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美人女医登場
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そんなことよりって……
花に全く興味が無いんだろうけど、小川先生の言葉にさっきから何度もグサグサ胸を突き刺されてる。
私の生きてきた人生を全否定されたようで、切なくなる。
「……ああ、わかった。愛莉、すまない。気をつけて帰れよ」
「う、うん。ありがとう」
瑞は、やっぱり小川先生と話したいのかな?
あんな綺麗な2人、誰が見てもお似合いで……
何だか、胸がキュッと痛くなった。
「愛莉さん、大丈夫ですか?」
賢人君が駆け寄ってきて、声をかけてくれた。
「あっ、う、うん……」
「ちょっと顔色悪いですよ。何かあったんですか?」
優しいね、賢人君。
確かにすごく傷ついたけど……
でも……
「だ、大丈夫だよ。気にしないで。それよりごめんね、1人で片付けさせて」
私は慌てて表情を取り繕った。
この問題は私自身のことだから……
賢人君に心配はかけられない。
「あっ、いえ、全然大丈夫です。あの……小川先生に何か言われましたか? 少し声が聞こえて……」
賢人君が申し訳なさそうに言った。
「聞こえてた?」
「あっ、いや……全部じゃないですけど、でも、小川先生は声が大きいから、離れててもところどころ聞こえてしまって。何かイヤミを言われてるのかな? って。すみません、勝手に詮索して」
あんな表情と声のトーンじゃ、前向きな会話だとは思えないよね。賢人君の察してる通りだ。
「小川先生にしたら、こんな私が瑞と幼なじみなのが不思議だったみたい。お医者さんになるくらいの人はみんな頭がいいから、花屋で働く私が下に見られても仕方ないよ。実際、瑞は本当に天才だから」
苦笑いする私。
「下なんかじゃないです。愛莉さんは、いっぱい花のこと勉強して、知識がものすごく豊富で。花屋で働いてるから下に見るとか、僕は許せません。それに、小川先生には無い心の美しさを、愛莉さんは持っています」
「け、賢人君……」
「愛莉さんがいるから僕は頑張れてます。愛莉さんがいろいろ教えてくれるから、僕は花がもっと好きになったんです。全部、あなたの……愛莉さんのおかげなんです」
「そ、そんな、私なんて……」
花に全く興味が無いんだろうけど、小川先生の言葉にさっきから何度もグサグサ胸を突き刺されてる。
私の生きてきた人生を全否定されたようで、切なくなる。
「……ああ、わかった。愛莉、すまない。気をつけて帰れよ」
「う、うん。ありがとう」
瑞は、やっぱり小川先生と話したいのかな?
あんな綺麗な2人、誰が見てもお似合いで……
何だか、胸がキュッと痛くなった。
「愛莉さん、大丈夫ですか?」
賢人君が駆け寄ってきて、声をかけてくれた。
「あっ、う、うん……」
「ちょっと顔色悪いですよ。何かあったんですか?」
優しいね、賢人君。
確かにすごく傷ついたけど……
でも……
「だ、大丈夫だよ。気にしないで。それよりごめんね、1人で片付けさせて」
私は慌てて表情を取り繕った。
この問題は私自身のことだから……
賢人君に心配はかけられない。
「あっ、いえ、全然大丈夫です。あの……小川先生に何か言われましたか? 少し声が聞こえて……」
賢人君が申し訳なさそうに言った。
「聞こえてた?」
「あっ、いや……全部じゃないですけど、でも、小川先生は声が大きいから、離れててもところどころ聞こえてしまって。何かイヤミを言われてるのかな? って。すみません、勝手に詮索して」
あんな表情と声のトーンじゃ、前向きな会話だとは思えないよね。賢人君の察してる通りだ。
「小川先生にしたら、こんな私が瑞と幼なじみなのが不思議だったみたい。お医者さんになるくらいの人はみんな頭がいいから、花屋で働く私が下に見られても仕方ないよ。実際、瑞は本当に天才だから」
苦笑いする私。
「下なんかじゃないです。愛莉さんは、いっぱい花のこと勉強して、知識がものすごく豊富で。花屋で働いてるから下に見るとか、僕は許せません。それに、小川先生には無い心の美しさを、愛莉さんは持っています」
「け、賢人君……」
「愛莉さんがいるから僕は頑張れてます。愛莉さんがいろいろ教えてくれるから、僕は花がもっと好きになったんです。全部、あなたの……愛莉さんのおかげなんです」
「そ、そんな、私なんて……」
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