疲れ様、そんな急がなくてもいいのに。じゃあ、ランチ行こっか」
「はい! あの……良かったら、公園で食べながら話しませんか? 僕、サンドイッチ買ってきました。ここのお店、手作りですごく美味しいんですよ」
「本当に? うわぁ、美味しそう。うん、そうしよう、外で食べるのもいいね」
私達は、店のすぐ近くにある静かな公園に向かって歩いた。
***
「あのベンチに座ろっか」
結構広くて、池もあって、風景が素敵なその公園には、地域の人達がたくさん集い、各々の時間を過ごしていた。
読書に勤しむ人。
写真を撮りたくてカメラを構えている人。
ペットと散歩してる人。
数人のグループで談笑している人達もいた。
みんな、ゆったりとした時の流れを感じて、安らぎのひとときを過ごしているんだろう。
色づく木々の葉っぱが、風にゆらゆら揺れていて、深い秋の趣を感じずにはいられなかった。
「温かい紅茶、どうぞ」
保温性の高い水筒に入れて、わざわざ持ってきてくれてた。
「嬉しい。ありがとう、いただきます」
温かい飲み物は、この時期、とても有難かった。
あぁ、すごくホッとする。
私達は、美しいその情景を見ながら、サンドイッチを食べた。本当に美味しくて、大満足だった。
賢人君は、そう言って、慌てて花屋の裏の仕事場に走って戻った。
相談って、いったい何だろう。
まさか、この前のこと引きずって、責任取って花屋の仕事を辞めるとか?
そんなことないよね……
自分のお店を持ちたいって、夢を抱いて頑張ってる賢人君が、こんなことで辞めないよね。
いろいろ気になりながらも、とにかく私はお昼まで仕事を頑張った。
時計を見たら、12時半を少し回ったところだった。
ちょうど休憩に入ろうと思ったら、
「すみません、今、帰りました」
って、賢人君が息を切らせ、走ってきてくれた。
「お疲れ様、そんな急がなくてもいいのに。じゃあ、ランチ行こっか」
「はい! あの……良かったら、公園で食べながら話しませんか? 僕、サンドイッチ買ってきました。ここのお店、手作りですごく美味しいんですよ」
「本当に? うわぁ、美味しそう。うん、そうしよう、外で食べるのもいいね」
私達は、店のすぐ近くにある静かな公園に向かって歩いた。
***
「あのベンチに座ろっか」
結構広くて、池もあって、風景が素敵なその公園には、地域の人達がたくさん集い、各々の時間を過ごしていた。
読書に勤しむ人。
写真を撮りたくてカメラを構えている人。
ペットと散歩してる人。
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みんな、ゆったりとした時の流れを感じて、安らぎのひとときを過ごしているんだろう。
色づく木々の葉っぱが、風にゆらゆら揺れていて、深い秋の趣を感じずにはいられなかった。
「温かい紅茶、どうぞ」
保温性の高い水筒に入れて、わざわざ持ってきてくれてた。
「嬉しい。ありがとう、いただきます」
温かい飲み物は、この時期、とても有難かった。
あぁ、すごくホッとする。
私達は、美しいその情景を見ながら、サンドイッチを食べた。本当に美味しくて、大満足だった。
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