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私をバカにした報いは?~もみじside~
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「私、あなたが好き。何度でも言うわ。本当に愛してるの。だから、双葉ちゃんのことは忘れて、私と――」
『この前君に言った通りだ。君には、自分自身のことをきちんと考えてほしい。もう仕事に戻る』
電話が切れる音。
その瞬間、私の心の糸もプツンと切れた。
何もかもが、終わった気がした。
「い、いいわよ。理仁さんも双葉も、私を邪魔者扱いしたことを後悔させてあげる」
私のこと、きっと読者のみんなが応援してくれてる。私は間違ってない、だって何千というたくさんの共感があるんだから。
双葉みたいな何の取り柄もない人間が幸せになるなんて絶対におかしい。才能がある私こそが幸せを掴めるはずなの。
どうやって困らせればいい?
2人にとって大事なものは?
それは――
理仁さん、あなたは双葉じゃなく私を選べば良かった。そうすれば、つらい思いをしなくて済んだのに。
本当に……バカな2人。
私が味わってきた苦しみを、今度はあなた達が味わえばいい。
「もみじたん。どこ行くの?」
結仁を連れ出した――
双葉が用事で出かけるからって、朱里に結仁の面倒を見させてた。相変わらず子育て放棄する女だ。
私は、スーパーに買い物に来て、一瞬、お菓子売り場で1人になったところに近寄った。
「朱里ちゃんは帰って、ママが来てるよ」って言ったら結仁は簡単に着いてきた。
手を繋いで店を出たけど、特にゆくあてはない。
「結仁。お腹空いてない?」
「ねえ、ママは? ママはどこ? 結仁、ママとご飯食べるから」
「……今日はね、もみじちゃんと食べようね。レストランでハンバーグがいいかな?」
「嫌だ! ママと食べる」
私の手を振り解こうとする結仁に、思わずカッとした。
「言うこと聞かないわがままな子。あなたは悪い子ね」
私の言い方が怖かったのか、結仁が泣き出した。
そのせいで周りがチラチラと私を見た。
でも、きっとみんな思ってる。
駄々をこねる子どもと、困ってる母親だろうって。
『この前君に言った通りだ。君には、自分自身のことをきちんと考えてほしい。もう仕事に戻る』
電話が切れる音。
その瞬間、私の心の糸もプツンと切れた。
何もかもが、終わった気がした。
「い、いいわよ。理仁さんも双葉も、私を邪魔者扱いしたことを後悔させてあげる」
私のこと、きっと読者のみんなが応援してくれてる。私は間違ってない、だって何千というたくさんの共感があるんだから。
双葉みたいな何の取り柄もない人間が幸せになるなんて絶対におかしい。才能がある私こそが幸せを掴めるはずなの。
どうやって困らせればいい?
2人にとって大事なものは?
それは――
理仁さん、あなたは双葉じゃなく私を選べば良かった。そうすれば、つらい思いをしなくて済んだのに。
本当に……バカな2人。
私が味わってきた苦しみを、今度はあなた達が味わえばいい。
「もみじたん。どこ行くの?」
結仁を連れ出した――
双葉が用事で出かけるからって、朱里に結仁の面倒を見させてた。相変わらず子育て放棄する女だ。
私は、スーパーに買い物に来て、一瞬、お菓子売り場で1人になったところに近寄った。
「朱里ちゃんは帰って、ママが来てるよ」って言ったら結仁は簡単に着いてきた。
手を繋いで店を出たけど、特にゆくあてはない。
「結仁。お腹空いてない?」
「ねえ、ママは? ママはどこ? 結仁、ママとご飯食べるから」
「……今日はね、もみじちゃんと食べようね。レストランでハンバーグがいいかな?」
「嫌だ! ママと食べる」
私の手を振り解こうとする結仁に、思わずカッとした。
「言うこと聞かないわがままな子。あなたは悪い子ね」
私の言い方が怖かったのか、結仁が泣き出した。
そのせいで周りがチラチラと私を見た。
でも、きっとみんな思ってる。
駄々をこねる子どもと、困ってる母親だろうって。
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