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「やっぱり優しいね~賢人は。昔からずっと癒しキャラで、全然変わってない。それに、まだメガネなんだね。コンタクトにしないの?」
みさとは、僕に近づいて、顔を覗き込んだ。
大きな二重の目で見られて、ほんの少しだけドキッとした。
「あっ、うん。メガネの方が好き……かな。ラクだし」
「メガネ男子、いいよね。賢人、いい匂いがする。香水?」
「違うよ、ハンドクリーム。結構手が荒れるから、必需品なんだ」
これは……
愛莉さんにもらったハンドクリーム。
少しだけ甘い花の香りがする。
旅行のお土産らしく、僕だけがもらったわけじゃないけど……
すぐになくならないように、大事に大事に使ってる。
「いろいろ大変なんだね、花屋の仕事」
「まあな」
「みんな、それぞれ頑張ってるんだよね。何だか懐かしいよね、高校時代。みんなでワイワイしてすごく楽しかった」
「みさとはダンス部だったよな。今もダンスしてるの?」
うちの高校のダンス部は有名だった
コンクールで何度も入賞してたよな。
「大学に入ってからはたまに踊るくらい。モデルになりたくて、洋服とかメイクとか……いっぱい勉強した。私はそういうことに時間を費やしたかな」
「そっか、頑張ったんだな。僕は高校も大学も行きながらずっとバイトばっかだったから」
ファミレス、コンビニ、いろいろやった……
近くの花屋でバイトもしたし。
「どうして部活とか……しなかったの? 賢人はスポーツも得意だったのに」
「いつか将来、店をするにはお金が必要だろ? 大学の奨学金も返さないといけないし。あんまり親に迷惑かけたくないから」
「高校時代から花屋をやるって決めてたの?」
「うん、まあ。小学生の時、怪我して入院したことがあってさ。その時に誰かがくれた花をお母さんが花瓶に飾ってくれて。その花、とても綺麗だったんだ」
「小学生の時から花に興味があったんだね」
みさとは、僕に近づいて、顔を覗き込んだ。
大きな二重の目で見られて、ほんの少しだけドキッとした。
「あっ、うん。メガネの方が好き……かな。ラクだし」
「メガネ男子、いいよね。賢人、いい匂いがする。香水?」
「違うよ、ハンドクリーム。結構手が荒れるから、必需品なんだ」
これは……
愛莉さんにもらったハンドクリーム。
少しだけ甘い花の香りがする。
旅行のお土産らしく、僕だけがもらったわけじゃないけど……
すぐになくならないように、大事に大事に使ってる。
「いろいろ大変なんだね、花屋の仕事」
「まあな」
「みんな、それぞれ頑張ってるんだよね。何だか懐かしいよね、高校時代。みんなでワイワイしてすごく楽しかった」
「みさとはダンス部だったよな。今もダンスしてるの?」
うちの高校のダンス部は有名だった
コンクールで何度も入賞してたよな。
「大学に入ってからはたまに踊るくらい。モデルになりたくて、洋服とかメイクとか……いっぱい勉強した。私はそういうことに時間を費やしたかな」
「そっか、頑張ったんだな。僕は高校も大学も行きながらずっとバイトばっかだったから」
ファミレス、コンビニ、いろいろやった……
近くの花屋でバイトもしたし。
「どうして部活とか……しなかったの? 賢人はスポーツも得意だったのに」
「いつか将来、店をするにはお金が必要だろ? 大学の奨学金も返さないといけないし。あんまり親に迷惑かけたくないから」
「高校時代から花屋をやるって決めてたの?」
「うん、まあ。小学生の時、怪我して入院したことがあってさ。その時に誰かがくれた花をお母さんが花瓶に飾ってくれて。その花、とても綺麗だったんだ」
「小学生の時から花に興味があったんだね」
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