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脅迫状に隠された思い

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『ありがとうございます』


3人の声が揃う。


笑顔が可愛くて、みんな素直そうな良い子達だ。


『疲れてるところすみません。お話聞かせて下さい』


凛音は、記者風にこのクラブについていろいろ聞いていった…


これまでの演劇部の歴史から始まり、普段の練習についてなど…様々。


3人ともさすが優愛高校の生徒だと感心する程、わかりやすく丁寧に話す。


部長、副部長になるのもうなづけた。


『ところで、この学校の劇のシナリオはどのように作ってるんですか?』


凛音の質問、私もすごく気になった。


『シナリオは毎回基本オリジナルです。新しい物を個人で考えたり、グループで考えたり、みんなで考えたり…その都度様々です』


と、赤田さんが答えてくれた。


『それは素晴らしいですね。オリジナル作品を生み出すのは大変でしょう。ちなみに今回の脚本はどなたが?』


『今回は…佐々木先生と脚本の才能がある数名の生徒が作りました。私達3人はそのメンバーではありませんけど』


『なるほど。佐々木先生も…』


『はい。先生はとてもセリフのセンスがあるんです。でも、いつもはあまり脚本には手を入れないんですが…今回は結構積極的でしたね』


『そうなんですか…』


凛音と赤田さんのラリーが続く。


『先生は…ああいうミステリーが好きみたいです』


と、今度は小川君がとても優しい声で言った。
 

その言葉に私も反応して、


『ミステリー好きな先生なんですね。私もミステリーは大好きです。1度先生ともお話してみたいですね。でも、ちょっと厳しそうですけど…佐々木先生はどういう方なんですか?』


と、聞いてみた。


『すごく良い先生ですよ。部長の私がこんな頼りないからたまに叱られますけど、普段は優しいし、おもしろいし、演技指導も一生懸命だから生徒には人気があります』
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