18 / 99
ドキドキするのはなぜ?
6
しおりを挟む
そう言いながらも、斜め上にある顔が美麗過ぎて、すぐに目を反らせてしまう。
だって……
本当に全てがパーフェクトで。
水泳帽のおかげで、眉も目もハッキリ見えて、まつ毛の長さにも驚く。肌にもキメがあり、ツヤツヤしてて、女性の自分が勝てるところなんて1つも見当たらなかった。
ふと周りを見ると、明らかに女性の会員さん達がみんなこちらを見ていた。常磐さんを意識してる女性が多いことが、瞬時にわかった。
確かに、その気持ちはわかる。
こんなイケメンのセクシーな肉体をすぐ近くで見れるチャンスなんて、絶対に他にはないから。
当の本人は、そんなことには全く関心がないのか、サッとプールに入り、私のすぐ横に立った。
背の高い常磐さんにドキッとする。
「アクアビクスは音楽に合わせて体を動かしていく。軽快なリズムに乗って」
「は、はい」
いきなり、その言葉で先生と生徒の関係になった気がした。
隣で常磐さんが動くのを真似て、私もやってみる。
腕や足を使って様々な動きをつけると、さっきよりもさらに水の抵抗を感じた。
体力の衰えが露呈し、情けなくなる。
「もっとリズムに乗って。顔は笑顔で」
「あっ、はい。あの……でも、常磐さんみたいには出来ません」
笑顔なんて恥ずかしい。
「じゃあ一緒に。真っ直ぐ立ったまま腕をしっかり上げて」
えっ……
その瞬間、常磐さんは私の背中側に動いて、後ろから私の両腕を掴んでゆっくりと上に伸ばした。
私、腕を触られてる?
あまりにも突然過ぎる接近。
体同士がくっついてるわけじゃないのに、背中から伝わってくるオーラがすごくて、急激に脈が早くなる。
その様子をプールサイドから見ていた女性達がコソコソ何かを言ってるのがわかる。
きっと、私みたいな女が常磐さんに触れられてることが気に入らないんだろう。
視線があちこちからいくつも突き刺さって、痛いやら恥ずかしいやら、自分の感情の変化についていけなかった。
だって……
本当に全てがパーフェクトで。
水泳帽のおかげで、眉も目もハッキリ見えて、まつ毛の長さにも驚く。肌にもキメがあり、ツヤツヤしてて、女性の自分が勝てるところなんて1つも見当たらなかった。
ふと周りを見ると、明らかに女性の会員さん達がみんなこちらを見ていた。常磐さんを意識してる女性が多いことが、瞬時にわかった。
確かに、その気持ちはわかる。
こんなイケメンのセクシーな肉体をすぐ近くで見れるチャンスなんて、絶対に他にはないから。
当の本人は、そんなことには全く関心がないのか、サッとプールに入り、私のすぐ横に立った。
背の高い常磐さんにドキッとする。
「アクアビクスは音楽に合わせて体を動かしていく。軽快なリズムに乗って」
「は、はい」
いきなり、その言葉で先生と生徒の関係になった気がした。
隣で常磐さんが動くのを真似て、私もやってみる。
腕や足を使って様々な動きをつけると、さっきよりもさらに水の抵抗を感じた。
体力の衰えが露呈し、情けなくなる。
「もっとリズムに乗って。顔は笑顔で」
「あっ、はい。あの……でも、常磐さんみたいには出来ません」
笑顔なんて恥ずかしい。
「じゃあ一緒に。真っ直ぐ立ったまま腕をしっかり上げて」
えっ……
その瞬間、常磐さんは私の背中側に動いて、後ろから私の両腕を掴んでゆっくりと上に伸ばした。
私、腕を触られてる?
あまりにも突然過ぎる接近。
体同士がくっついてるわけじゃないのに、背中から伝わってくるオーラがすごくて、急激に脈が早くなる。
その様子をプールサイドから見ていた女性達がコソコソ何かを言ってるのがわかる。
きっと、私みたいな女が常磐さんに触れられてることが気に入らないんだろう。
視線があちこちからいくつも突き刺さって、痛いやら恥ずかしいやら、自分の感情の変化についていけなかった。
2
お気に入りに追加
91
あなたにおすすめの小説
契約結婚のはずなのに、冷徹なはずのエリート上司が甘く迫ってくるんですが!? ~結婚願望ゼロの私が、なぜか愛されすぎて逃げられません~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
恋愛
「俺と結婚しろ」
突然のプロポーズ――いや、契約結婚の提案だった。
冷静沈着で完璧主義、社内でも一目置かれるエリート課長・九条玲司。そんな彼と私は、ただの上司と部下。恋愛感情なんて一切ない……はずだった。
仕事一筋で恋愛に興味なし。過去の傷から、結婚なんて煩わしいものだと決めつけていた私。なのに、九条課長が提示した「条件」に耳を傾けるうちに、その提案が単なる取引とは思えなくなっていく。
「お前を、誰にも渡すつもりはない」
冷たい声で言われたその言葉が、胸をざわつかせる。
これは合理的な選択? それとも、避けられない運命の始まり?
割り切ったはずの契約は、次第に二人の境界線を曖昧にし、心を絡め取っていく――。
不器用なエリート上司と、恋を信じられない女。
これは、"ありえないはずの結婚"から始まる、予測不能なラブストーリー。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
月城副社長うっかり結婚する 〜仮面夫婦は背中で泣く〜
白亜凛
恋愛
佐藤弥衣 25歳
yayoi
×
月城尊 29歳
takeru
母が亡くなり、失意の中現れた謎の御曹司
彼は、母が持っていた指輪を探しているという。
指輪を巡る秘密を探し、
私、弥衣は、愛のない結婚をしようと思います。
小さな恋のトライアングル
葉月 まい
恋愛
OL × 課長 × 保育園児
わちゃわちゃ・ラブラブ・バチバチの三角関係
人づき合いが苦手な真美は ある日近所の保育園から 男の子と手を繋いで現れた課長を見かけ 親子だと勘違いする 小さな男の子、岳を中心に 三人のちょっと不思議で ほんわか温かい 恋の三角関係が始まった
*✻:::✻*✻:::✻* 登場人物 *✻:::✻*✻:::✻*
望月 真美(25歳)… ITソリューション課 OL
五十嵐 潤(29歳)… ITソリューション課 課長
五十嵐 岳(4歳)… 潤の甥

俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。
オオカミ課長は、部下のウサギちゃんを溺愛したくてたまらない
若松だんご
恋愛
――俺には、将来を誓った相手がいるんです。
お昼休み。通りがかった一階ロビーで繰り広げられてた修羅場。あ~課長だあ~、大変だな~、女性の方、とっても美人だな~、ぐらいで通り過ぎようと思ってたのに。
――この人です! この人と結婚を前提につき合ってるんです。
ほげええっ!?
ちょっ、ちょっと待ってください、課長!
あたしと課長って、ただの上司と部下ですよねっ!? いつから本人の了承もなく、そういう関係になったんですかっ!? あたし、おっそろしいオオカミ課長とそんな未来は予定しておりませんがっ!?
課長が、専務の令嬢とのおつき合いを断るネタにされてしまったあたし。それだけでも大変なのに、あたしの住むアパートの部屋が、上の住人の失態で水浸しになって引っ越しを余儀なくされて。
――俺のところに来い。
オオカミ課長に、強引に同居させられた。
――この方が、恋人らしいだろ。
うん。そうなんだけど。そうなんですけど。
気分は、オオカミの巣穴に連れ込まれたウサギ。
イケメンだけどおっかないオオカミ課長と、どんくさくって天然の部下ウサギ。
(仮)の恋人なのに、どうやらオオカミ課長は、ウサギをかまいたくてしかたないようで――???
すれ違いと勘違いと溺愛がすぎる二人の物語。
腹黒上司が実は激甘だった件について。
あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。
彼はヤバいです。
サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。
まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。
本当に厳しいんだから。
ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。
マジで?
意味不明なんだけど。
めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。
素直に甘えたいとさえ思った。
だけど、私はその想いに応えられないよ。
どうしたらいいかわからない…。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる